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 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

 私は一応挨拶をして、わけを言わなければならなかった。
 「ははあ、ごんごんごま、……お薬用か、何か禁厭《まじない》にでもなりますので?」
 とにかく、路傍《みちばた》だし、埃《ほこり》がしている。裏の崖境には、清浄《きれい》なのが沢山あるから、御休息かたがた。で、ものの言いぶりと人のいい顔色《かおつき》が、気を隔《お》かせなければ、遠慮もさせなかった。

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