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『高野聖』
泉鏡花を読む
旅僧は然ういつて、握拳を両方枕に乗せ、其で額を支へながら俯向いた。
道連れになつた上人は、名古屋から此の越前敦賀の旅篭屋に来て、今しがた枕に就いた時まで、私が知つてる限り余り仰向けになつたことのない、詰り傲然として物を見ない質の人物である。
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