カミルス様です。
これ書いたあとに『愛してローマ夜想曲』を読み返しまして
「はうぁっ!?マリナってば髪一房残してるっ」と気付きました(爆)

再会

大理石の床を蹴り
両腕を精一杯広げて
僕に飛び込んで来る君

僕は気配を感じて振り返り
驚きの表情を隠せないまま
心に沸き立つ歓喜とともに
君を迎えようと
腕を振り上げ
肩に纏わる布を払う

全てがスローモーションに
僕に向けられた君の
この上ない笑顔が
焼きつく

鮮やかすぎる残像を置いて
夢はいつもここで終わる
突き落とされた現実に
君の姿はなく
ただ
この指先には君の髪
この腕には君の肩
この胸には君のぬくもり
無意識に蘇る

ねえ
優しい眼差しに包まれていた昔より
悲願を成し遂げた今より
君といた頃のほうが輝かしく思えるよ

ねえ
戻ってきて
僕を見つめて
何か言って

お願いだから
君を
この腕に抱かせて

他の誰かを想っててもいいから
生まれかわった後でもいいから
せめてひと目

再会をかなえて

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