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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「そんな大した、」
と言消したが、また打頷き、
「どうせ娘の子のする事です。そうまでも行きますまいが、髪を洗って、湯に入って、そしてその洗髪《あらいがみ》を櫛巻きに結んで、笄なしに、紅ばかり薄くつけるのだそうです。
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