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 『天守物語』 泉鏡花を読む

薄 はい、お姫様は、やがてお入りでござりませう。それにつけましても、お前様おかへりを、お待ち申上げました。――そしてまあ、孰方《いづれ》へお越し遊ばしました。
夫人 夜叉ヶ池まで参つたよ。
薄 おゝ、越前国大野郡《ごほり》、人跡《じんせき》絶えました山奥の。

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