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『歌行燈』
従吾所好
「お三重さんか、私は嫁と思ふぞ。喜多八の叔父源三郎ぢや、更めて一さし舞へ。」
二人の名家が屹と居直る。
瞳の動かぬ気高い顔して、恍惚と見詰めながら、よろ/\と引退〈さが〉る、と黒髪うつる藤紫、肩も腕も嬌娜〈なよやか〉ながら、袖に構へた扇の利剣、霜夜に声も凛々と、
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