2000年2月14日作成

立山・剱岳


信仰の山『立山』と岩の殿堂『剱岳』

1999年10月1日〜2日


写真はクリックすると大きくなります。



会社の都合で10月1日から3日迄連休になったので立山・剱岳に出かけました。
以前、鹿島槍ヶ岳から谷を隔てて望んだ、岩の殿堂剱岳は、今でも目に焼き付いています。
この季節は紅葉が楽しめるか吹雪に会うか、スリリングな時期でもあります。


夕方、放射能から逃げるように扇沢へ向かい、駐車場で仮眠。朝一番のバスに乗り、アルペンルートで室堂に入ました。
途中の黒部湖では、丁度「観光放水」が始まる所で、ダムの壁面から、霧状になった水がゆっくりと広がりながら落ちていきました。室堂には、すでに大勢の観光客と登山者で一杯です。(ザックの重さで料金が違うので)ここで水筒に水を詰めました。天気はいいし、思ったよりも寒くもないし、元気を出して一ノ越へ。
始めのうちは、緩やかな登りで道はきちんと整備され、快適なハイキングです。一の越山荘付近になるとジグザグの急登になってきます。山荘の前で昼御飯。ガスが多くなってきました。

ここから雄山山頂に向かう道は、大小の岩混じりになり歩きにくくなりますが、赤いペンキで書かれた矢印に沿って進みます。岩の間をぐいぐい登って頂上直下の社務所に着きました。
頂上の最高点は峰本社のある場所ですが、お一人様500円。お札とお祓い付き。ガスも濃くなって展望が効かなくなってしまいました。お払いをうけ、社務所でお土産買って、立山最高峰「大汝山」へ。
ここからは、道も細くなり、矢印も殆ど無くなります。岩の稜線を辿り、大汝の頂上で記念写真の後、「富士の折立」を経て「真砂岳」へ。

このコースの見所は内蔵助カールなのですが、僅かな残雪を残すのみでした。この辺りの稜線は素晴らしく、展望を遮るガスが恨めしいです。
ピークを過ぎた頃からガスが霧雨になり、風も激しくなってしまいました。次の「別山」のピークは寄らず、巻道で別山乗越に向かいました。
別山乗越にある、剣御前小舎に着く頃には、漸く雨風が落ち着いてきましたが、目の前に聳えるはずの剱岳はガスの中。ここからは剱沢源頭の谷に沿って緩やかに下り、剣山荘へ。この道は、夏場は華やかなお花畑なのですが、今はもう、紅葉を楽しむシーズン。しかし色がいまいちのようです。
剣山荘で、コーヒーを飲みながらお話を伺うと、夏は暑かったのだが、秋の長雨の為日照が不足し、今年は紅葉が良くない、ということでした。
この周辺の山小屋の楽しみは「お風呂」。もちろん汗を流すだけ、洗うことは出来ませんが、すっごく贅沢な気分、気持ちいいです。夕刻の館内放送では、食事の時間や注意事項の他、「剱岳は御来光を拝む山ではありません」と流れました。(翌日実際登ってみて、なるほど、と実感しました。足元おぼつかない暗い夜明けに登るのは、チト無理です。)大きめな部屋に4人、一人布団一つでゆっくり休むことが出来ました。

翌日は快晴! 風強し、突風付き。なんと、小屋のトイレから、冷乗越より登る御来光を拝むことが出来ました。
ザックを軽くして剱に向かいました。前剱への登りとその後の岩登りはなかなかハードです。ザレザレの岩場は急で細く、慎重に進みます。噂に高い「カニのタテバイ」はボルトが埋め込まれ、足かがりが充分にあるので、気が付かぬうちに過ぎてしまいました。登り切って、後ろ(この場合は下)を振り返り、その高度感で漸く気が付きました。

土曜日なので人も少なく、これまた噂の渋滞も有りませんでした。鎖場では前後の人が声を掛け合ってゆっくり進み安全に通過出来ました。ふと、振り返ると、「よくこんな、細いリッジを越えて来たもんだ」とゾッとする程の急峻な尾根道の連続です。
ふと道が緩やかになったと思うと最高地点がすぐ其処でした。漸くたどり着いた頂上で360゜の大展望です。
お向かいの「鹿島槍」、この前登った「薬師岳」「黒部五郎」の北アルプスの面々の他、富山湾、浅間山、南アルプス、そして「富士山」までハッキリ見えました。

下山の途中には、これまた噂に高い「カニのヨコバイ」が待ち受けています。鎖を掴んで岩の下部にある窪みに足を入れるのですが、これが解りづらい場所にあります。思い切って足を下に伸ばせばいいのですが、下が見えると体がすくんででしまい、立ち往生してしまいます。ここも、他の登山者と声を掛け合ってなんとかクリアしました。

帰路は小屋までが下りですが、そこから別山乗越まで登り、雷鳥沢まで下り、室堂まで登りと言う南アルプスのような登り下りが待ち受けています。
オマケに風が半端じゃなく強くなってきました。
途中雷鳥沢で温泉に入ったら、その後の登りがきつくてきつくて・・・。

この日は午後の遅くまで晴天でしたが、噂によると明日(3日)は初冠雪であろうとのこと。雪の室堂も見てみたかったです。信仰の山・立山と、岩の殿堂・剱岳。どちらも想い出深い登山になりました。