確率


probability

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作成日 2003/3/30

「観測または測定において、同じ条件の下に行なっても結果がかならずしも同じでないことが起こる。これは人間の手ではじゅう分正確に同じ条件を再現できないことによる場合もあり、また現象の本性から不確定性が生じることもある(量子力学が支配する世界の現象)。たとえば放射性元素の1つの試料から出る放射線の1秒ごとの数はかならずしも同じではなく、ばらつきを示す。この場合にはばらつきは放射能のもつ性質によるもので、人工的に制御できない。水に浮く花粉はブラウン運動をするが、これは分子の衝突によるものである。また数え切れないほどあり、容器を通して外界ともつながっている水の分子の1つ1つを人為的に制御することはできないから、ブラウン運動もどちらにいくか予測できない。しかし放射線の場合も次の1秒に何個の放射線が出るかわからなくても、長い間には平均何個出るか、また平均から外れた数がでる頻度はどの程度であるかを予測できるようになる。このようにある量がいろいろの値をとる相対的な頻度が期待されるとき、相対的頻度を確率という。実験の計画や結果の処理にも 重要な役割をする。」

三省堂 物理小事典 第3版 より




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