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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 「それではお婆さん楽隠居だ。孫子がさぞ大勢あんなさろうね。」
 と小次郎法師は、話を聞き聞き、子産石《こうみいし》の方を覗きたれば、面や浪の、いうことも上の空。
 トお茶注《さ》しましょうと出しかけた、塗盆を膝に伏せて、ふと黙って、姥は寂しそうに傾いたが、

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