検索結果詳細
『五大力』
従吾所好
「其だつて、顔は見せます。三日月が二日月だつて、月の裏ばかり見たものは天文台にも恐らくなからう。それが、しまひまで向うむきさ。襟の掛つた、ずんどの友染に、たぼと鬢が附着いて、鼈甲羅宇を突支棒にしたと云ふ、変なものを見て来たんだから察して貰ひたいな。
……尤も対手を変だと云ふ、此方も少し何うかして居さうで無理もないが、」
硝子杯を挙げた、袖の下を両方透して、
85/1139
86/1139
87/1139
[Index]