船酔いについて


船酔いになるとせっかくの船旅が最悪のものになります。そして乗り物酔いのなかで最も辛いのが、船酔いであると私は思うのです。船乗りがどのように船酔いを克服しているのか、お話したいと思います。私も船乗りとしてはそんなに船酔いに強い方ではありません。通常の海上気象では、酔うことはありませんが、有給休暇が終わって久しぶりに乗船したときに時化に遭ったときなど、やはり気分が悪い時があります。船酔いは、精神的な要素が大きく、今日は酔いそうだなと思うような時は、必ず酔います。寝不足や、疲れが溜まっている時なども注意です。私は、船酔いになると我慢せず、トイレに行き、もどすようにしています。もどすと、結構スカットするものです。そしてまた仕事をする。また気分が悪くなるともどします。これの繰り返しでそのうち気分が落ち着くものです。我慢すると、船を降りてからもなかなか気分が良くなりません。学生の頃、弱くて船に酔うと、血を吐いていた者も、船乗りになって、船酔いを繰り返し、強くなって行くのです。そして、そのうち自信がついてくるのです。この自信を持つともう大丈夫。船の揺れが全く気にならなくなるのです。こうなると、どんなに激しくゆれても、腹が減るものです。食器を抱えながら食事が出来るようになっていくのです。皆さんに、アドバイスするのは、あまり船酔いを意識せずに船旅を楽しむ事。気分が悪くなったら吐いたらいいのです。船旅に夢中になっているときは、酔いません。水平線を眺めるのもいいでしょう。上記しましたが、乗船前は、良く寝ること、疲れをためないことが大事です。乗船前に、船酔い薬を飲むのも良いでしょう。飲んだから酔わないという自信が大事なのです。船酔いに恐怖を抱いている間は、船酔いを克服する事は、出来ないでしょう。皆さん、船旅を思う存分楽しんで下さい。

Captain Morimoto


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