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 『日本橋』 青空文庫

 と釜底帽、一名(のっぺらぼう。)とも云わるる、青ぺらの鍔を※り上げて、引傾げて剥いで見せたは、酒気も有るか、赤ら顔のずんぐりした、目の細い、しかし眉の迫った、その癖、小児のような緊の無い口をした血気|壮の漢である。
「へい、いいえ、おは存じておりますほどでもござりませんが、その上被の召ものでござります、お見事な、」
 こう云ったのは羆の筒袖。

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