検索結果詳細
『絵本の春』
青空文庫
僥倖《さいわい》に、白昼の出水だったから、男女に死人はない。二階家はそのままで、辛うじて凌《しの》いだが、平屋はほとんど濁流の瀬に洗われた。
若い時から、諸所を漂泊《さすら》った果《はて》に、その頃、やっと落着いて、川の裏小路に二階借《がり》した小僧の叔
母
《おば》にあたる年寄《としより》がある。
76/84
77/84
78/84
[Index]