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作戦研究


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タ イトル
概 要
最 終更新日付
001
ラニスポートは燃えているか?
1ターン目にグレイジョイ家はラニスポートを落とすことができるのか?
また、ラニスター家はいかに1ターン目の災難と立ち向かうべきか?
2005/02/15
002
まず、己を知れ!
公家カード分析。
2005/02/19


「ラニスポートは燃えているか?」

1ターン目にグレイジョイはラニスターの本拠地、ラニスポートを落とすことが可能なの か?そのmoveを考えてみる。

要は海だ。海に+2防御があると、その海の防御は船*1と合わせて3戦力になる。ラニ スターはMAXで3戦力の公家カード
があるので、合計6戦力をグレイジョイは投入しなければならない。船*1に+1行軍で2戦力になるため、グレイジョイとし
ては、2つの選択肢がある。

1)剣+バロン(バロンの能力で相手の戦力を0に確定させるので勝利できる)

2)剣+ユーロン(3戦力)

どちらを選択しても、次のラニスポート戦で、剣+ユーロンができなくなる。ラニスポー トに、防御+1を置くと、3戦力
(歩兵*1,騎兵*1)+1で、4戦力となる。海戦でタイウェンを残していれば、最大7戦力となる。パイクの全戦力を投入
した場合3戦力(歩兵*1、騎兵*1)である。これにストーニーセプトの戦力を事前に合流(-1行軍)しておくと、4戦力
となる。バロンを投入した場合、4戦力となり、ラニスターの公家カード戦力は無効化され、剣の影響力の差で
ラニスポートが陥落する。これを防ぐためには、ストーニィセプトの歩兵でラニスポートを支援(+1/0)することが可能で、
その場合公家カード以外で最大6戦力になる。ユーロンを使われた場合グレイジョイの合計は7になるため、2戦力
以上の公家カードをラニスターは使うことで、確実に防衛可能となる。

結論から言えば、その全ての戦力を投入しあえば、ラニスポートは陥落しない。グレイ ジョイとしては、ラニスターを
けん制しつつ、シーガードと、リバーランを制圧するのがベターだろう。ゴールデンサウンド湾のラニスター艦隊だけ
は殲滅しておいた方が良いが。

どうせゴールデンサウンドはどう守っても陥落するというのなら、いっそまともに守らないというのを考えてみよう。
防御+1を置くと、戦力は合計2。公家カードと合わせると合計最大5となる。防御+2を置かれる可能性がある
グレイジョイは行軍+1を使わざる得ないので、この時点で戦力は2.同点なら

1)バロン

2)ユーロン

のどちらでも勝つ。ラニスターがタイウェンを使わないことを読み切れれば、シオンあたりでも勝てる。すなわち剣
を温存できる。

さて、これでラニスポートに防御+2を置くことが可能になる。これを置かれた場合、元からいる戦力と合わせて5戦力。
支援+1も使えるので、素で最大7戦力。対して、グレイジョイはパイクの戦力だけでは3戦力。グレイウォーターウォッチ
の戦力を合計しても4戦力。剣を使っても5戦力。ユーロンと投入しても、バロンでも勝てないことが確定する。1ターン目
は鴉を使えるラニスターはほぼ確実にラニスポートは防衛可能である。

さて、こうなてると、できればラニスターはリバーランを落としつつ、ラニスポートも防衛したいものだが、それは可能だろ
うか。

リバーランを制圧する以上、ストーニーセプトか、ラニスポートから部隊を移動させなければならない。どちらもグレイジョイ
の攻撃圏であるリバーランとラニスポートを守るためには、2箇所に十分な戦力を集中することが肝要となる。

まず、ストーニーセプトから移動させる場合はどうだろう。1戦力がリバーランに移動し、3戦力がラニスポートという状態に
なる。この場合戦力の小さいリバーランを守るためには、ラニスポートから支援しなければならない。これでリバーランは
4戦力、ラニスポートは3戦力になる。

この場合、ゴールデンサウンドは+2防御で守ることで、剣をグレイジョイに使わせることが可能である。この場合、パイク
からの部隊(3戦力)で、ラニスポートを攻撃すると、同点となるので、公家カードで、バロンかユーロンを使えば確実に
勝利することができる。(どちらかを使わなければ、タイェンを使われた場合に敗北する)そして、リバーランには、-1行軍
となり、1点グレイジョイは盤上では負けている。(先にラニスポートを陥落させれば支援が無くなり、リバーランは1戦力
となるため)投入できる戦力は、2のシオンかアシャなので、ラニスポートでタイェンを温存しなくとも、ジェイムかティリオン
でもリバーランは守ることが可能である。結果として、リバーランは得るが、ラニスポートは陥落する。

ラニスポートからリバーランを攻略した場合、ストーニーセプトは+1支援とする。歩兵でリバーランを取った場合、ラニスポート
は2戦力+2戦力で、4戦力となる。1戦力負けているので、ユーロンまたはバロンを出しても、ラニスターがタイウェンを出せば
ラニスポートは守りきれる。その状態では、リバーランは3戦力もあり、0戦力のグレイウォーターウォッチからの攻撃では
リバーランは陥落しない。これが恐らくラニスターのベストムーブであろうか。しかし、この場合グレイジョイが
グレイウォーターウォッチの歩兵をパイクに集結してからリバーランを攻めると同点となるので、バロンかユーロンで、
ラニスポートは陥落する。また、パイクの戦力で、リバーランを制圧に来た場合も同様に陥落する。結果から言うと、どうやっ
てもラニスターはリバーランとラニスポートの両方は維持できない。リバーランを制圧した場合、恐らくグレイジョイはシーガード
とリバーランの両方を確実に制圧でき、加えてゴールデンサウンド湾も制圧される。そして、船1つまたは歩兵一つを失うこと
になる。(ユーロンが投入されたところで)どうせグレイジョイにどちらかを奪われるなら、全力でラニスポートを奪わせた方が
良いかもしれない。(リバーランの方がグレイジョイにとっては守りやすいため)が、それは難しいなぁ。(W

(ラニスポートの全戦力で、リバーランを攻略し、ストーニーセプトで+1支援をすると、リバーランは5戦力となり、剣を
ゴールデンサウンドで使わせれば合計最大4戦力のグレイジョイはリバーランは攻略できない。)

ベストムーブをまとめる

グレイジョイベストムーブ

 1)アイアンマンズベイ=行軍+1

 2)パイク=行軍0

 3)グレイウォーターウォッチ=行軍-1
map01


「まず、己を知れ!」

AGOTの公家カードは各家に7枚づつある。その戦力分布は、0*2,1*2,2*1,3*1は各家に共通である。0の2枚、2の1枚は各家とも特 殊能力カードになっている。この特殊能力は、各家の大きな差別かとなっている。(基本セットでは、特殊能力にダブりが無い事も一因)この特殊能力をきちん と理解して使いこなすことがまず、肝要かとおもう。

@スターク家

 スターク家は防御が強いとよく言われるが、これはエダードが城*2のカードから来る誤解であり特殊カードを中心に見れば、攻撃と防御共に強力な カードと、有益な補助カードからなるバランス型の家であることがわかる。

1)ロブ:

攻撃の要。騎兵の戦力を2から3に変えるこの能力は、理論上騎兵4ユニットで、12戦力(ロブ自身は2戦力あるため、14戦力)となり、単独では最 強の突撃力を持つ。騎兵はイベントによってなんらデメリットを生じないことと、行軍指令は除去されないことから、非常に安定感がある。唯一の天敵はティレ ル家の「茨の女王」だが、ティレル家とスターク家は遠く離れており、あまり脅威ではない。支援体制を組むことで、非常に高い防御陣地が戦線に構築されてい ても、10戦力を超える突破力は非常に脅威である。スターク家は騎兵をできる限り集中運用することで、このロブの影におびえる日々をすごさねばならない。

2)ケイトリン:

スタークを攻めるものは、常にケイトリンがいることを忘れてはならない。防御指令が略奪指令の対象にならないことから、非常に安定した防御をケイト リンは可能にする。+2防御指令と組み合わせることで、1つの歩兵しかいないところが、5戦力で防御することが可能になる。5戦力を上回るには、6戦力は 必要であり、かなりの総力戦とならざる得ない。相手がケイトリンを忘れているようなら、逆襲が可能であり、意識しているようなら、ケイトリンを匂わせて相 手の強いカードを使わせるのも良い。

3)ルーウィン:

捨て札のカードを戻せる。上記2枚+エダードあたりを戻すのに使える。ただし、戦力自体は0なので、しっかり部隊自体を集中するか、ロブや、エダー ドを匂わせてだまし討ちにするテクニックは必要。

Aグレイジョイ家

 非常に攻撃的なグレイジョイ家。海戦陸戦ともに強力であり、単独で強いカードのほかに、他の戦闘を有利にするカードがある。その分防御には使えな いカードが多いが、オールマイティなバロンの威力は他を補ってあまりある。

1)アシャ:

勝てば、隣接する援軍か権力の統合指令を一つ除去できる。アシャ自身2戦力あるので、かなり強い。主力の攻撃の前の助攻として援軍指令を除去しても 良い。アシャがまず切り込むことで、2回目の略奪指令として使える。

2)バロン:

相手の公家カードの戦力を0にする。非常に強力。多くの家では3戦力の公家カードが攻防の要であり、切り札となるのだが、これを完全に、かつ安定し て無力化する。バロン自身の戦力は0であるが、これとて相手と同じになるだけで、必ずしもデメリットではない。唯一能力を無効化できる茨の女王は、元々戦 力0のため、実際には意味はない。きっちり計算して、勝てる戦いに投入すべき。

3)ヴィクタリオン:

海戦のスペシャリスト。だが、船の攻撃を2にするというのは、他の家ならあまり意味の無い能力。特に陸上では全く意味が無い。ただ、グレイジョイ家 は多くの場合非常に強力な海軍を持つ宿命にあり、また海軍力こそが力の元である。単独で南の海まで遠征に行くようなときには強いかもしれない。とはいえ、 同じ船関係の公家カード、バラシオン家のサーンに比べるとちょっと弱い。

Bラニスター家

攻撃型とも言われるが、実際には勝ち馬に乗るタイプのカード構成。勝っている時はさらに強力になっていくというのがラニスターの特徴で、勝つための カードというのは、実際にはホウトのみ。しかし、ホウトはこの手の戦力アップ型の中ではかなり使えないカードなので、基本的には戦力で勝たなければならな い。ラニスターの位置的な不利さを考えると、最も外交努力を要求される上級者向けの家とも言える。

 1)ジェイム:

勝つと2パワートークンを得られる。これは全く戦闘自体には関係ない能力であり、勝ったときのおまけ程度である。そういう意味では、ティリオンより 使えない。(ティリオンは2戦力で城*1)これは原作での活躍を思えば仕方ないことなのかもしれないが、大事な3枚の特殊カードの1枚が(それも2戦力の ものが)これではかなりつらい。

 2)サーセイ:

勝てば1部隊を相手から除去できる。城で防がれる可能性もなく、選んで除去できることから、除去能力としては非常に強い。ただし、サーセイ自身は0 戦力と弱く、このカード自身は勝利には全く貢献しないので、しっかりと戦力を集中しないといけない。しかし、周りを敵に囲まれたラニスターはこの包囲を突 破する必要があり、それにはサーセイは何も貢献できないというところがやはりつらい。

 3)ホウト:

ラニスターで唯一勝利に貢献できるカード。歩兵を2戦力にするのだが、同じタイプのロブに比べて元が歩兵な分、かなり差がある。ロブが騎兵4部隊 で、合計14戦力になるのに対して、歩兵4部隊で、8戦力にしかならない。ホウト自身の戦力が、2ぐらいならかなり強力なのだが、このあたりがかなり残 念。原作では2巻までで、全くといっていいほど活躍の場が無いことから仕方ないか。

Cバラシオン家

バラシオン家は非常に攻撃的で、使えるカードが多い。レンリーはいまいちだが、他の2枚は非常に強力であり、相手に多大なるプレッシャーを与える。 常にこの2枚を念頭においてバラシオンとは戦わなければならない。このプレッシャーを上手く使えればバラシオン家は強力である。逆に言えば、上手くブラフ ができなければ、直接的なカードが少ないだけに、難しい。

 1)レンリー:

勝った後、歩兵を騎兵に変える。自身の2戦力もあり、この能力は利用できる可能性もある。が、騎兵は4ユニットしかないため、恐らく終盤でよほど負 けていない限り、この能力は使えない。それでも、2戦力は貴重なので、とりあえず有益なカードではある。原作ではスタンニスとの仲は最悪だが、ゲーム中で は兄(スタンニス)を支える弟として、そこそこ活躍するだろう。

 2)メリサンドラ:

実際はかなり強力なカード。このカードがバラシオンの手の中にあると、バラシオン相手には、戦闘で負けるわけにはいかなくなる。勝った後、相手の手 札から1枚選んで捨てるカード。実質2枚を捨てさせるわけで、かなり良い。多くの家で、戦力3こそが、実質的な切り札であることを考えると、戦力差2で攻 撃するときには、戦力3のエースを投入しておかないと危なくて仕方ない。メリサンドラに負けないために、戦力3を使わせるか、メリサンドラに負けて戦力3 を捨てさせるといったことが可能だ。前者なら実際は他の戦力1カードあたりを出しても効果は一緒。これはかなり強い。というか、その存在が脅威。唯一の天 敵は茨の女王だが、まぁあまり問題は無いだろう。

 3)サーン:

船による支援を0にする。これは非常に強力。細長いこの戦場では、船による支援効果はかなり大きい。それは防御でも攻撃でもそうだが、このサーンが バラシオンの手にあるといきなり船による支援がリスキーになってくる。無論海戦においても有効だ。バラシオン艦隊が攻め込む時にもこの能力があるとかなり 有利だ。残念なのが、恐らく最も有効であろう、グレイジョイと戦うには、あまりにもバラシオンが遠くに位置しているということろか。

Dティレル家

ティレル家は比較的攻守両方で使えるカードが多く、そのどれもが勝利に近づくためのカードであることから、バランスが取れている。特に戦力ゼロの カードがどちらも強力なため、全体としては非常に有利に戦闘を展開できる。惜しむらくは、南の果てでソロプレイになりがちなティレル家の位置が、このカー ド達の有効性を奪っているともいえる。

 1)ロラス:

戦闘に先立っていきなり歩兵を1つ除去する。ティレル家の周りで、歩兵一つで守っている箇所は、どんなに支援しようが、防御+2を置こうが落ちたも 同然となる。このカードを無効化できるカードは同じティレル家の茨の女王だけなので、実質無敵に近い。戦力2というのも強力で、歩兵を含む部隊は歩兵を一 つ失う計算をたてなければならない。対応は騎馬部隊をティレル国境に置くことだが、1枚のカードにそれだけ対応していてはいかん。押しも押されぬティレル 家のエースである。

 2)ブリエンヌ:

防御指令を除去する。攻撃にしか意味は無いが、それでも非常に強力。特に防御+2を除去できるのは、かなり強力。とはいえ、彼女自身は戦力0なの で、きちんと軍勢を用意しないと結局は勝てないところがかなりがっかり。原作では、ほとんどティレル家の役に立たなかった美人のブリエンヌだが、ケイトリ ンに対しては最強の対抗となることは、何か因縁めいたものを感じる。しかし、このイラストなんとかならんか。これではまるで妖怪人間だ。(A Clash of Kingsではもうちょっとましなイラストになる)

 3)茨の女王:

相手の特殊能力をキャンセルする。基本セットでは唯一のキャンセラー。(A Clash of Kingsでは何枚か同じ能力をもった公家カードが出てくるが)。戦闘を優位にする能力および勝ったら・・というカードまであわせて無力化する。かなり強 力。残念なのは、0戦力であるところだが、キャンセルしたい能力保持者の大半が戦力0であることを考えると、それほどデメリットではないかも。



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