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 『歌行燈』 従吾所好

「えゝ、もう飛切りのをおつけ申しますよ。」と女房は土間を横歩行き。左側の畳に据ゑた火鉢の中を、邪険に火箸で掻い掘〈ほじ〉つて、赫と赤く成つた処を、床几の門附へずいと寄せ、
「さあ、まあ、お当りなさいまし。」
「難有え、」

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