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『親子そば三人客』 従吾所好
「恁う/\、内の亭も、余所の旦〈だん〉も、可い加減にしろい。勘定を踏んでくれの、立かへるのと好なことをいはあ、藤助だ、さあ、藤助だ。恁うなりや、さあ、手前ン処の太打が鼻緒に化けても踏まねえよ。情婦〈いろ〉が富鬮に当つてもかけらだつて達引かせねえ。天が二杯よ、一、二、三、四い、銚子が、五本だ。取つといてくンねえ、断つて預かつてくれ、え、おい、断つてのこツた、」
「でもさ、」
「真個にお次手で可うござんす。」
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