時刻(時点)


時刻(時点)の矛盾

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作成日 2000/8/2

ここでは、従来の時間の概念が、いかに矛盾に満ちたものであるかを述べたい。

まず、「現在」を「ある直線上を一方向に進んでいる点」とすると、「時刻(時点)」は
「その直線上に静止している点」である。それらと、「ある直線」を含めたものが「時間」
といえる。これが従来の一般的な時間の概念である。これらの概念は、すでに、ゼノンの
パラドックスである「二分法(二分割)」的矛盾をはらんでいるが、それには触れずにおく。

さて、「一方向に進んでいる点」、つまり「現在」は、「静止している点」、つまり「時刻」
を通過はするが、重ならない。つまり、「時刻」は無いも同様になる。

ある「時刻」の点に注目してみよう。それは「現在」の点の前にある。そして、「現在」の
点が、その点に近付く、そして、その点を通過し、遠のく。

この場合、「現在」の点は、ある「時刻」の点に近付くか、遠のくか、どちらかになって
しまう。重なることはない。通過にかかる時間が0秒だからだ。

したがって、ある「時刻」は、無いも同様になる。これは、他の全ての「時刻」にもいえる。

なぜ、このようなことになるのか。

それは、「現在」の点も、ある「時刻」の点も量がゼロだからである。存在しているのに無。
無なのに存在している。従来の時間の概念そのものが矛盾しているのである。

さらにいえば、「ある直線」も厳密にいうと、「時刻」の点が無限個並んだものにすぎない。
ある「時刻」の点と、その次の「時刻」の点の間をイメージすることは、不可能である。




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