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 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

 「あれに沢山ございます、あの、茂りました処に。」
 「滝でも落ちそうな崖です――こんな町中に、あろうとは思われません。御閑静で実に結構です。霧が湧いたように見えますのは。」
 「烏瓜《からすうり》でございます。下闇で暗がりでありますから、日中から、一杯咲きます。――あすこは、いくらでも、ごんごんごまがございますでな。貴方は何とかおっしゃいましたな、スズメの蝋燭。」

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