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銘酒を生む大井川水系の地下水
日本酒の生産には上質の水が大量に必要です。
仕込み水、割水、洗米水、洗浄水、と日本酒の主な生産地は
また上質な水の大産地と言えます。
お酒造りの水に必要とされるものは何かと言うと
一番重要な要素として、鉄分が少ないと言うことが挙げられます。
(鉄分はお酒に色や雑味を付けやすいからです。)
次に重要な要素として、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの
ミネラル分が適度にあることが挙げられます。
ミネラルは酵母に力を与え、活動を元気にします。
| 灘の力のある男酒 |
ミネラル分の多い宮水で造られています。 |
| 伏見の女酒 |
ミネラル分の少ない水で造られています。 |
志太の、広くは大井川の地下水は鉄分が少なく、
ミネラルも少ない軟水で他の微量物質が総じて
少ないか検出されないきれいで、柔らかい酒造りに適した
良質の水です。
この水質に合う醸造法は発酵をゆっくり進ませ、きめ細かな
綺麗なお酒に仕上げるのが良いとされています。
ここで問題になるのは、発酵にかかる時間が長引くと
それに伴う腐敗の危険性が高くなります。
しかし最近の温度管理、微生物管理の設備、技術の向上により
それらを克服し水の特性を活かした酒造りが行われています。
その一つが静岡工業試験所で分離固定された「HD−1」か
「N−5」と呼ばれる静岡酵母だと言えます。
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