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『眉かくしの霊』
泉鏡花を読む
と料理番は、我を忘れて沈んだ声して、
「えゝ。旦那、へい、何うも、いや、全く、――実際、危うございますな。――然う言ふ場合には、屹と怪我があるんでして……よく、その姐さんは御無事でした。此の贄川の川上、御岳口、美濃よりの峡は、よけいに取れますが、その方の場所は何処でございますか存じません――芸妓衆は
東京
のどちらの方で。」
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