検索結果詳細


 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 と、うっとりといった目の涼しさ。月の夢を見るようなれば、変った望み、と疑いの、胸に起る雲消えて、僧は一膝進めたのである。
 「大空の雲を当てに何処となく、があれば渡り、山があれば越し、里には宿って、国々を歩行《ある》きますのも、詮ずる処、或意味の手毬唄を……」
 「手毬唄を。……如何な次第でございます。」

 901/1510 902/1510 903/1510


  [Index]