南 慶のコーナー

SPACE SEED説



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作成日 2000/1/30

今回の南 慶のコーナーでは、私の「SPACE SEED説」について述べたいと思います。

まず、人間は何故自然破壊をしてしまったのでしょうか。この問いは全て読
んでもらえばおのずとわかると思います。

人間は自然から生じたものです。ですから人間の作り上げたものはすべて
自然の一部です。人間も自然の進化の中に仕組まれたプログラム通りに
自然を加工しているのにすぎないと考えます。

つまり、環境破壊も環境汚染も自然の進化の過程の中にはじめから組み込ま
れていたのではないでしょうか。なぜそのような、一見不必要と思われる
プログラムが自然の進化の過程の中に組み込まれていたのか。環境破壊も
環境汚染も地球上の生物の破滅を意味します。様々な答えを探し私なりに
求め、考えついた結論、それは人間が自らの住家を地球だけでなく宇宙に求める
ようにするためではないでしょうか。
そうでなければ人間は、この尊い地球を離れるなどということは考えないでしょう。
人間は現在までの進化の中で最も新しい存在といえるでしょう。その人間に
課せられた一つの課題として、地球以外の場所に住むということがあげられる
のではないでしょうか。地球を故郷としていろいろなところに人類は移住する
と言うことです。つまり、人間は「宇宙に植えられた種」と考えることができる
のではないでしょうか。

我々の生きる意義は、そこにあると考えてもよいでしょう。

しかしながら、人間が宇宙空間あるいは、他の惑星で暮らすということについての
技術は、まだまだ開発途上にあると思われます。よく考えると我々の進化の歴史
は脳の進化の歴史とも思われます。ここで、私たちは、人間がさらに進化し脳の
著しく発達した「超人」の出現が期待されます。宇宙に飛び出していくのは、
「人間」、「超人」あるいは、その次かもしれません。

そして、人類「宇宙に植えられた種」人間はそのみずからの進化と共に宇宙の
様々なところに広がっていくのです。

以上が「SPACE SEED説」の概略です。



この後は、私「南 慶」と「速水 透」氏とで、「人間の進化の行方」について
SPACE SEED説を中心に議論して行きたいと思います。

速水
 私が心配しているのは、人類が宇宙へと飛び出す前に地球の環境破壊によって
 人類が滅亡してしまうことです。


 人類はそれほど愚かではないと確信しています。また、もし何らかの原因で
 現在の人類が滅亡してしまったとしたら、それは自然淘汰の一種と言うことも
 できます。宇宙に生命体が広がっていくという使命は次の世代に台頭する生命
 体に受け継がれて行くと言うことも考えられるでしょう。
 しかしながら、上にも述べた通り、私は宇宙に飛び出していくのは人類あるい
 はその子孫であると思います。

速水
 愚かではないのなら、環境破壊など、始めからしなければ良かったんじゃない
 ですか。またなぜ、生命体が宇宙に広がっていかなければならないのですか。


 それほど愚かではないというのは、人類が宇宙に移住できる準備がととのうまで
 に自らを滅亡の危機に落とし入れてしまうほどという意味です。
 2番目の質問にお答えしましょう。最終的な目的は現在もまだ解りませんが、進化
 とはそうゆうものなのではないでしょうか。人類の祖先がまだ海にいたころ、それでは
 なぜ海から陸にあがったのかという疑問と同種の疑問なのではないではないでしょうか。

速水
 環境破壊をしないほうが、もっと愚かでないと言えるでしょう。それに、進化とは
 宇宙に広がっていくものと言われましたが、本質的にそうであるなら、なにも環境破壊
 しなくてもいいのではないですか。陸に上がった人類の祖先が、海の環境を破壊して
 すめなくなったから海から陸へ上がったのですか。


 環境破壊しなければ、現在の文明、科学技術は生み出せなかったでしょう。
 もちろん、海から陸へ上がったというのは例えの話であり、海を汚染したから、
 海に住めなくなったからではないというのはよくわかっています。海から陸
 にあがった生命体と地球から宇宙に向かう生命体は質がことなっているので
 はありませんか。海から陸に上がった生命体は、例えば、海という環境に
 自分が不適応だったかもしれないと言うこともあるのではありませんか。
 (人類は地球に適応していた。それゆえ、宇宙に出ていくため自ら今度は環境を
 不適応に変えることによって宇宙に出ていかざる得なくした。と言えるでしょう。)
 地球上の生命体は、海⇒陸⇒宇宙に進出していくのは現在の状況を見れば一目瞭然
 ではありませんか。

速水
 あなたの意見では、人類は意図的に、つまり、宇宙へ飛び出すために環境を破壊
 していると受け止められますが、それは、おかしいのではないですか。
 ひょっとしたら、人類がただ愚かで、物事の加減をしらずに環境破壊をしている
 かもしれないではないですか。人類が愚かでないなら、とうの昔に環境破壊を
 やめていますよ。それに、人類が月にいってから、何年経っていると思ってるんですか。
 人類が宇宙へ向かって進化する性質を持っているんだったら、東西冷戦による
 軍備の拡張などせずに、もっと早く一致団結して、宇宙開発をしてもよさそうな
 もんじゃないですか。環境破壊が進みに進んで、危機的状況になっているのに、
 まだ、火星へも行ってないじゃないですか。本当に間に合うんですか。
 私は、地球の環境破壊は人類の犯した大きな誤りだと思っています。ですから、
 その誤りは、一刻も早く修正すべきだと考えています。それこそ、人類が一致団結
 して、全力で環境保護に努めるのが急務だと思います。


 宇宙へ出ていくため意図的に環境破壊をしているというのは、ちょっと違います。
 始めにも述べた通り、それは必然であり、そう仕組まれていると考える訳です。
 確かに、人類は、いまだ火星にも行っていません。そこが、現在の人類の限界
 とも言えます。もしかしたら、現在の人類がさらに進化し、より高度な頭脳を持った
 人類(超人)の出現が必要になるかもしれません。しかし、現在の人類は超人の出現
 を何もせずに待っているという訳にはいかないでしょう。現在の人類も頭脳を駆使
 し、努力し続けていかなければならないことは言うまでもありません。あくまでも、
 超人は、進化のプロセスの次段階として生まれてくるものと思います。

速水
 仕組まれているとは、どういうことですか。誰が仕組んだのですか。人類は、
 自分達のせいで収拾がつかなくなった「つけ」を超人とやらにまわすのですか。
 それに、そんなに都合よく、超人が出現してくれますかね。
 人類によってなされた地球の環境破壊。その危機的状況を打開してゆかなければ
 ならないのは、現在の人類でしょう。
 あなたの考えの弱いところは、環境保護を見落としているところです。
 人類の環境保護の努力が報われ、危機的状況から脱すれば、あなたの考えは整合性
 を欠くことになる。


 別に環境保護を見落としている訳ではありません。確かに環境保護も大切です。
 それだけ人類の、宇宙開発に費やせる時間が長くなる訳ですから。しかし、私は、
 いずれ、人類は地球に住めなくなると思っています。環境保護は、もはや、
 「焼け石に水」です。
 また、生物は本質的に進化するものであると考えます。類人猿から人間に進化した
 ように、人間もまた超人へと進化していくのではないでしょうか。これは、生物
 にとってごく自然なことです。生物は進化し続ける。人間もまた超人を生み出すべく
 生きている。と言えるでしょう。超人の出現は、時間の問題だと思います。

速水
 百歩譲って、地球の環境破壊も、人類の宇宙進出も、大宇宙のプログラム通りだった
 としましょう。それで、結局、どうなるんですか。


 人類は進化を繰り返し、より高度な科学技術を持つようになり、宇宙のあちこちに
 進出していくようになるでしょう。

速水
 くどいようですが、それで結局どうなるんですか。


 人類の子孫は、住家を地球から宇宙へと変えるということです。

速水
 永久に滅亡はしないんですか。


 滅亡してしまったとしたら、それも自然淘汰されたということでしょう。

速水
 もし、永久に滅亡しなかったとしたら。


 極論ですが、人類の子孫が大宇宙を自由にコントロールできるようになるかもしれません。

速水
 大宇宙を膨張も収縮もしない静止宇宙に変えてしまうとか。


 もし、変えられなかったとしても、人類の子孫の種を保存しておくということもできる
 かもしれません。私もあなたの「膨張、収縮は繰り返され、ビッグバンの度に宇宙は新しく
 なる」という考えに賛成ですので、それができれば、人類とその子孫は素晴らしい体験
 をし続けるということでしょう。「今」という一瞬は二度と繰り返されない訳ですから。

速水
 しかし、それらのことに、どんな意味があるのでしょうか。


 客観的価値などありません。人類およびその子孫が、それを目指すようにできている。
 作られている。そういうものである。ということでしょう。




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