戸畑祇園のページ


※ 文中のリンクでお囃子が聴けます ※

1.戸畑祇園のおこり

享和2年(1802年)筑前の国 戸畑村に疫病が広がり村人は非常に苦しめられた。
そこで須賀大神に悪疫退散を祈願したところ御神徳によって平癒したので解願行事
として山笠を作り村中で祝った。
これが起源といわれ文政12年(1829年)の銘に刻まれた飾りの器具や幕類など
貴重な資料が伝えられている。この幕類などが国の重要無形文化財に指定されて
いる。

 

2.お祭りの概要

200余年の伝統を持つ戸畑祇園は、以前は、毎年7月13日から3日間行われた。
昼は4基の大山笠が古式豊かなのぼり大山笠、これに子供山笠を数基も加わり
町中にお囃子とかけ声がこだまする。
夜はのぼりなどを取り除き、309個の提灯を高さ10メートル、12段に積み重ねて
提灯大山笠に変身する。重さが2.5トンにもなり、はっぴやはちまき姿の若い衆が
100名あまりで担ぎ上げる。「ヨイトッサ、ヨイトッサ」と独特のかけ声で夜の町を練
り歩く。

 

3.日程

7月中旬
祇園太鼓研究会:大山笠と子供山笠の囃子方が集まり、それぞれがお囃子を披露
する。7月のはじめから各地区で練習を行っており、いつもは山笠に乗っていて囃子
方を見ることはないが、この日だけは舞台の上で演奏する。
7月第3または4金曜日
区内の飛幡八幡宮、菅原天満宮、中原八幡宮にて祭典を行い、ご神体を山笠に移す。
洞海湾にてお汐い取りを行う。
7月第4土曜日
大山笠や子供山笠がそれぞれの地区の神社に集まり、お祓いを受ける。
その後、地区内を練り歩く。夜7時より、戸畑区中心にある市民会館前で大山笠の
競演会が行われる。
7月第4または5土曜日
各山笠が各地区を練り歩く。夜、提灯山笠で神社に帰り、社にご神体を返し、3日
間無事に終わったことを神様に告げ、山笠を解体する。

 

4.お囃子

山笠を動かすとき必ず、お囃子を演奏する。お囃子は山笠に乗っているご神体に対
し、現在の状態を教えると意味がある。


1.寄せ太鼓   若い衆に集合をかけるとき演奏される。
           これに遅れることは御法度。遅れた場合はお詫びをしなければ
           ならない。
2.獅子舞    山笠が運行する前に、運行する道筋を清めるときに演奏される。
          行きと帰りの2タイプある。
3.い神楽    ご神体を社から山笠に移すときや逆に戻すとき、また、山笠が運
          行を停止し、担ぎ手が休憩するときなどに演奏される。
4.大下り    山笠がご神体を乗せた後に出発するとき、また、山笠が御旅舎や
          神社に帰ったときに演奏される。    
5.大太郎囃子 運行時に演奏されるお囃子。このお囃子にあわせて「ヨイトッサ、
          ヨイトッサ」とかけ声をかけ、山笠を担ぐ。 
6.大上り    お祭りの最終日神社に帰るとき、上り坂を登る際に演奏される。
          山笠運行中に上り坂があったり、リズムを変えたいときにも演奏
          されることがある。(これは天籟寺大山笠のみである)   
7.花の御礼  運行中にご祝儀などをもらった際に、ご祝儀をいただいた方の名前を
          読み上げ、感謝の意を込めて演奏される。

 
※用語集  運行:山笠を担ぎ、歩くこと。
        御旅舎:祭り期間中、山笠を安置(保管)する場所。

 

5.山笠写真館

たくさん貯まったけど、容量の関係もあり、 一度に載せられないのでときどき入れ替えますね。
ご期待ください。

こちらからどうぞ!

6.子供山笠

子供山笠は町内会が主体で山笠を運営している。
山笠のある地区は、三六・天神・浅生・中本町・天籟寺・大谷である。
(最近は増えているようです。子供は減っているのに。)
山笠には、人形山笠とのぼり山笠がある。
人形山笠は黒崎祇園とほぼ同じ飾り付けである。
のぼり山笠は大山笠の縮小版である。
各山笠に長いロープが取り付けられ、子供がそれを持って、町内を練り歩く。
もちろん、小学生が山笠の中でお囃子(大太郎囃子)を演奏している。
途中の休憩や運行終了時におやつが配られ、それを目当てに子供たちが
一生懸命に山笠を引っ張る。(私のその一人だった)


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