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 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

 炬燵《こたつ》から見ていると、しばらくすると、雀が一羽、パッと来て、おなじ枝に、花の上下《うえした》を、一所に廻った。続いて三羽五羽、一斉《いっとき》に皆来た。御飯《おまんま》はすぐ嘴の下にある。パッパ、チイチイ諸《もろ》きおいに歓喜の声を上げて、踊りながら、飛びながら、啄《ついば》むと、今度は目鳥が中へ交った。雀同志は、突合《つつきあ》って、先を争って狂っても、その目鳥にはおとなしく優しかった。そして目鳥は、欲しそうに、不思議そうに、雀の飯《いい》を視《なが》めていた。

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