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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
国を出て、足かけ五年!
津々浦々、都、村、里、何処を聞いても、あこがれる唄はない。似たのはあっても、その後か、その前《さき》か、中途か、あるいはその空間か、何処かに望みの声がありそうだな……と思うばかり。また小児《こども》たちも、手毬が下手になったので、終《しまい》まで突き得ないから、自然長いのは半分ほどで消えています。
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