検索結果詳細
『五大力』
従吾所好
「はてな、――居ない、居ない、ばあ――は可厭だ。で、
顔
を見せると、目の球がぶらりと出たか、――ふん。」
と若い時の一人旅、一本差の、のめり笠。道中合羽を吹煽つ、箱根の暴風雨〈あらし〉の夜路して、賽の河原に、ひら/\と白いものの動くを見たより、可恐い事を覚えぬと云ふのが、此の時、陰に篭つた顔して、
894/1139
895/1139
896/1139
[Index]