■なんぼ食うの?
ダイエット番組で対象者の摂取エネルギーを紹介するケースが、少しはあるのだけど、中には1日に5000kcal以上摂取していて、運動もせずに痩せたい というケースもある。
一方、大食い番組で食事のエネルギーを表示するケースを見たことはないが、寿司10人前などという単位で食えば、3000kcalを割るとは余り思えない(非常に控えめな表現)。
別にこれはTV出演する一部の人に限定した話ではない。
某社食堂のオカズ一品のエネルギー表示が146〜817kcal(ご飯など除く)、それを無造作に選んで残さず食べたら、昼飯だけで1000kcalを超えることなど、いともたやすいだろう。
(コースでなく)定食ものでも、1人前1000kcalを超えることは珍しくない。
一人1日2000kcal +αで、充分賄える と言うのに。
そう言った中、低インシュリンなどのダイエット方法を見ていると、その作戦に一つの傾向が見える。
・食ったエネルギーを如何に無理なく燃焼するか?
・そのために、エネルギーの代謝をどう平準化するか?
つまり、一度に余分なエネルギーを摂ると脂肪に変換・蓄積するから、内臓が処理できるペースで長時間平準化してエネルギーを吸収しよう ということ。
糖尿病などでは、実際膵臓の能力に合わせて糖分を摂らないといけないから、この考え方自体は正しいと思う。
しかし、それを太らないための手段に使うの?
■目指せ! 劣燃費
自動車の燃費は、一定のガソリンで長距離を走れるほど優秀 だと思うが、そのモノサシだと、ダイエットの目指す方向はまるで正反対だ。
ただ食べたものを体温に変えて棄てるだけ。
世界的に見た食糧危機を引き合いに出さなくても、デフレの世の中で食事の効率ばかり下げ続けるのはどうしたものだろう?
健康面から言うと、新陳代謝が必要以上に低下するのは良くないのだろう。
しかし一方、マウス相手では、摂取エネルギーを抑えることで平均寿命が延びた という研究もある。
必要以上に代謝を上げると、結局一生の中で体の消耗を早回しすることにも、なるんだと思う。
■王道を歩こう
ダイエットの三重苦が 食事・運動・エネルギー計算 と、どこかのチラシに書いてあった。
でもエネルギーの使い捨てを追求するのは、余りに馬鹿げてないだろうか?
せめてエネルギー計算だけは、やってみて欲しいものだ。
その際は、ここで紹介している腎臓病向けの食事療法の方法が、少なからず参考になるはず。
■サプリメントの致命的な誤ち
栄養補助食品・サプリメントは、何のために摂っているのだろうか?
サプリメントを食事が偏るの代りと思って飲む人が多い様だが、本来の使い方は、『食事のバリエーションをより豊かにするための補助』であるべきではないだろうか?
腎臓病の食事療法では蛋白質の摂取を絞り込むために、まず食材の分量が厳しく限られる。
その中で、治療効果を得るために最低限必要なエネルギー確保を満たす様、まずデンプン、糖質、油脂系のエネルギー補給の治療用特殊食品が登場した。
その充実によって、実は、普通の食材を摂るバリエーションも拡大(復旧)することができる様になった。
同じ様に、栄養補助食品も、他の食品を摂る際に不足する栄養分の補給であれば、有効に機能する。
しかし、ビタミンもミネラルも、摂取量の限界が衆知されていないことを、無限に摂って効果がある と勘違いしている人が多い。
腎不全が発覚するまでの私の様に。
それは間違いだ。
(メルマガから抜粋・加筆)
create:2002/1/2,last update:2002/4/20
■■■■
return to Top page
■■■■