(※ 酒造元青島酒造配布の松下米商品説明から抜粋)

出会い

「ふる里の米で本物の地酒を作りたい」
・・・・・
れは酒造家にとってかけがえの無い夢です。

この酒は一人の熱い心を持つ農業成年との出会いから誕生しました。

静岡県藤枝市青南町の松下弘明さんが
「自分のたんぼで酒造米をつくらせてほしい!」と
蔵を訪ねてきたのは平成8年春。


土・自然

彼の米つくりは、田おこしをせず、
化学肥料を使わず、自家製の有機発酵肥料で
土を肥やし、大地に稲をしっかり根つかせる
というものです。
化学農薬の代わりにセリ・ヨモギ・ドクダミ等の野草の抽出液も使用します。

彼はこの農法で栽培が難しいと言われている酒造好適米の山田錦を見事に
作り上げました。

田んぼにはこの地で数十年お目にかかれなかった「豊年えび」が回帰し、
これを餌にする蛙や水生昆虫が集まり、さらにこれらを餌にする様々な鳥が
飛来しました。
自然本来の生態系が蘇ったのです。



思い

蔵元の若き専務(御長男青島孝さん)
も一緒に田んぼにはいり、苗を植え
毎日雑草取りをし、収穫の喜びも分かち合えました

山田錦という米の特性も、無農薬有機栽培の難しさもその価値も、田んぼで
じっくり学んだそうです。

この経験を通じ
「酒作りとは仕込みの冬だけでなく、種籾を選ぶ春から稲刈りの秋までを
含めふるさとの四季とともに醸していくものだ!

とさらに実感したそうです

松下米を託された杜氏の富山初雄氏は格別な思いで酒つくりに取り組みました。
富山氏はは38年間、 喜久醉一筋に酒を造り続ける熟練杜氏です。
酒米・松下米の真価を仕込みの現場で見出したのも彼でした。


造り

松下米は高精白をしてもヒビ割れせず、洗米しても胴割れせず、良い蒸米になり、
理想的なツキハゼ麹が出来たのです。

秋あがりすると言われる山田錦の酒の実力を熟成には低温でじっくり時間をかけました。
そして充分に手ごたえのあるお酒に仕上がりました。
「酒造りは米から」ということを改めて胸に刻みました。


芸術品

飲む人を感動させるお酒とは感動を知っているものが、造った酒だと思います。

若い稲作農家の真摯な姿勢に感動し、彼が育てた稲に宿った米の力を受け継ぎ
「感動を伝える事の出来る酒」をめざして作り上げたお酒が出来ました。

ふる里の自然と人の慈愛に満ちた米。そこから生まれた本物の地酒です。
まさに芸術品です。