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『婦系図』
青空文庫
「はい、はい、どうせ無代価《ただ》で頂戴いたしますものでございます。めのさんのお魚は、現金にも月末《つきずえ》にも、ついぞ、お代をお取り遊ばしたことはございません。」
「皮肉を言うぜ。何てったって、お前はどうせ無代価で頂くもんじゃねえか。」
「大きに、お世話、御主人様から頂きます。」
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