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 『婦系図』 青空文庫

 この異体同心の無二の味方を得て、主税も何となく頼母《たのも》しかったが、さて風はどこを吹いていたか、半月ばかりは、英吉も例《いつも》になく顔を見せなかった。
 と一日《あるひ》、
(早瀬氏は居《お》らるるかね。)

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