ジャンク すなわち独創と妄想の迷宮

No.2 1999/11/5 一石ラジオ
うんちく:
シンプルな極みのラジオとして、エレ工房さくらいさんの様にゲルマラジオ、更には鉱石検波器にまで追求していくのは楽しいのだけど、 構成要素が余りに少ないために試せることは知れている。
また真空管セットに走るのは、(top pageに3極管を載せてはいるが)実は感電が怖い人なので、余り気が進まない。
そこで、最小限の半導体で、どこまで本格的な機材が作れるか? を試してみたい。
まずはTr1本でスーパーヘテロダインを実現だ! ←かなり無茶かも(笑)

フタを開けたら、ただの再生検波やレフレックスラジオになってたりして。 (実はこの再生検波が、1石スーパーのコア・アイデアなのだ)
最近、ポリバリなど手に入らない とお嘆きの向きが多少あるが、日本橋(,or秋葉)にまで出向けば揃わないことはない。 交通費が掛かるのは痛いが、週末の賑わいをたまに経験するのも楽しい。 今回は京都に出向く用事で立ち寄った。
私は日本橋でデジット→kyohritsu.com(シリコンハウス)と回るのがコースだ。 この2店は同じ会社なのだが、微妙に品揃えが違うので、デジットで掘り出し物を探して、足りないパーツをシリコンハウスで買い足すコースとなる。

1.構成
並4などのスーパーヘテロダイン受信機では、局発(OSC)と周波数変換(MIX)を、初段の真空管ないしTr,FETなどで兼用している。
そして2段目で中間周波増幅を行って検波、音声信号の増幅に至る。

ところで、スーパーヘテロダイン受信機が普及する前は、再生検波という方式があった。
再生検波は、高周波の一部を正帰還することで、なぜだか振幅変調を検波できる というもので、正帰還の分量を増やせばキャリアのないDSB,SSB検波も(理屈上は)行える というものだ。 (優れもの と書きたくなる心を、ここで抑える)

この再生検波を中間周波に適用してはどうか? という発想に至った。

1石の増幅回路にAMの同調回路と中間周波の同調回路(正帰還かけて発信させる)、中間周波の正帰還(VRでレベルを加減する)をごたまぜに加えて、出力中の音声信号を弁別する。
という回路を考案してみた。
音声信号の増幅回路を省略すれば、Tr1本でスーパーヘテロダインを構成する という、嘘みたいな回路になった。
やっぱり無謀過ぎるか?

2.試作
と、回路構成を考えてから早半年、連休の暇に飽かせて試作してみた。
まずは無難に局発までを配線。折角使用部品の少ない回路だから、固定バイアスにして消費電力も抑えてみる。
しかし、先に配線しておいたセラミックSPからは、ブザー音が鳴り響くばかり。音声帯域の発信とは…ださい。
局発の帰還を外すとコレクタ電流が増えて発信は止まるため、パスコンをいくつか入れて見るが改善せず。
少し頭を冷やしてみようと思う。
まず、参考になる様なTr構成のスーパーラジオの回路図を探して、今時何処にそんなものあんねん?!

create:1999/11/5,parts買出し:1999/11/21,last update:2000/5/5
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