『泉鏡花を読む』サイト内検索

 
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特集 泉鏡花−怪奇と幻想 ( 89-11.html )
・藤澤秀幸 『高野聖』孤家の女をめぐって

泉鏡花幻想文学誌 ( 91-8.html )
泉鏡花作品論事典 (秋山稔・越野格・須田千里・田中励儀・弦巻克二・松村友視)〔改行〕〔改行〕冠弥左衛門 義血侠血 夜行巡査 外科室 鐘声夜半録 貧民倶楽部 照葉狂言 龍潭譚 化鳥 鶯花径 三尺角 湯島詣 高野聖 註文帳 薬草取 風流線 春昼・春昼後刻 婦系図 草迷宮 白鷺 歌行燈 夜叉ヶ池 天守物語 由縁の女 眉かくしの霊 山海評判記〔改行〕

参考文献 ( bunken.html )
『泉鏡花「高野聖」作品論集』 〔改行〕 ISBN:    4877331425〔改行〕 出版:    クレス出版〔改行〕 著者:    田中励儀編〔改行〕 2003/03  22cm 380p \4800〔改行〕

文庫本収録作品 ( bunko.html )
〔改行〕高野聖・眉かくしの霊』  岩波文庫 1936.1.10  1957.7.25 改 絶版 〔改行〕高野聖 眉かくしの霊 解説(吉田精一) 〔旧字旧かな版〕

高野聖・眉かくしの霊』  岩波文庫 1992 改版 高野聖 眉かくしの霊 解説(吉田精一)

『歌行燈・高野聖  新潮文庫 高野聖 女客 国貞えがく 売色鴨南蛮 歌行燈 解説(吉田精一)

高野聖・歌行燈』  旺文社文庫 1969.1.5 絶版 高野聖 歌行燈 櫛巻 解説(塩田良平) 年譜(村松定孝) エッセイ(村松定孝・河野多恵子)

高野聖  角川文庫 1971 義血侠血 夜行巡査 外科室 高野聖 眉かくしの霊 解説(村松定孝)

高野聖  集英社文庫 1992.12.20 外科室 星あかり 海の使者 高野聖 眉かくしの霊 鑑賞(奥田瑛二) 解説・年譜(山田有策)

雑記帖 ( cahier.html )
・ 鏡花の『高野聖』でいえば、色香に迷った男たちを獣に変える女の魔力について語る老爺の話を、読者が信じるか信じないかで驚異にも怪奇にもなるし、どちらでもなく「決定不可能に揺れ動く」時には幻想になるというわけです。僧侶宗朝はどうやら話を信じたらしいので驚異の世界にあり、僧侶に深く同調した読者もまた同じ世界にとどまることになります。

・ 「高野聖」の女と白痴の少年は夫婦で、しかも擬似的な姉弟であり、とりわけ擬似的な母子でもあります。ここに「化鳥」母子のその後のありようを垣間見ることはできないでしょうか。人を獣に喩える術と、人を獣に変える術とに大きな違いはなさそうな気がするのです。等々。

・ goo で「高野聖」を検索すると、「高野聖ーナ」というのがついでにヒットしたりします。『パパはニューギニア』というマンガを書いている人らしい。こういう余禄があるから情報検索は楽しいです。ただおかげでヒットする件数が多くなるのがちょっとツライところ。

雑記帖 ( cahier2001.html )
・「高野聖」とプレ物語

・田中貴子氏の『鏡花と怪異』を読んだ際、「前(プレ)物語」という考え方は、泉鏡花の作品を読むときに色々と助けになる概念だと思った。作中ではあまり多くは語られてないにもかかわらず、その物語の前提となるような別の物語の存在が感じられることがある。そういう物語を想定すると、鏡花の世界はまたいちだんと自分に近くなるように感じられるはずだ。以前「高野聖」について某巨大掲示板に書いたことがあるが、プレ物語に関わることを言っているつもりなので再録してみた(くだけた表現は適宜改めた)。

・  「高野聖」からなにを得た?  --- 76番の発言(2002/04/06)より

『泉鏡花・妖かし文学館』 1995年4月21日−5月18日 於池袋西武12階ロフト 【企画構成】(株)スーパー・スタッフ・カンパニー 【協力】河出書房新社 【スタッフ】 会場音楽:J・A・シーザー/丸山涼子  造形:能津美津子/横前東慈/千葉広二/千葉千富美/水根あずさ/吉田良一  絵:山田勇男  衣装:時広真吾/米井明子  写真:土田ヒロミ  宣伝美術:森崎偏陸  照明:丸山邦彦  会場デザイン:長川一夫  解説:桑原茂夫  企画構成:大澤由喜 【くり広げられる泉鏡花の作品世界】……鏡花の小説による八つの造形作品 (1)手まり唄の母恋迷宮譚――『草迷宮』 (2)魔界・天守閣に結ぶ恋――『天守物語』 (3)竜神と、いけにえの花嫁の海底御殿での純愛物語――『海神別荘』 (4)旅の宿に現れる哀しい女の亡霊――『眉かくしの霊』 (5)山深き峠の道と一軒家、そこでくり広げられる怪と妖――『高野聖』 (6)美しく、哀しく、恐ろしい”沼伝説”――『夜叉ヶ池』 (7)おだやかな春の昼、海辺の里でのシュールな幻想譚――『春昼』『春昼後刻』 (8)逢う魔が時(たそがれ時)に少年が迷い込んだところは?――『龍潭譚』 この頃、企画に協力している河出書房から鏡花幻想譚(全五巻)が出版されている。その後この鏡花展は福岡市の三菱地所アルティアムで開催された(1995.6.15-7.16)。福岡県の南の方に棲息する私は当然これを見ていなければならない筈だが、行かなかった。その前年にあったはずの澁澤龍彦展も見てない。実はあまり観たいと思わなかったのだ。観て失望するのを恐れたということもあるが、要するに怠惰だったわけである。なお澁澤の前は寺山修司展があったらしい。これはまったく知らなかった。

『泉鏡花集成』 ( chikuma.html )
・ 4〔改行〕 薬草取 女客 高野聖 妖僧記 伊勢之巻 悪獣篇 海異記 吉原新話 妖術 露肆 朱日記 [解説]種村季弘「洪水幻想」

鏡花作品紹介 ( cont.html )
高野聖〔改行〕〔改行〕 明治33年 2月「新小説」初出、明治41年 2月『高野聖』(左久良書房)所収〔改行〕〔改行〕 旅の車中で「私」と知り合った僧侶宗朝が敦賀の宿で若き日の出来事を語る。行脚のため飛騨から信州へ峠越えをした時のこと、先を行く薬売りの男が危険な旧道へと進んだのでこれを追うが、蛇また蛇に行く手を阻まれ山蛭の森に迷い込む。たどりついた山中の孤家には美しい女とその亭主とされる白痴で異貌の少年が棲んでいた。少年は歌い覚えた二つ三つの唄をこの世ならぬ声で歌う天才的な能力を持ち、女もまた山蛭による僧侶の傷を谷川の水で癒してやる霊力を持っている。その夜、妖しいものたちの気配が襲うが、「今夜はお客様があるよ」と隣室の女が叫び、僧が陀羅尼を呪すと気配は去る。翌日別れて里へ向かうが、女のもとで暮らすことを考えている僧の前に、女に仕える老爺が現れ仔細を語る。女は医者の娘で、父を助けるうちに霊的な能力を顕わすようになった。父が少年の手術に失敗したことから女が付き添うようになり、十三年前の洪水で村人が全滅したあとは少年と二人で暮らすようになった。いまや女は男たちを弄んでは獣に変える魔物である。僧が助けられたは特別の配慮、迷いを捨て心して修行するよう叱咤して老爺は去る。僧侶はこの話について特に註することもしなかった。翌朝雪の坂道をひとり登る姿はあたかも雲に乗るようであった。

鏡花作品紹介 ( content.html )
高野聖〔改行〕〔改行〕 明治33年 2月「新小説」初出、明治41年 2月『高野聖』(左久良書房)所収〔改行〕〔改行〕 旅の車中で「私」と知り合った僧侶宗朝が敦賀の宿で若き日の出来事を語る。行脚のため飛騨から信州へ峠越えをした時のこと、先を行く薬売りの男が危険な旧道へと進んだのでこれを追うが、蛇また蛇に行く手を阻まれ山蛭の森に迷い込む。たどりついた山中の孤家には美しい女とその亭主とされる白痴で異貌の少年が棲んでいた。少年は歌い覚えた二つ三つの唄をこの世ならぬ声で歌う天才的な能力を持ち、女もまた山蛭による僧侶の傷を谷川の水で癒してやる霊力を持っている。その夜、妖しいものたちの気配が襲うが、「今夜はお客様があるよ」と隣室の女が叫び、僧が陀羅尼を呪すと気配は去る。翌日別れて里へ向かうが、女のもとで暮らすことを考えている僧の前に、女に仕える老爺が現れ仔細を語る。女は医者の娘で、父を助けるうちに霊的な能力を顕わすようになった。父が少年の手術に失敗したことから女が付き添うようになり、十三年前の洪水で村人が全滅したあとは少年と二人で暮らすようになった。いまや女は男たちを弄んでは獣に変える魔物である。僧が助けられたは特別の配慮、迷いを捨て心して修行するよう叱咤して老爺は去る。僧侶はこの話について特に註することもしなかった。翌朝雪の坂道をひとり登る姿はあたかも雲に乗るようであった。

泉鏡花『日本橋』- 姉の身代わり人形 ( doll.html )
・ 泉鏡花は『草迷宮』や『高野聖』のような異界小説の他に、芸者の世界を舞台にした『婦系図』のような小説も書いていて、むしろ鏡花といえば一般に後者を思い浮かべるひとも多いかもしれません。はたしてこちらの傾向の小説は現在どれくらい読まれているのでしょうか。鏡花にいくら根強い人気があるといっても、いわゆる花柳界小説までが読まれているのかどうかよく分りません。まあどちらかというと異界小説の方が好まれているのではないかと思いますが、あまりそれらを区別する必要はないし、同じ泉鏡花が書いた作品なのだから、同じ読み方で読めばよいと思っています。『日本橋』は大正3年、鏡花40歳の時の作品で、その花柳界を舞台にしています。

円本文学全集収録作品 ( enpon.html )
〔改行〕『泉鏡花集』 現代日本文学全集 第十四篇 改造社 1928.8.25  〔改行〕外科室 琵琶伝 一之巻 二之巻 三之巻 四之巻 五之巻 六之巻 誓之巻 辰巳巷談 笈摺草紙 高野聖 女仙前記 親子そば三人客 薬草取 白羽箭 紅雪録 続紅雪録 春昼 春昼後刻 婦系図(前編) 婦系図(後編) 歌行燈 南地心中 売色鴨南蛮 眉かくしの霊 二三羽――十二三羽 栃の実 [自筆年譜]

泉鏡花を読む ( index.html )
・  テキスト「高野聖 外字対応版

高野聖

・ 青空文庫  外科室、国貞えがく、義血侠血、夜行巡査、雛がたり 二三羽――十二三羽、龍潭譚、高野聖、醜婦を呵す 婦系図、眉かくしの霊、愛と婚姻、人魚の祠、草あやめ いろ扱ひ、蛇くひ、絵本の春、木の子説法、半島一奇抄 貝の穴に河童の居る事、縁結び、湯島の境内、薬草取 歌行燈、玉川の草、古狢、夜叉ヶ池、若菜のうち、化鳥 紫陽花、星あかり、妖僧記、凱旋祭、海城発電、草迷宮 女客、錦染滝白糸、紅玉、小春の狐、伯爵の釵、鷭狩 みさごの鮨、怨霊借用、売色鴨南蛮、縷紅新草、遺稿 三尺角、三尺角拾遺(木精) 等200編

 S. W. Kohl  英訳「高野聖

『新編 泉鏡花集』(岩波書店) ( iwanamisen.html )
第8巻 信州 飛騨 〔改行〕高野聖 神鑿 袙奇譚 木曾の紅蝶 唄立山心中一曲 眉かくしの霊 麻を刈る

『鏡花幻想譚』 ( kawade.html )
〔改行〕 1 「龍潭譚の巻」 〔改行〕龍潭譚 さゝ蟹 幻往来 高野聖 解説=鏡太郎と家族(泉名月)

鏡花リンク ( klinks.html )
「注釈と深読み」 (東郷克美 高野聖文献) 

高野聖(早大児童文学研究会)

日本橋・高野聖・草迷宮・歌行燈、他(阿笠湖南)

高野聖 歌行燈

「白夜の妖女」(1957)原作「高野聖」(キネマ旬報DB)

泉鏡花自筆年譜 ( nenpu.html )
・ 明治三十三年二月、「高野聖」、新小説に出づ。〔改行〕

おしらせ ( news.html )
・ 雑記帖に『「高野聖」とプレ物語』という覚書を書きました。

 2002.3.31 ●岩波書店より『泉鏡花集(新日本古典文学大系 明治編 第20巻)』が刊行(3/18)。 収録作品 琵琶伝 照葉狂言 辰巳巷談 三尺角・木精 高野聖 校注 東郷克美 吉田昌志 A5判 函入 504p ISBN4-00-240220-7 \5200

 2001.11.2 ●ずいぶんな放置プレイを続行中でありますが、おまたせしました、サイト内検索のリクエストによる鏡花作品ランキング、7月から10月までの集計の発表です。間が開いたので、今回は20位までカウントすることにしました。相変わらずお芝居系が強いですね。まあ、よくも悪くもこれがネットでの鏡花受容の現状ということなのでしょう。  1 海神別荘(63)  2 婦系図(41)  3 高野聖(40)  4 義血侠血(24)  5 天守物語(23)  6 夜叉ヶ池(22)  7 歌行燈(18)  8 龍潭譚(16)  8 外科室(16) 10 星あかり(11) 11 眉かくしの霊(10) 11 夜行巡査(10) 13 春昼( 9) 13 草迷宮( 9) 13 日本橋( 9) 16 照葉狂言( 8) 17 化鳥( 7) 17 山海評判記( 7) 19 三尺角( 5) 20 処方秘箋( 4) 20 註文帳( 4) 20 風流線( 4)

 2001.7.1 サイト内検索のリクエストによる鏡花作品ベストテンの第3弾、5月と6月分の集計です。同じデータが連続するものはひとつにカウントしています。今回はついに「高野聖」がトップに来ました。芝居公演が話題の2位3位4位をおさえて見事です。 ところで検索のさいには正確な言葉をインプットするようにしましょう。「三味線」とか「三角尺」とか言われても……困るとですよ(汗)。自信のないタイトルの場合は「三味」とか「尺」とかのように、短くても間違いではない言葉で検索した方が好結果が得られます。よろしく。  1 高野聖 (31)   2 婦系図 (24)   3 海神別荘 (22)   4 天守物語 (17)   4 外科室 (17)   6 龍潭譚 (15)   6 歌行燈 (15)   8 化鳥 (14)   9 春昼 (11)  10 義血侠血 (9) 10 夜行巡査 (9) -------------- 夜叉ヶ池 星あかり 日本橋 草迷宮 (8)

・ ついでに2001年前期分として2月から6月までの集計も載せておきます。  1 婦系図 (52)   2 高野聖 (47)   3 海神別荘 (39)   4 天守物語 (32)   5 化鳥 (27)   6 外科室 (25)   7 龍潭譚 (22)   8 歌行燈 (19)   9 義血侠血 (19)  10 夜叉ヶ池 (17)  10 春昼 (17)  10 草迷宮 (17)  13 日本橋 (15)  14 夜行巡査 (12)  15 星あかり (11)  16 眉かくしの霊 (8) 16 註文帳 (8) 18 山海評判記 (7) 19 桜心中 (6) 19 蛇くひ 両頭蛇 (6)

・ サイト内検索のリクエストによる鏡花作品ベストテンの第2弾です。今回は3月10日から4月末までの集計となります。前回(3月10日)同様、あきらかに重複していると思われるデータは適宜整理しました。今後は切りの良いところで2ヶ月に一回の発表とするつもりですので、当検索システムを本来の目的だけでなく人気投票としてもご利用いただければ幸いです。 1 婦系図 (15)  2 高野聖 (13)  3 海神別荘 (12)  4 化鳥 (10)  5 天守物語 (8) 6 龍潭譚 (6) 6 桜心中 (6) 6 義血侠血(滝白糸) (6) 9 草迷宮 (5) 9 外科室 (5) 9 夜叉ヶ池 (5) ------------ 春昼 日本橋 (4) 新派や花組の『婦系図』公演の話題もあって、お芝居派の優勢傾向は続いていますが、「高野聖」や「化鳥」の躍進が目を惹きます。季節柄といえる「桜心中」はどこかのグループで話題にでもなったのでしょうか。

・ 皆さんがサイト内検索を使って鏡花のどんな作品を検索しているのか、ちょっと調べてみました。リクエスト・ベストテンみたいなものですね。  1 婦系図 (13)  2 天守物語 (7)   3 海神別荘 (5)   4 夜叉ヶ池 (4)   4 義血侠血 (4)   4 草迷宮 (4)   7 日本橋 (3)   7 高野聖 (3)   7 外科室 (3)   7 化鳥 (3)  (次点) 星あかり 春昼 歌行燈 (2)  2月のはじめから今日までの集計によると、こんな結果となりました。作品名の後の数字は検索回数です。ダブりのあるデータはノイズとみなして整理し、できるだけ有意な数字を取り出すよう努めたつもりです。結果はまあ、一目瞭然、お芝居派の圧勝ですな。テキスト派としては愕然としておりますです(笑)。

・ 早大児童文学研究会が高野聖」梗概、名場面集、鑑賞の手引きのページを開いています。ずいぶん前に見つけていたのですが、すみません、報告が遅れました。

泉鏡花『日本橋』- 姉の身代わり人形 ( nihonbas.html )
・ 泉鏡花は『草迷宮』や『高野聖』のような異界小説の他に、芸者の世界を舞台にした『婦系図』のような小説も書いていて、むしろ鏡花といえば一般に後者を思い浮かべるひとも多いかもしれません。はたしてこちらの傾向の小説は現在どれくらい読まれているのでしょうか。鏡花にいくら根強い人気があるといっても、いわゆる花柳界小説までが読まれているのかどうかよく分りません。まあどちらかというと異界小説の方が好まれているのではないかと思いますが、あまりそれらを区別する必要はないし、同じ泉鏡花が書いた作品なのだから、同じ読み方で読めばよいと思っています。『日本橋』は大正3年、鏡花40歳の時の作品で、その花柳界を舞台にしています。

過去のおしらせ ( old1.html )
・ 『高野聖』のテキストを登録しました。タイプミスがないとは断言できませんが、とりあえず完了です。間違いはは随時修正して行きます。

・ 後者についてはすでに『眉かくしの霊』のテキスト化が終わり、今は『高野聖』に取掛かっているところです。なかなか捗りませんです、ハイ。文字どおり蟻の歩みではありますが、今後も月に1作品程度のペースで掲載していく計画を立てています。

過去のおしらせ ( old2.html )
・ 「春昼後刻」のテクストデータが出来あがりました。同時に「高野聖」「春昼」の済という漢字が旧字に変換されてなかったミスを修正しました。お手数ですが、リロード願います。

過去のおしらせ ( old4.html )
・ 「高野聖」テクスト流用の件は、メールにより話し合いがつきました。誠意をもって善処していただけるそうです。前に書きましたように、もともと悪意はないものと感じておりましたので、この一件はこれにて落着といたします。

・ 某所で「高野聖」の文章の抜粋を見つけました。けっこうな量です。どうも見覚えのあるテクストだと思い、文書のソースを調べたところ、私のページからの流用文書であることが判明。旧字旧かなの文字が逐一同じであることはともかくとしても、1 行の文字数までが私の入力したものと同一であるという不自然さから、そう判断する次第です。が、このことはまた某氏の悪意のなさをも証明しているものと思います。証拠隠滅の意志がなかったということだからです。ただ、鏡花の言葉を機械によらずにすべて自分の手で入力した者としては、いちいちメールをいただく必要はないにしても、ページ上でその入手先を明記していただきたいと考えます。テクスト入力者にだって著作権があるのです。某氏のメールアドレスがわからないので、やむなくここに書くことにしました。久しぶりのアップがこんなもんで少し残念です。

過去のおしらせ ( old5.html )
・ 電子本販売のEBOOK のサイトで著作権切れの無料テキストをたくさん見つけました。泉鏡花の作品は、「雛がたり」「国貞えがく」「三尺角」「高野聖」「山吹」「天守物語」「縁結び」「歌行燈」「湯島の境内」がそろっています。ファイル形式は HTML とテキストの両タイプです。

・ インターネットラジオというサイトに行くと佐藤慶の朗読で高野聖を聞くことができます。最初から通して聞くのもよいし、各章ごとに分割されているので好きな章だけ繰り返し聞いてみるのもよいでしょう。Noahさんの情報です。

・ Real Player G2というバージョンのインストールが必要ですが、高野聖を聞くにはさらにアップトゥデートを求められる場合があります。その時は素直に指示に従ってクリックしてください。2 分前後でダウンロードして更新完了です。

・ あらたな英訳「高野聖を見つけました。翻訳者は宇野みれさんです。まだ冒頭と末尾に目を通しただけですが、厳密さより読みやすさに重点を置いた自由な訳という印象を持ちました。

・ 新潮社のページに高野聖があります。なにをいまさら……(笑)。同ウェブにて連載されたあと、去年の 9月に一括登録されたもののようです。いちおうその存在は知っていたのですが、新潮社だから有料だろうと思い込んでいたため、覗きに行ったことがなかったのでした。思い込みはトシの証拠か?

・ なんと、高野聖」の英訳がみつかりました。オレゴン大学のStephen W. Kohl 教授による翻訳です。Html版で116 ページにもなります。印刷してじっくり読みたい(眺めたい?)ひとは、PDF 版も用意されています。他に 13 ページにわたる鏡花紹介や、英訳された鏡花作品のリストなどがあります。

・ ひと月遅れの今更な情報でもうしわけないのですが、青空文庫に高野聖が登録されました。HTML版やエキスバンドブック版、それにルビありルビなし2種類のテキスト版がそろっています。すべて新字新かな表記です。大変な手間がかかったに違いありません。労作に敬意を表します。

過去のおしらせ ( old6.html )
・ 随風堂縦書文庫というところで「高野聖」と「外科室」の縦書きテキストを見つけました。オリジナルは青空文庫のテキストであることが明記してあります。青空文庫のエキスパンド・ブック版ですでに縦書き表示は実現されているわけですが、エキスパンド・ブックを持ってないひとにはお奨めかもしれません。

九ツ谺というページにプレーンテキストを縦書き表示で読めるようにするジャヴァ・アプレット「茂吉君」が公開されました。現在のところ、私がインプットした鏡花の「高野聖」「眉かくしの霊」「春昼」「春昼後刻」のテキストが縦読みできるようになっています。横書きとはまた雰囲気が違って不思議な感じです。ぜひいちどご覧ください。あと、鏡花の色というページも面白い試みです。

・ アスキーが出しているパソコン誌の11月号の付録CDROM に約500の文学作品が収録されるそうです。配給元はかの青空文庫です。泉鏡花も収録されますが、現在サイトに登録されている「高野聖」「外科室」「夜行巡査」の3作品になると思われます。とにかく77編の芥川をはじめ、著作権切れの文学作品が多数収められるのはオイシイ話ですね。Noahさんからの情報です。

・ そういえばEBOOK 鏡花作品が年会費免除で読めるのは10月まででした。こちらは「雛がたり」「国貞えがく」「三尺角」「高野聖」「山吹」「天守物語」「縁結び」「歌行燈」「湯島の境内」が登録されています。(アスキーのCDROM とは関係のない話です、念のため。)

過去のおしらせ ( old7.html )
・ 『蛇 −水の幻影・泉鏡花の誘いと畏れ−』と題された講演録が秦恒平氏のサイトで公開されています。蛇に対しては終始アンビバレンツなものを持ち続けた泉鏡花の文学を、蛇の問題を幾度も作品に取り上げてきた作家秦恒平氏が見事な手さばきで分析しています。「蛇くひ」「高野聖」「海神別荘」「南地心中」など多くの作品に顕れる鏡花の蛇のシンボリズムに興味のある方はぜひお読みください。

過去のおしらせ ( old8.html )
・◎天舞鑑〔改行〕 『高野聖』11/23〜25@ウッディシアター中目黒〔改行〕 作:泉鏡花 演出:市川正 音楽:J・A・シーザー〔改行〕  問い合わせ:劇団 03-3378-5970 〔改行〕  「シアターガイド」より〔改行〕  身体表現の新たな可能性を追求し、泉鏡花の香り高く妖美な〔改行〕  言語世界を視覚化し続けている天舞鑑の新作〔改行〕 http://member.nifty.ne.jp/mocomong/Resources/banyu/tenbukan.jpg 〔改行〕 http://www.asahi-net.or.jp/~pw3y-ymzk/98/12/

・ 小埜裕二氏の近代小説千夜一夜というページにすばらしい鏡花作品紹介をみつけました。現在のところ絵本の春 売色鴨南蛮 国貞ゑがく 夜行巡査 外科室 星あかり 女客 眉かくしの霊 蓑谷 高野聖の10編があがっています。「草迷宮」や「春昼」なども今後とりあげられるようです。もちろん鏡花だけでなく明治以後の作家の小説が1000作品紹介されることになっていて、だからこそ千夜一夜と銘打たれる所以なのですが、すでに442作品の紹介が登録されています。大学の先生が実際にネットで作品を語るようになったのでしょうか。よい状況ですね。

・ 検索対象として現在、歌行燈、五大力、親子そば三人客、逢ふ夜、海神別荘、高野聖、眉かくしの霊、春昼、春昼後刻、星あかりの十編が登録されています。「歌行燈」など4編は従吾所好の、「海神別荘」は華・成田屋のご好意によりテキストを提供していただきました。今回の企画にご賛同いただき、心から感謝いたします。青空文庫も鏡花テキストの使用に快く同意してくださったので、おいおい検索対象は広がっていくと思います。

・ 青空文庫に収録されている作品について語るという企画があるのですが、その一環として「鏡花が描く女」という文章が登録されました。「外科室」や「高野聖」が男と女の性差による読みの違いという視点で考察されています。Noahさんの情報です。

・ 演劇倶楽部『座』による高野聖』『夜行巡査』詠み芝居公演のおしらせ。   東京芸術劇場小ホール 1 (池袋西口より徒歩 3分)   9月1日(金)19:00開演   9月2日(土)14:00/19:00開演   9月3日(日)14:00/16:30開演   前売り・当日共¥3000(日時指定・全席自由) 詳細はこちらの告知ページをご覧ください。tacoさんの情報です。

『鏡花小説・戯曲選』 ( sensyu.html )
〔改行〕 5 怪異篇一 龍潭譚 清心庵 高野聖 註文帳 女仙前記 きぬぎぬ川 春昼 春昼後刻 [解説]寺田透

『鏡花全集』(春陽堂) ( shunyou.html )
巻四 〔改行〕湯島詣 高野聖 海の鳴る時 湯女の魂 月下園 みちゆき松の露 うしろ髪 長屋刃傷 女肩衣 葛飾砂子 裸蝋燭 政談十二社 処方秘箋 斧の舞 雪の翼(本朝食人種) 風流後妻打 水鶏の里 註文帳 蝿を憎む記 袖屏風 女仙前記 きぬぎぬ川 妖僧記 祝杯 三枚続 波がしら 青切符 やどり木 お留守さま 

泉鏡花作品年表 ( workhist.html )
〔改行〕1900年 明治33年 〔改行〕名媛記 弓取町人 高野聖 海の鳴る時 湯女の魂 みちゆき松の露 月下園 うしろ髪 長屋刃傷 三枚続 女肩衣 裸蝋燭 政談十二社 葛飾砂子

anti/ant's INDEX ( x.html )
英語版高野聖

[検索専用データファイル]
・「泉鏡花『高野聖』を中心に 日本近代小説の二つの領域」 野間宏 (『小説の読みかた』 岩波ジュニア新書21)

・「泉鏡花『高野聖』 旅人のものがたり」 前田愛 「国文学」昭和48年7月

・「『高野聖』成立の基盤」 岡保生 「青山語文」 昭和51年3月

『鏡花全集』(岩波書店) ( zensyu.html )
巻五 錦帯記 さらさら越 湖のほとり 湯島詣 幻往来 名媛記 弓取町人 白羽箭 高野聖 海の鳴る時 湯女の魂

・[月報05] 「瀧の白糸」の上映=小島信夫 鏡花の橋姫=朝田祥太郎 鏡花先生御作品中の女性に就きて=吉屋信子 鏡花小説校異考(五)錦帯記・高野聖=村松定孝 〔同時代の批評・紹介〕錦帯記・鏡花の近業(高野聖

別巻 [補遺] 琵琶伝 海城発電 妖剣紀聞 定九郎 会津より 本郷座の高野聖に就いて 描写の上より見てる犯罪 抜萃帖から 幼い頃の記憶 なつかしい「蛙」のはなし 三十銭で買へた太平記 熱い茶 新潮合評会 泉鏡花座談会 泉鏡花と梅村蓉子 原作者の見た「日本橋」 書簡 72通 書簡下書 64通


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