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『五大力』
従吾所好
「婦が、弁財天にあやかる……学者を真似るより殊勝〈しほら〉しからう。容色自慢も、美しければ歌を詠むより頼母しい。」
と又早や世に後れた事を言つた。が、小弥太は――仔細あつて、恁う言はれるのに便を得た。其処で、合せかゞみで、
「真個〈まつたく〉です、叔父さん。」
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