食事療法・計算方法の一例

食事療法の栄養計算例です。
とは言っても、逐一Excelで計算するのも馬鹿らしい、ノートに電卓の方が慣れている、など、人によりやり方は色々。 各種食事療法に対応したアプリケーションもあります。
ここでは、計算のやり方を見てください。

食材の栄養を調べる
次のいずれかの方法で栄要成分を調べます。
多くの場合、「100g当りの栄養分」として表示されていますので、これに実際に使う量(g)/100を掛けて、下記の様な表に書き込みます。
この栄養分の値の合計が、医師の指示に合う様に実際に使う量を調整するのです。
食品の包装(1袋当りとか、中身1個当りで表記されている場合があるので注意)
栄養成分表(基本的な食材を網羅したものの他、最近は加工食品の成分を書いたものもあります)
経験・栄養成分交換表などはお勧めしません。目分量や見た目では、グラム単位の分量など分かる訳がありません。せいぜい、止むを得ない外食や、食材検討の参考程度にしてください。

計算例
例えば、以下の表の様に、毎日・毎食の食材の栄養を合算します。
下に計算用のExcelシートを置きましたが、食事を作る人がやりやすい方法が良いでしょう(家でも実際にはノートに書いて計算しています)。
この合計を、医師の指示値と比較するのです。
献立 毎食の食材と栄養の計算 前日差分値
カロリー 蛋白質
年月日 1998/4/21 0 0.00
使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
1 パン 1 50 104 3.36
1 マーガリン   5 46
2 サツマイモ   80 32 0.96
2 マーガリン   12 110
  牛乳   80 47 2.32
3   50 18 0.45
3 水飴   15 49
溶かして飲む 粉飴   40 152
小計 557 7.09
間食1 使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
  ワカメせん   30 140 0.90
  ゼリービーンズ   30 109
小計 249 0.90
使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
1 夢ご飯 1食 180 304 1.62
1 ご飯   20 30 0.52
1 うなぎ蒲焼   18 61 4.40
2   30 45 3.60
2 カット野菜   40 29 0.97
  キャベツ   40 10 0.48
  エンドウ   10 3 0.29
3 レンコン   20 13 0.42
3 豚バラ   10 37 1.45
3   20 184
小計 716 13.75
間食2 使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
  TheCa 1袋   49 0.70
  粉飴   40 152
小計 201 0.70
使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
  ご飯   130 192 3.38
  ヤマメ 1尾 30 36 5.52
1 アサリ   20 10 1.66
1   10 3 0.17
  白菜キムチ   40 12 0.96
2 ジャガイモ   30 22 0.50
2 こんにゃく   50 0.10
2 人参   20 7 0.26
  トマト   40 6 0.28
小計 288 12.83
夜食(間食3) 使用量 カロリー 蛋白質
料理名 食材 (個数) (g) (kcal) (g)
    50 18 0.45
  メロン   30 13 0.30
  練り羊羹 1口弱 20 59 0.72
  レモンジュース   120 55 0.24
小計 145 1.71
合計 2,156 36.98
前日影響係数 指示 2,100 35.00
50% 差分 56 1.98
補足説明
本表ではカロリー、蛋白質のみ計算しているが、指示内容によって、Na,Kなどの項目を追加する。
料理名で1,2,としてあるのは、同じ番号の食材で一つの料理をつくることを示す。
(ex.夕食の1は貝澄し汁)
指示値は、医者と話し合って決めたカロリー必要量、および蛋白摂取基準値。
最下段の差分を、翌日の栄養計算の最上段に書き込む。
つまり、蛋白を多く(少なく)摂りすぎた翌日は、蛋白を少な目(多目)に摂る。カロリーも同様。
前日の栄養偏差は、そのまま翌日に持ち越さない。 蛋白などは、体を作るのに使われなかった分は、脂肪の様には蓄積されないらしい。
前日影響計数は、その繰り越しの割合をとりあえず決めておく(大体どか食いしたからって、そのあと何日も蛋白0で良い訳ないし)。 もちろん、何日も続けて差分が+(-)にぶれたままになるのは問題です!

ダウンロード
Excelシート(Ver.5〜95以降用)ファイルダウンロード(21KB)はこちら
ウイルスチェックを忘れずに(更新日現在、マクロは使用していません)

フィードバック
定期的に、医者で血液検査を受け、体調が狂っていないか調べます。
よく健康診断で検尿と胸部X線と問診だけやりますが、血液検査をしないと分からない症例はかなりあります。突然死の原因の一部は、こういった健診の見落としかもしれません。
検査結果を見ながら、必要なら指示値の見直しを行います。

create:1998/5/17,last update:1999/8/8
■■■■
return to Top page
■■■■