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 『化鳥』 青空文庫

菅笠を目深《まぶか》に冠つて〓《しぶき》に濡れまいと思つて向風《むかひかぜ》に俯向いてるから顔も見えない、着て居る蓑の裾が引摺つて長いから脚も見えないで歩行《ある》いて行く、背の高さは五尺ばかりあらうかな、猪子《いぬしゝ》しては大なものよ、大方猪ン中の王様が彼様《あんな》三角形《さんかくなり》の冠を被て、市へ出て来て、而して、私の母様《おつかさん》の橋の上を通るのであらう。
トかう思つて見て居ると愉快《おもしろ》い、愉快い、愉快い。
寒い日の朝、雨の降つてる時、私の小さな時分、何《いつ》日でしたつけ、窓から顔を出して見て居ました。

 6/ 7/


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