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 『五大力』 従吾所好

「直ぐに、翌日から毎日のやうに、お宅へお見舞に来るんですがね、先生が、よく礼を云へ、とおつしやるばかりで、叔母さんと、お縫さんに、玄関で立切らせて、何うしてもお逢ひなさいません。」
「先方〈さき〉はね、予てお目に掛りたいと存じて居りました、此を御縁に――なんのつて、品ものは持込みますしね。昨日なんざ、叔さんもお縫さんも困つ了つたつて、私と此の人とで断つたんですがね。」

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