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『外科室』
青空文庫
「どうしても肯きませんか。それじゃ全快《なお》っても死んでしまいます。いいからこのままで手術をなさいと申すのに」
と真
白
く細き手を動かし、かろうじて衣紋《えもん》を少し寛《くつろ》げつつ、玉のごとき胸部を顕わし、
「さ、殺されても痛かあない。ちっとも動きやしないから、だいじょうぶだよ。切ってもいい」
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