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『雛がたり』
青空文庫
(もしもし何処で見た雛なんですえ。)
いや、実際六《むつ》、七歳《ななつ》ぐらいの時に覚えている。
母
親の雛を思うと、遥かに竜宮の、幻のような気がしてならぬ。
ふる郷《さと》も、山の彼方に遠い。
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