番外編 La13をいぢる!

La13。
B5サイズの省スペース(※1)
樹脂製のフレキシブルな筐体(※2)
標準電力Pentium(※3)
一次蓄電池2個搭載(※4)
メモリスロットは1つ。EDO-SODIMM(※5)
妙に感度のいいスライドパッド(※6)

魅力的だ(笑)

と、いうわけでいじることにする。

さて、どこからいじろうかと考えるわけであるが、ノートはいまいち「いぢる」という
ことには不向きかもしれない。気軽にいじることができる場所が限られているためかもしれない。
そこであまりいじられていないと思われる部分をいじることにしてみる。
と、いうわけで恒例(なのか?)のBIOSいじりから始めることにする。
激烈にいじる&フルスクラッチ(そのうち)を考えると、手持ちのROMライタで手軽に書き換え
られ、チップが安価という条件を満たすためにはゼロプレッシャソケット化し、DIPの
安いチップ(※7)を搭載するのが一番といえよう。(※8)

まず、搭載されているチップをはずすことにする。
これが搭載されていたFLASHチップ
足がだいぶ曲がってしまった(※9)が気にしてはいけない
んでもって配線する。
周囲は飛び散らないようにガムテ(※10)でマスキング

配線終了。ガムテではずれないように固定

代わりのFLASHチップを搭載

そのままではふたが閉まらない。
そうじゃないかな〜とは思っていたのだが
しょうがなく近所におじゃますることに
こうぼこっと飛び出した部分が、なんとなくボルトオンターボという感じがしてよい。

シュールな光景であるが、一応起動している

しかしながら、スライドパッドの手前側がなにやらもりあがっている。
こころなしか、キーボード全体がやや奥にずれ、しかも右に傾いている。
まあ普通に使用できるからいいかと思ったのだが、「ESC」キーの上が引っか
かり、押したら戻ってこない。
しょうがないのでキートップをはずして、上部をごりごりと削りなんとか使用
できるようになった。

統一された黒の色調がエレガントである


起動したので、起動メニューを出そうとして気がついた。
「げ、「HELP」キーがない」(※11) そのキーがあったであろう場所には、キートップはおろかその下にあるゴムの
スイッチ(※12)すらないのである。

そんなに「HELP」キーが欲しかったのであろうか?

このままではらちがあかない(※13)ので、ICなどをくるむのに使用されているアルミホ
イルをそこにつっこんでみると、成功。とりあえずメニューを出すことはできた。
が、このままではちょっと不便なので、この部分は使わなさそうなキー(※14)と交換してし
まうことにする。

「HELP」キー復活!
「かな」キーのお引っ越し


続く! のか?



※1
厚みは気にしてはいけない。
裏を返せばHDDの厚みを気にする必要がないということでもある。

※2
一番問題が発生するのはLCD周りだと思われる。
筐体が樹脂製のため曲がりやすい。そのため、液晶の裏にある基板がダメージを受けやすい。
また、液晶左側にある制御基板とLCDパネルをつなぐコネクタがゆるみやすいといった問題もある。
通常はコネクタのゆるみのため、液晶左側をもむと直るといった具合であるが、それでも直らない
場合、液晶上部をもんでみる。これで押している間だけ症状が改善するという場合は、液晶上部裏
の基板のICの足が浮いている可能性がある。見た目には浮いているようには見えないかもしれない。
なお、バックライトを制御しているインバーター基板は非常に高圧がかかっているので、液晶右側に
ある基板にはさわらないこと。

※3
という訳なので、ノートに搭載するには発熱が大きい。
内部ではバッテリ駆動時にクロックが半分まで落ちる。
また、I/O系統のクロックも同時に落ちるようで、CPU速度だけ元に戻しても、だいぶ遅くなる。

※4
片方を使い切った後もう片方に移行するシリアル放電。
両方同時に使用していくパラレル放電の2種類の使い方がある優れもの。
なぜそのような使い方があるのかは不明であるが…
なお、Windows2000ではバッテリの情報は片方しか表示されないらしい。

※5
SO-DIMMでもSDRAMタイプをつけてはいけない。

※6
感度がよすぎるので、表面にテレカを裏返して引いたりしている人もいるようだ。
冬場など、手の温かさで表面に湯気がつくわけであるが、これが反応してしまう。
手を冷やすか、湯気を吹き飛ばすか、本体が暖まる待つか。

※7
ちなみに使用したFLASHチップは、舶来マシンのジャンクマザーに載っていたやつである。
98の役にたてて、ジャンクマザーも本望であろう。

※8
メーカーで開発する際の評価基板はノートマシンといえどもかなり巨大なものである。
そこにはやっぱりソケット状態のROMでBIOSが供給されているのであろう。
ちなみに、携帯電話などでも開発用基板は結構巨大のようだ。

※9
さらに一本とれてしまったのだが、16ビット使用時のデータ線であったので、関係ない。
よかったよかった。
98に使われているこのチップは高級品であるので、新品で買うと高い。
他の98ジャンクマザーから拝借した方が安上がりかもしれない。

※10
ちなみにこのガムテ、例のHDDを固定するのに使用していたやつである。
まだ残っている。PCなどの改造や基板いじり専用だから減りが遅い。

※11
キーが1つないのは家に帰ってから気がついた。
売り場で中を確かめてはいたはずなのだが…
最初は「END」キーがないんだなーくらいに思っていたのだが、そーいや「END」キーって「HELP」やん。

※12
いわゆる「消しゴムキー」とは違う。
(その昔PC6001などの搭載されていたキーで、キー全体がゴムでできている。使い込んでいると、
だんだんとキートップの印刷が消えていくという、一種の熟練者タイマーのような仕掛けでもある)

キートップはプラスチックで、その中のキーの弾力を生み出している部分がゴムなのである。
ただし、さらにプラスチック(一部キーは金属)の筋交いのような部品が入っているので、
ある程度のストロークとキーを押している感触が得られる。
このゴムの中には、黒い、いかにも電気を通しそうな炭素が入っていますと主張している
部品がくっつけられており、これがキーボードのフィルムプリントに配線されているスイッチ
を導通するようだ。

※13
いわゆる競馬場のインコースというやつである。

※14
さしあたっての候補は「かな」キー。
デスクトップの配置とは違い、「XFER」キーの右側に位置している。


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