「肝臓の右端辺り、ごく薄くて見逃しそうなんだけど、1cm位の楕円形…」
と、エコーの先生(主治医と並んで付き合い長い)の説明により、一応追加検査を受けることとなる。
マーカーで示された問題のブツは、ゾウリムシの形。
これで黒(か茶色)で、すばしこくて、触覚が生えてるとゴキブリそのものなのだが、もちろん腹の中でそんなものが生きてる訳ない。
寄生虫が付くほど大量のワタリガニ踊り食いなど、やった覚えない。
暴走:「肝生検ですか?(汗)」
主治医:「そこまではいかへん。とりあえずCTかMRIやな」
例によって造影剤が使えないので、今回は単純MRIとなった。
MRIの予約を入れる時は、5月下旬には特段ぶつかるイベントがないつもりだった。
しかしその前後に続々出張などが入り、ある火曜日: 午後検査、翌水曜日: 出張 などという日程になった。
かろうじて同一日に重ならずに済んだが、職場のmailの分量を考えるとぞっとする。
マーフィーさん、なんとかしてください。(^-^;)
新装なった神戸弁の病院の受付は、多少は効率化されたとは思う。思いたい。スムースだと良いな(汗)
と不安を煽るほどではないが、やや特殊な存在である、私の普段の通院先の検診センタ(出先機関 と言ったところか)からの検査予約は、伝票を求めて各科受け付けを駆け回ることとなる。
総合受け付けのデスクに立てられたPCはNLX筐体、PS/2 KB仕様だから、導入時期を想像するに某F社かと思うが、営業殿・SE殿に更なるシステムのブラシアップ提案を期待したい。
それはさておき、
無事受付けを完了し、放射線科に入ってMRI室の手前10mのベンチで順番待ち。
事前の注意書きを含め、磁気記録媒体、金属類の持ち込み禁止の札から想像を働かせる。
クリップが偶然残ってたりすると、検査室を飛び回って凶器と化すのか?(そんな訳無い、磁石に貼りついておしまい)
私がイラストレータだったら、ここの表札用に、『バザゴザが傘を回して、U字磁石を躍らせる』という漫画を描いて差し上げたいところ。
金庫室並な防磁扉の上には、磁場発生中のランプが揚げられているが、前の人の検査が完了するまで、点灯を見るタイミングを逃し続けた。
要らん妄想を広げる前に、長時間の検査だから、あらかじめトイレには入っておく。
検査前4時間の絶飲食で、そんなにトイレに行きたい状況ではなかったのだけど。
MRI室(扉の外側も含む)は、小さなポンプの作動音が常に響く。
私は強力磁石→超伝導→液体窒素と連想し、きっと隣に準備室があって液体空気を作っているのだ と勝手に納得。
1スキャン最長20秒(肝臓の容積最大という意味か、息を吐いて止める)ということで、酸素吸入を付けてくれたりした。
液体窒素を作るとすると、残りが酸素だから、院内で流用してるかも。そうだったら かっちょええな〜と勝手に想像し続ける。
酸素吸入は無色・無臭 当然だ。
酸素のチューブの他、アラーム用のゴム球スイッチなど、さすがに装置以外には金属部品を使わない様にしている。
MRIの装置内の空洞は私が入る分には何の問題もない。照明が点いていて、閉所恐怖症などを感じさせない様にしている。
しかし、私の血清クレアチニン値に相応しい様な体格…ダイエット中のKONISHIKIとか…だったら、装置に入れないかも。
MRIの装置は、どうやら常に磁場を発生している訳ではなさそうだ。
もし常時数テスラ出てたら、中で手を動かしただけで電磁誘導で感電するだろうか?
そんな危ないものを検査には使えない。つまり、そんな無茶な運転はしない。
しばらく待って検査が始まると、いきなり装置が大きなブザー音を響かせる。
どうやらこれが、磁石に通電する音らしいのだが、その間、照明は瞬きもしない。
電源が太いのか、電磁石のoff時に電力回生を徹底しているのか、効率的な設計はしているのかも知れない。
しかしこの音、眠気醒ましが目的でなければ、鉄心が鳴いているとしか思えない。この損失は、技術者としては何とかしたい。
酸素吸入のおかげで、息を止めるのには何の苦労も無かった。むしろ昼過ぎの眠気も感じず、快適。
ひょっとして、普段酸素不足なのか?
インターバルは非常に長い。
1時間程も掛かって10回近いスキャンを繰り返し、終わった時に検査技師に聞いてみた。
暴走:「待ってる間、磁石冷やしてたんですか?」
技師:「いいや、7mmピッチで撮影して、後の画像処理に時間掛かるねん」
つまり、超伝導ではなく、それほど磁石の制御に難儀する訳でもなく、ただただ、CPUの馬力不足なのか。
私は1GHz overのCPUなど、S/Wの荒隠しにしか使い途が無いと思ってる人間だが、ここになら活用する場があるかも知れない。
そう言えば、液体窒素温度で超伝導になる素材って、まだ実用になってなかったんじゃ?(爆)
会計は、健保本人・2割負担で6000円少々。
内訳に『雑医療500円』という項目があって、これが先の酸素吸入かと想像する。
今回は病院の食堂で、うどんをかきこむ。
この食堂は、高台の海側に面しているので、結構見晴らしは良い。
見取り図から察するに、職員の食堂は最上階らしくてもっと見晴らし良さそうだけど。
なぜか母親が見物に来たので、ここでカツ丼など頼むのも気が引けたけど、うどんはつゆの最後まで腹に収める。
にしても、低血糖も感じない。
1週間後(それまでに呼び出しがなかった以上、さほどまずい状況でない とは主治医との付き合い上、推測が付いている)、検査結果を聞きに通院。
エコーでは確か薄っぺらい影だったと思うのだが、MRIの画像に写ったのは、見事に真円なピンポン玉が二つ。
カニ形(突起だらけ)でないが故にcyst(膿腫)ということ。検査担当からの申し送りにもそう書かれていた。
ついでに見つけた と言わんばかりに「腎臓が萎縮して膿胞多数、透析ですか?」とも書かれてる。
はいはい。血清クレアチニン11mg/dlにもなったら、ふつ〜透析してますね。
もうこういうコメントには、慣れっことなってる。
MRI検査時に酸素吸入受けた後は、随分気持ち良かったのだが、最近は実は疲れ気味。
主治医に貧血が進んでないか聞いてみたが、血液検査上は全く変化なし だった。
エポ欲しい〜
create:2001/6/2,last update:2001/6/6
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