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 『五大力』 従吾所好

 汐見橋が瑪瑙の白きが如く、女性を迎へて塵をも据ゑぬ。
 が、渡らずに、ふいと河岸へ切れて、角家の低い軒の瓦斯燈に、胸はづれを幽かにしながら、上から下りるやうに曲つて、霜の横町へ、すつと入る時、女性は身動きもしなかつた。

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