加奈子さんへ
こんにちは。
ヨーロッパ選手権はビトリチェンコファンにとって衝撃的な大会となってしまい
ましたね。
まず1日目、2日目の国別対抗、そしてその成績によって種目別選手権が行なわれる
のですが、ビトリチェンコは1日目、2日目を通してノーミスの完璧な演技でした。
ラスキナは大きなふらつき、2日目にカバエバはフープが場外に出ましたが10点を
獲得しました。セラノは1日目から最終日まで失敗なく、特に個人総合からは上達
の見られる演技でした。
個人総合でラスキナはリボンを少し身体にかける失敗、カバエバはロープで場外が
ありました。
さて問題のビトリチェンコですが、国別対抗の結果が17位という成績でした。
彼女の得点については大きくもめたようですが、これはウクライナ内の問題が
そのまま反映したようです。ウクライナには2つの協会があり、エロフェ−バ、
ベソノバとビトリチェンコの所属している協会は異なっているようです。
片方の協会は二人を、もう片方の協会はビトリチェンコをオリンピックに推薦して
います。
国別対抗の結果に不満をもったビトリチェンコは審判に抗議の意味で個人総合を
ボイコットしました。彼女はインタビューで「もうどの試合にも出場したくありません
が、オリンピックに出場する事が出来たらFANと観客のためだけに演技をしたい」と
言っていたそうです。
ちょうどヨーロッパ選手権終了後、何日かしてウクライナのコーチと話しました。
彼女は私の親友です。彼女は「ウクライナではビトリチェンコの結果をテレビで観て
皆泣いていたの!」と言っていました。
私にはかける言葉もありませんでしたが、ただ一つ言える事として、どの競技会も
選手、そして新体操FANの為に正しい審判をするべきだ、ということです。
ビトリチェンコがオリンピックに出場できれば良いのですが現時点では大変難しい
でしょう。
この様なことが2度と起こらないと良いのですが・・・。
[2000年7月2日 15時0分30秒]