AXIS作戦研究
1.経済と工業力
戦争とは政治の1手段であり、戦争がおこる原因の一つは
経済の格差である。
生産力は地球52に対して宇宙56
工業力は地球29に対して宇宙79
経済力=生産力だとしたら地球圏と宇宙の経済力にさほどの
格差はないように見える。
しかし連絡のとりずらい広大な地域に重要拠点が点在する宇宙にたいして
緊密につながった地球圏のほうがはるかに強い力がある。
格差が無いように6陣営が生産力を分け合うのであれば
地球3、宇宙3にならなければならない。
全体で108の工業力のうち1/3が地球にある。
逆を言えば1/3しか地球には工業力が無い。
もし格差無く分け合うのであれば地球2、宇宙4になる。
このゲームにおいて地球と宇宙の行き来は多大なリスクを伴う。
そのため、戦力の集中という観点から言えばその根本的な力の
源(工業力と生産力)は宇宙か地球かに集中させたいが、全ての陣営が
集中させ、かつ経済格差が生じないようにすることはできない。
そのため戦争が必然的に発生するのである。
このゲームは基本的には陣取り合戦ではない。
いくら経済力があろうと工業力があろうとゲームとして勝利することは
できない。
だがこれらの要素はゲームに勝つための一つの道であり、かつ他の陣営の
勝利を妨害する手段も提供してくれる。
また相手の妨害にたいしても防御することができる最もシンプルかつ
根本的な手段である。
ここでは純粋に工業力および生産力を中心に、軍事的にこのゲームにおいて
時陣営を軍事的経済的優位に立たせるかについての考察を述べていく。
2.マップ全体
マップを分けると4つに分けることができる。
@地球圏
全てのエリアに勝利ポイントがあり、かつ密接している。
全部で20ある支配可能エリアのうち、10が密接に接近している。
A月
3つの支配可能エリアがある。生産力工業力共に平均的にあり、
かつサイド3圏に隣接している。
Bサイド3圏
1エリアで最大の12のサイド3、豊富な生産力のアー・バオア・クーおよび
アクシズ、両方を持っているソロモン、ルウム、サイド2を擁する
Cサイド7圏
サイド7およびルナツーとその回りの小惑星群からなる。
Dその他サイド
サイド4、サイド6および月軌道からなる。
このうち、最初の拠点としてスタートする可能性があるのは@〜Cまでの各地域である。
このあと各地域について、その地域の研究およびそこからスタートする場合の戦略について
考察する。
3.地球圏
最初のポイントはどこに本拠地を置くかである。
最初の本拠地は問答無用で取れるので開いているのならなんの問題もない。
地上の拠点で本拠地候補になりうるのは津語の4個所である。
@ジャブロー:言わずと知れた地球連邦の本拠地で工業力7生産力8でバランスも良い。
地球圏で最も工業力があるところのひとつで(もうひとつはキリマンジャロ)
且つ生産力はオデッサについで2位である。単独の拠点としては
最もバランスがよい。
また、生産力と工業力の合計で15あり、これは全ての拠点の中で最も優れている。
Aキリマンジャロ:ティターンズの本拠地だったばしょだが、工業力生産力ともに7で合計14は
全マップ中単独2位となる。
1位でないというポイントはジャブローを取る陣営に対してのひとつの
外交カードにもなりうる。
序盤は生産力よりも工業力の差の方が大きくのしかかるので序盤に関しては
ほぼジャブローに互角である。
Bニューギニア:工業力5の生産力7の合計12は月の2都市と上記2都市に負ける5位だが、
他の合計12に対して工業力で大きく劣る。(オデッサは除く)
序盤で工業力に劣ることは軍事力において大きなマイナス要因となる。
外交交渉において優位に建てなければ(すなわち工業力のあるエリアを
支配下に置けなければ)非常に厳しい状況におかれる。
Cオデッサ:生産力12は生産力で1位。合計12は全体で5位だが、ニューギニアに比べて
工業力0がさらに重くのしかかる。
それでもあえてここを本拠地にするという可能性がなぜ発生するかというと
地球圏での勢力分割の争点がつねにオデッサになるからである。
本拠地は何のデメリットもなく得られるのに加えて防御力が高い(軍事基地が
最初から設置できるため)。外交的に工業力のあるポイントを無血支配できる
見込みがあればオデッサを本拠地にするという選択肢はありえる。
(極めて低いが)
さて、オデッサは特殊な例として除外して地球圏の分析を行おう。
地球圏2陣営支配の場合:
6人プレイでこうなった場合、圧倒的に地球圏は有利になる。
最初の分析のとおり生産力の50%は地球にある。
均等に分割したとして地球圏陣営は全生産力の25%を握ることになるが、
宇宙圏は12.5%しか得ることができない。
生産力の差は軍事力の質量に圧倒的な格差を産む。
ライバルになりうるのは同じ地球圏どうしとなる。
絶対にこのような自体にしてはならない。
地球圏3陣営支配の場合:
まず間違いなくジャブローとキリマンジャロが2陣営の本拠地となる。
最後の陣営はほぼニューギニアとなる。
そうなった場合争点になるのはオデッサの扱いである。
このゲームの場合守ろうとしたとき守る領域の数に比べてどうしても戦力は
不足ぎみになる。そのため守るポイントは少なければ少ないほど一般的に
有利である。
同じ効果を得るのなら1都市の方が有利なのである。
このゲームでは序盤は極めて限られた機動力しか得られないため、
最初のターンで戦闘になり母艦を失う事態になると大きく出遅れることになる。
そのため多くの地球圏陣営は外交による分割ということになる。
このときオデッサを取る陣営は他の地域に対して大きな譲歩をしなければ
ならなくなる。
3陣営での外交の場合、最悪国力につながる都市は0。良くても2/4のニューホンコン
というところか。しかしそれでも工業力合計9生産力合計23という国力になり
(キリマンジャロが本拠地の場合)ジャブローがベルファストを取った場合の
工業力11、生産力15に対して32対26でかなりの有利さがある。
ニューギニアがヒッコリーを取った場合に対しては工業力9の生産力15であるので
まったく歯がたたない状況となる。
そのような事を考えると、3当分するためには
キリマンジャロ+オデッサ=26
ジャブロー+ベルファスト=26
ニューギニア+ヒッコリー+ニューホンコン=29
あたりが妥当なところか。
ただこのような状態は実はニューギニアベースは非常に危険な状態にあるといえる。
すなわちニューギニアだけが3つの拠点を持ち、他の陣営から攻められやすいという
ことである。これは宇宙からの攻撃も十分考慮するひつようがある。
ということで地球の概況はここまでとるす。
次に地球の各陣営の作戦について考える。
@ジャブロー:
最大の拠点をもつため素早く戦力を整えることが可能になる。
もし序盤で強いパイロットを単独で維持するようなら強気に
外交を押していける。
場合によってはニューギニア陣営を地球から追い出す(分割交渉から
除外する)ことをキリマンジャロ陣営と相談することも可能である。
パイロット的に強く押せない場合、序盤は外交と戦力増強となる。
最初にもつ母艦はガルダが良い。ジャブロー陣営は地球圏でも強いため
最初は地球圏での素早い支配確立をしないてはない。
第一目標はもちろんオデッサ。最悪譲歩してヒッコリーかベルファストは
外交で押さえておきたい。ただし絶対にジャブローを奪われないように
対処するべし。できれば序盤にキリマンジャロ陣営と事はかまえるべきではない。
ただしキリマンジャロを奪取の可能性があるのなら順番によっては
戦争をおこなってもよい。
(ただ成功する可能性はよほど相手が失策した場合のみだが)
最初の目標は最低他に二つの工業力、生産力のある地球上の都市を押さえることである。
これが達成されたならば地球の守りを固めつつサイド4またはサイド6を
ターゲットにするのがよい。
ここを押さえることで地球で生み出される使い切れない生産力を
爆発的な軍事力に転換することが可能になる。またこの二つの地域は地球圏に隣接
しているため戦力の集中もしやすい。
この状態までいけば安定した基盤が完成するため時間の経過とともにじょじょに他を
圧倒することも可能だし、強力なパイロットがいれば積極的に戦争を開始することで
できる。可能なら地球圏の覇者となり宇宙にも浸透することが可能だ。
最も安定している拠点といえる。
Aキリマンジャロ:
キリマンジャロも基本的にはほぼジャブローと同じ戦略になる。
ジャブローとの外交戦を展開するときに生産力が一つ少ないことを
理由にオデッサの所有を主張するのも一手である。
オデッサを取れない場合は4/7の2都市(ヒッコリー、ベルファスト)を
要求するのもいいだろう。
ジャブローと同じなのだが地球に他の大きな陣営があることは
キリマンジャロや他の拠点の守りを空けることができないことになり
宇宙への進出が遅れることになる。
いっそコロニーおとしなどで早めにジャブローをつぶしてしまうというのは
非常に魅力的な選択肢である。
Bニューギニア:
地球圏におけるニューギニアは全体をとおしても最も難しい陣営である。
地球圏は他の2大勢力があることは必定なため、どうしてもそのパワーゲームに
巻き込まれてしまう。
序盤に工業力が無いため、地球上でのパワーゲームは常に不利になる。
うまく4/7の都市の一つでも取れれば良いが最悪戦争を覚悟する必要がある。
ニューギニアの場合生産力こそキリマンジャロと同じだが、工業力が圧倒的に
不足している。そのため早い段階で宇宙に出ざる得ない。
その場合サイド4・6が候補となるが(1回の移動でいける唯一工業力の高い
コロニー)ここは他の2勢力も狙っているポイントである。
ニューギニアは序盤の工業力の不足から地上を他の2陣営と争うのがつらいため
最初からサラミス級をつくって最初の移動でこのサイド4か6を支配してしまうのが
良い。他の地球陣営は地上支配の確立と戦争に備えてガルダにする可能性が
高く、そうなった場合には最初の宇宙船がでるのは2ターン後になる。
(どちらも最も工業力のある地区で7で、最も早く作れる宇宙船は8だからである)
他の陣営がガルダを作らなかった場合も4/7の2都市やオデッサを取るために
最初の移動はどうしても宇宙には上げられない。
もし相手が先にコロニーを取りに行くような無謀な行為にでたのなら
ジャブローやキリマンジャロを奪うなりがらあきのオデッサを奪うのも手である。
どちらにしても本拠地力が低いので宇宙と地球などの分割された国になるのは
避けられない。あとは外交戦を展開することになるだろう。
このゲームは6陣営が牽制しあうので半端に突出するのは難しい。
明らかに地上2陣営に比べて劣っているのは叩かれないためには意外といいかも
しれない。
序盤に計画通りコロニーひとつ支配できたなら次の狙い目は地上にもうひとつか、
宇宙に乗り出すかである。
この段階では工業力13に対して生産力9という状況なのでできれば生産力が
欲しいところである。理想を言えばルナツーだが、ここはサイド7の生命線なので
戦争は必定である。無難なところでは小惑星群だが、最も理想的なのは
4/7の地球の都市(ヒッコリーかベルファスト)である。
最初のターンの生産でガルダを作ればコロニーにサラミスを残して地上に戦力を
派遣することができる。戦力的にはきつきつだが、(戦争になればきびしい)
試してみる勝ちはある。
地上の他の陣営良い先に動くことが可能ならまだ4/7は最低一つは残ってるので
序盤の戦争を避けるために先に入ってしまえば攻められない可能性がある。
ここは外交的な勝利が得られるかぎりぎりなところであろう。
ここから先は外交的な攻勢に出るか戦力を蓄えて戦争に訴えるかは難しいところで
状況次第となるだろう。
4.月
月エリアは3つの都市からなる。8/5のグラナダ、アンマンと4/2のフォンブラウンである。
この3都市の合計は工業力20、生産力12で合計32になる。いちおうこれだけで
全体約200のうちの1/6ほどあるので全て支配できればそこそこ安定した活動が可能になる。
月に2陣営ということはほとんど考える必要はない。
2陣営が並び立つには狭すぎるのだ。
最初は8/5のうちの片側を本拠地とし、残りの都市を支配するということが第一の目標になる。
月にとっての最重要拠点はこのグラナダとアンマンになる。
ではフォンブラウンはどうなのだろうか。実はフォンブランは序盤に急いで取らなくても
良いところなのである。それよりも早めに欲しいのはアクシズかアー・バオア・クーである。
元もと工業力の高い月はその替わりに生産力が若干低い。
そのため宇宙で最も欲しいポイントはこの二つの小惑星なのである。
フォンブラウンは特殊なルールがあるため序盤に武力制圧もしずらいところである。
それならば武力制圧になにもペナルティのないこれら二つのポイントのどちらかに
侵攻したほうがずっと安定である。
月の最大の問題はサイド3との関係である。
序盤では単独で最大の工業力を持つサイド3は優れたパイロットを引いた場合
確実に台風の目になる。ただ単独で生産力を持たないサイド3はほぼ確実に
月に攻め込むメリットが無い。そのためアー・バオア・クーとソロモン、ルウム
あたりを提供すればアクシズとサイド2あたりは得ることができるだろう。
この場合月全体を支配下においていれば工業力28生産力20の合計48で
サイド3の工業力25生産力12の合計37に対して圧倒的に有利になる。
この状態を達成すればかなり安泰であろう。
元もとのルールでは月は地球と直接行き来できるのだが、ルール改造で
行き来をできなくしてある。
そのため実はルウムを支配していないと地球圏に影響を及ぼすのがサイド2経由と
なってしまう。
ただ、サイド2に戦力を置く場合月には1ターンで戻ってこれない。
そのためサイド3に対して弱さを見せることになる。
逆にサイド3がルウムを支配しているならサイド3本国やアー・バオア・クーが
手薄になる可能性が高い。そうなったら遠慮無くこのどちらかに侵攻すべきである。
元もと生産力のないサイド3はアー・バオア・クーが生命線である。
ここを奪うことはサイド3の息の根を止めることになる。
工業力は生産力に裏打ちされてはじめて意味がある。実際に戦闘をしなくても
攻撃しないことで十分な外交的譲歩を引き出すことができる。
安定した工業力を持つ月はサイド3よりもはるかに安定した陣営なのである。
宇宙で最も総合力で優っているであろう。
5.サイド3圏
サイド3は最も早く撃って出ることができる陣営である。
その圧倒的工業力の差は1ターン目に使ってこそ意味がある。
ただし月を常に警戒しなければならない。
定石から言えばアー・バオア・クーまたはアクシズの支配である。
なんと言ってもサイド3には資源が無い。10年戦うには資源が必要なのである。
月はその高い工業力を生かすためにそのどちらかの小惑星を欲するであろう。
しかしこの試みは決して簡単に成功させてはいけない。
月圏のところでも述べたがこれをやすやすと行わせるとサイド3は圧倒的に
不利な状態になるからである。
選択肢は二つある。2ターン目の動きとしては両方の小惑星を奪うか、
月に降下することである。
もしパイロットやMSにおいてサイド3が優位にたっているのであれば
その軍事的優位性を使って月に対して両方の小惑星を要求するのである。
これでも月に対してほんのちょっとしか生産力では優っていないのである。
このぐらいのことをしても当然と思ってよい。
または将来の禍根を断つためにアンマンなりグラナダなりを占領してしまうのもよい。
合計8の小惑星より合計13もあるこれら月の都市はジャブロー、キリマンジャロを
除けばもっとも優れた都市である。その高い生産力とそこそこの生産力は
ニューギニアなんかにくらべても優れている。
ましてやサイド3の特徴はその1ターン目で使える工業力の高さである。
このことを匂わすだけで月は戦力を動かせなくなる。
サイド3は絶対に月に対してイニシアチブを握らなければならない。
これはサイド3の諸さに起因する。
仮にサイド3のコアがサイド3とアクシズだとするとこの2拠点は
どちらを失っても全てを失うことになるからである。
すなわち絶対に失えない拠点が2つあるのである。これは弱点が他の陣営の
2倍あると考えるべきである。
これを補うには常に相手を攻め、恫喝しサイド3をどう攻めようかと考えさせず
サイド3からどうやって守ろうかと思わせ続けなければならない。
これを辞めるときは月を支配下に置いたときなのである。
月が健在であるかぎりサイド3に安息の日々は無いのである。
6.サイド7圏
サイド7圏は中心となるサイド7とルナツー、二つの小惑星群A,Bからなる。
この地域の特徴は他のエリアと隣接していないところである。
またサイド3に次ぐ高いまとまった工業力を有するところである。
このエリアの序盤はまずルナツを制圧。そして順次小惑星群を掌握していくことになる。
そして最も注意しなければならないのは地球との関係である。
サイド7事態は直接地球とは接していないためいきなりの侵攻はほとんど考慮する
必要はない。しかしルナツーは違う。常に地球からの襲来を考慮しなければならない。
そしてルナツーこそサイド7のアキレス腱なのである。
防衛のためにルナツーに大量の軍事力を置くことはサイド3にとってのアー・バオア・クー
と良く似ているが一つ違うことがある。それはアー・バオア・クーから地球への侵攻は
直接できないが、ルナツーからは可能なのである。
圧倒的な戦力をここに配置することは地球圏にとっては非常に脅威となる。
防衛のために置いたつもりでも地球圏に対しては大きなプレッシャーとなることを
注意してほしい。
さて、ルナツーを支配した後の展開は大きく分けて二つである。
サイド4またはサイド6を支配下に置くか置かないかである。
サイド7圏を全て支配した状態だと工業力10、生産力18の合計28でいささか厳しい。
工業力で9.2%生産力で16.7%となり他の勢力に比べて劣勢である。(1/6無い)
均衡を保つためにはあと一つ工業力の高いコロニーを得る必要がある。
この場合軍事的支配を目指すのが最も素早く展開できるのでサイド4が最も良い。
というのはサイド6には実は地球圏を通過しないと1ターンよけいに時間がかかる。
小惑星Bからは直接サイド6に言くことができないのだ。
小惑星Aから直接行くことができるサイド4が最も早期に支配可能だ。
そのため早期に宇宙へ出てくるであろうニューギニア陣営と事前に外交交渉を行っておく
ことも有意義だと思う。相互安全保障を行うのも良いだろう。
サイド4が支配下に入ればあとはしばらく無理をする必要はない。
思いきり開発と生産を楽しむのだ。
7.その他のエリア
今までで上げられておらず難しいポイントがいくつかある。
まずダカールである。
ダカールはここを制圧すると地球の各エリアの支配ポイントがあがる。
そのため終盤はゲーム的勝利を目指してここを支配できるかどうかが大きなポイントになる。
ただ逆に序盤で軍事的に支配しても大して意味はない。キャラクターを送り込んで
支配ポイントを政治的に上げておく程度であろう。
ここは軍事支配を序盤で行いたくないためにスパイの捜索は行われにくいことも
気をつけておいて欲しい。
イベントなどで奪ったキャラクターを逃がすのにも使いやすいポイントである。
次に注目するところは二つのニュータイプ研究所である。
この二つはNT専用機の大量生産にはぜひ欲しいところである。
また一応勝利ポイントもあるので押さえておいても問題はない。
理想はNT専用MSの設計図を入手したら確実に押さえたいところではあるが、
実際問題として防衛的には地球に打ち上げポイントを持たない陣営がここを
押さえても戦力を集中できないために使いづらい。
打ち上げポイントを持つ陣営と同盟を結んで使わせてもらうか地球陣営が押さえる
ことになるだろう。
資源的にゆとりがある地球最大陣営がここを支配して、かつ設計図を持っている状況だと
軍事的にかなり脅威になるので注意。サイコガンダムはかなりたいへんだ。
8.艦船
大鑑巨砲主義者の私としては、艦船についても分析しないわけにはいかない。
クラス
|
コスト
|
攻撃力
|
防御力
|
搭載数
|
AC
|
5
|
5
|
10
|
5
|
CL
|
8
|
8
|
10
|
3
|
CA
|
12
|
12
|
15
|
5
|
BCV
|
15
|
10
|
18
|
15
|
BB
|
20
|
20
|
30
|
5
|
BBV
|
30
|
18
|
40
|
15
|
HBB
|
40
|
40
|
50
|
10
|
艦船の戦闘ルールは、攻撃力20ごとに1D20を振る。攻撃力を上回った場合は無効である。
確立的に20の倍数が最も効率が良い。
さて、まずコストを考えよう。多くの拠点は工業力は8である。(コロニーの場合)
地球は最大で7になる。
そのことから考えて、仮に1ターンに8づつ作ったとき、何ターンかかるかを考えると、
1ターンで作れるのは、AC,CLのみ。2ターンで作れるのは、CA,BCV。
3ターンはBBで、BBVは4ターン、HBBは5ターンである。
CAは宇宙に行けないので、基準をCLとする。
そのとき、2ターン目に作れる船はCL2隻と互角でなければ釣り合わない。
CL2隻は攻撃力16、防御力20、搭載機6機であり、これを上回る能力を持つのは
BCVの搭載機15機だけである。
3ターン目のBBはCL3隻なので、攻撃力24、防御力30、搭載機9機でかろうじて、
防御力だけが互角である。
4ターン目は攻撃力32、防御力40、搭載機12でBBVは防御力で互角、搭載機でうわまっている。
5ターン目は攻撃力40、防御力50、搭載機15機となり搭載機で負けている点を除けば
HBBは全て互角である。
ということは、搭載機以外ではつねに他より有利なCLが最も優れた船なのだろうか?
答えは否である。
無論MSの中には強力な戦力になるものがあり、1機でCL数隻分にもなるものもある。
それはまた、別のところで語るとして、それ以外にも大きなポイントがある。
それは攻撃があたる率である。
期待値を考えると、1回の攻撃であたえる各艦のダメージは
クラス
|
期待値
|
対CL比
|
AC
|
0.75
|
0.4
|
CL
|
1.8
|
1.0
|
CA
|
3.9
|
2.2
|
BCV
|
2.75
|
1.5
|
BB
|
10.5
|
5.8
|
BBV
|
8.55
|
4.75
|
HBB
|
21
|
11.7
|
となる。これからわかるように、BBはCLを平均1ターンで撃破できるのに対して
CLはBBの撃破に16.7ターンかかることになる。
すなわち攻撃力に関しては20の倍数であるBB,HBBが最も効率が良い。
防御力はHBBはBBの2倍無いことから、最も効率的な船はBBということになる。
BBはHBBのちょうど半分のコストなので、BB2隻でHBB1隻と戦うシナリオを考える。
HBBの平均攻撃力は21のため、合計60の防御力を撃沈するには3ターンとなる。
2隻のBBのダメージ平均は21のため、3ターン目のダメージ合計は63となり
13ものオーバーダメージである。このことからもBB2隻のほうが若干優れていることが
わかるかと思う。
またBB2隻を揃えるのに、工業力8のコロニーを2つ持っていれば、最短3ターンで住むのに対して
HBBでは最短5ターンである。(ただ5ターン目にHBB2隻作ることも可能ではあるが)
ただし、戦闘ルールは多数のローカルルールがあるため、一概には言えないことに
注意して欲しい。
またMSの戦闘力がこのゲームでは最も大事な点はもちろんである。
9.MS
このゲームおもうひとつの大事な戦力要素はMS(モビルスーツ)である。
大きく分けて量産型と特別MSに別れる。
基本的な数値は攻撃力、防御力、コストと特殊能力となる。
特別なMSは設計図を購入する必要があり、これは入札で行われる。
そのため、各プレイヤーは各MSを十分分析しておく必要がある。
まずMSの特徴であるが、基本的に戦闘に際して重要なポイントは攻撃力である。
防御は他の量産型に引き受けさせることもできるが、攻撃力は
量産型の1に対して特殊MSは非常に大きい。
そのため、防御力よりは攻撃力が重視される。
また、コストも問題で、一度に投入できるコストは通常最大で12(サイド3)なので
あまりに大きなMSは戦力増強を速やかに行うことができない。
この観点からすると投入したコストに対して得られる攻撃力が最も高いものは
優れたMSであるといえる。
(費用対効果(攻撃力))
BEST3は同点でゾック、ガンダム、コアブースターの1年戦争組である。
1点のコストに対して3の攻撃力が得られる。
ただし、ゾックは地上専用で宇宙では使用できない。それ以外はガンダムと同一である。
コアブースターは他の2つに比べて耐久力が1少ない替わりにMA扱いである。
このため、イニシアチブチェックで優位に立つ可能性がある。
最も汎用性があるといえるのはガンダムで地上でも宇宙でも問題なく使える。
さすがは初代の貫禄か。
逆に悪いのはビグザムとZZガンダムとなる。
ビグザムはその基本的攻撃力は高いのだが、絶対的な価格が高すぎる。
次に悪いにはZZガンダムであるが、これは初代ガンダムが基本性能を極限まで追及したのに
対して、ZZが絶対的な性能(コスト度外視)と追加の特殊機能を重視したためと
思われる。ただ、同じガンダムシリーズのZに対してコストを一つ増やした替わりに
耐久力ひとつとミサイル能力が追加されている。同時期に作られたのならまだしも、
Zより後に作られたわりにはあまり技術革新が見られないのが残念だ。
(費用対効果(サイコミュあり攻撃))
この世界でサイコミュの攻撃力は絶大である。
本来のルールでは2D6*NT能力*サイコミュ数をダメージとして与えられる。
NT能力1のものでも平均6ダメージを与えられるのである(サイコミュ1で)
我々のローカルルールでは、あまりに強すぎるため、2D6を1D6に落として使用している。
すなわちサイコミュ1の機能はNT1の能力では平均3のダメージを与えると換算した場合の
費用対効果を比べてみる。
この場合のBEST MSはなんとブラウブロになる。コスト1にたいして5倍の5の攻撃力を
得られる。2位はエルメスで4の攻撃力となる。
ブラウブロは製造コスト1で、エルメスの2に対して半分である。機体の基本性能は
攻撃力2の防御力2で互角であるが、サイコミュ能力がブラウブロ1に対してエルメスは2である。
基本的にこの世界のMSは攻撃力の絶対値が高いMSはほぼその攻撃力ぐらいのコストがかかっている。
そのため絶対的なコストが低い1年戦争当時のMSが費用対効果という観点では有利に
たつことになる。
しかし、サイコミュ能力はNTがいてこそである。そして、基本的にNTパイロットは数を
揃えることは難しい。そのためサイコミュ搭載MSは1点豪華主義というのも良い。
すなわちエース専用機である。
コストを考慮しないで、絶対的な攻撃力を考えたとき、機体本来の攻撃力よりも
サイコミュ能力を考慮すると1位はサイコミュ4のvガンダムとαジールになる。
基本攻撃力は圧倒的にαジールの20だが、こいつは宇宙専用で、かつコストが20もかかる。
逆にvガンダムはコストはたったの8でバリヤまでついている。高いニュータイプ能力を
持つパイロットならvガンダムの方が使いやすいだろう。
ライバルであるササビーは基本攻撃力、耐久力こそ1づつvガンダムより高いが、
サイコミュが3である。高いニュータイプ能力を持つパイロット専用機でサイコミュ能力1
の差は基本攻撃力1では埋め合わせはできない。またバリヤーが無いのも痛い。
同じサイコミュ3ならゲーマルクのほうがいいだろう。なんといってもメガバズーカがある。
これはザコMS一掃用兵器としては最高のもので、サイコミュと並ぶ超凶悪兵器だ。
ただし、サイコミュとメガバズーカランチャーの両方を開発するには
かなりの国力と優秀な技術者が必要なのは言うまでもないが。
ということで、サイコミュ搭載機はvガンダムをBESTとする。
(機体バランス)
さて、生産のしやすさを考えると、コストが4ぐらいまでがいい。
というのは多くのコロニーは工業力が8以上のため、コスト4なら2機同時に生産することもできる。
4のコストなら地上なら工業力を1上げることでやはりジャブローやキリマンジャロで2機
生産することが可能である。
コスト4以下のMSで攻撃力が高いのはハンマ・ハンマが抜き出ている。その攻撃力11は
2位のエルメスの8を大きく引き離している。(ただしNTが乗ればだが)
NT抜きと考えた場合はガズR/Lがお勧めである。
攻撃力と防御力の合計を比べた場合、コスト4以下では9の値を持つのはリガズィとガズR/Lとなるが、
ガズR/Lはコストが3でリガズィより1少ない。
リガズィはコストが多い分MA扱いだが、コストの方がいたいか。
ということで、生産性とバランスという意味ではガズR/Lがベストだろう。
戦車でたとえるならばT34というところか。
(マスデス)
マスデストラクションことメガバズーカランチャーである。
さきほども少し触れたがこの兵器は超凶悪兵器である。
戦闘力の高いパイロットが乗ると中程度の耐久力のMSは一掃されてしまう。
我々のローカルルールでは、同一ポジションの全てのMS、艦船ではなく、
パイロットの攻撃力+5の機体に限定しているが、それでも凶悪さには替わりはない。
これはサイコミュのように開発が必要であるが、パイロットはサイコミュほど選ばず
純粋に戦闘力だけである。
基本的に戦闘力が高い非NTパイロットが乗るのにふさわしい兵器であろう。
自分の陣営にNTがいないならサイコミュよりメガバズーカランチャーを開発したほうが
いいかもしれない。
戦闘力が1のパイロットは6のダメージを与えられる。
6のダメージを生き残れるMSはそう多くは無い。(46機種中たった9種!)
と考えるとまずランチャーの発射台としての能力を持った最も簡単な機体を調べると
メガライダーに行き着く。こいつだけがコスト3である。
しかもこいつは2回発射できるのである。
純粋にランチャー能力としては最高である。
しかし、ランチャーが開発できないとか、MSカードが1枚しか無いという状況はどうだろう。
将来的にはランチャーを開発するとしても当面を乗り切るためにはそこそこ中核として
使えるMSが欲しいものである。
総合力(攻撃力+防御力)という点ではもちろんビグザムが最高だが、序盤で主力という
目的には向かない。
その次に続くのはZZガンダムで、これはメガランチャー以外は特に開発を擁する武器も無く、
特殊装備もミサイルを装備している分ビグザムに優っている。
またZガンダムもミサイルこそないものの、コストが一つ少なく7なので、地上での生産が
しやすくなっている。地上ならZ、宇宙ならZZといったところだろうか。
次に続くのが攻撃11のゲーマルクで、さらにコストが安いが耐久力が低いため(4)
パイロットを乗せないと厳しいものがある。サイコミュも要パイロットである。
(耐久力)
コストに対してより高い耐久力を持ったMSは以外に粘って良い働きをする場合がある。
たとえば、イギリス軍のマチルダIIなどはこの時代としては異例の防御力でドイツ軍を
大いに悩ませた。
MSで支払ったコストより高い耐久力を持つ物を調べてみよう。
ただし、コスト1のものははずす。ほとんどがその範疇にはいってしまうからだ。
コスト2:バイアラン、ボリノークサマーン
バイアランは意外だ。能力は全く同じでレーダーを持つボリノークサマーンの方が
少しだけ優れている。
コスト3:ガンダムMk2、リゲルグ、ガズR/L
腐ってもガンダムということか。他の二つがゲルググの発展系であるのも
興味深い。ゲルググは残念ながらデータ化されていないが、やはりライバルは
その子孫までライバルか。攻撃力が1多いガズR/LがBEST
それ以上:ジ・オ、サイコガンダムMk1
いままであまり出てこなかったがシロッコ最後の機体ジ・オはこんなところで
光っていた。追加武器がバリアというのもさらに防御力が高い。
やはり自分が乗る機体は防御力が高くなるというのはイギリス的な発想である。
シロッコはイギリス人なのだろうか。
サイコ1は、作るのにあまりに制約があり、ちょっと特殊なMSだ。
いちおうガンダムなのだが、これはキワモノ。
ということで、防御系MSのBESTはジ・オか。
(ミサイル能力)
ここまであえて触れてこなかったがもうひとつの特殊能力として
ミサイルがある。
これは対艦攻撃時2D6+パイロットの戦闘力を通常のダメージに加えて与えることが
できる能力である。2D6は期待値6なので、かなりの攻撃力となる。期待値6は
通常の攻撃力だと15ないと出ない期待値であることから、ミサイルの威力が
わかるであろう。
ただ、これもMS戦に勝利した場合のみ得られる効果である。
ミサイル能力があるMSは少ない。
純粋な戦闘力ではZZガンダムがかなり強い。コストもそれなりにかかるが、
メガバズーカもあり強力である。
意外と良いのがドーベンウルフで、同じくメガバズーカを装備している。
おまけにサイコミュ1があるので、戦闘力はZZとほぼ互角、コスト的には勝っているので
非常に強力である。
最後にMSリストで締めくくりとしたい。
名称
|
攻撃力
|
防御力
|
コスト
|
サイコミュ
|
特殊
|
合計
|
コアブースター
|
3
|
1
|
1
|
|
MA
|
4
|
ブラウブロ
|
2
|
2
|
1
|
1
|
S
|
4
|
エルメス
|
2
|
2
|
2
|
2
|
|
4
|
ガンキャノン
|
2
|
2
|
1
|
|
|
4
|
ギャン
|
2
|
2
|
1
|
|
|
4
|
メガライダー
|
3
|
2
|
3
|
|
ML2
|
5
|
ジオング
|
3
|
2
|
2
|
1
|
S
|
5
|
メタス
|
3
|
2
|
3
|
|
MA
|
5
|
ガンダム
|
3
|
2
|
1
|
|
|
5
|
ゾック
|
3
|
2
|
1
|
|
E
|
5
|
グラブロ
|
3
|
2
|
2
|
|
MA,E
|
5
|
ビグロ
|
3
|
2
|
2
|
|
MA,S
|
5
|
アッシマー
|
3
|
2
|
3
|
|
MA
|
5
|
ジャムルフィン
|
4
|
2
|
4
|
|
ML,M,MA
|
6
|
ガブスレイ
|
4
|
2
|
3
|
|
MA
|
6
|
ギャプラン
|
4
|
2
|
3
|
|
MA
|
6
|
ハンムラビ
|
4
|
2
|
4
|
|
MA
|
6
|
バイアラン
|
3
|
3
|
2
|
|
|
6
|
ボリノークサマーン
|
3
|
3
|
2
|
|
L
|
6
|
バウンドドック
|
4
|
3
|
4
|
|
ML,B
|
7
|
ザクV
|
4
|
3
|
3
|
|
|
7
|
ドーベンウルフ
|
5
|
3
|
5
|
1
|
ML,M
|
8
|
ハンマハンマ
|
5
|
3
|
4
|
2
|
|
8
|
パラス・アテネ
|
5
|
3
|
3
|
|
M
|
8
|
メッサーラ
|
5
|
3
|
4
|
|
MA,M
|
8
|
ディジェ
|
4
|
4
|
4
|
|
ML
|
8
|
百式
|
4
|
4
|
4
|
|
ML
|
8
|
ガンダムMk2
|
4
|
4
|
3
|
|
|
8
|
リゲルグ
|
4
|
4
|
3
|
|
M
|
8
|
量産型キュベレイ
|
5
|
4
|
5
|
3
|
|
9
|
ガズR/L
|
5
|
4
|
3
|
|
|
9
|
リガズィ
|
5
|
4
|
4
|
|
MA
|
9
|
ザクV改
|
6
|
4
|
5
|
3
|
|
10
|
ヤクトドーガ
|
5
|
5
|
5
|
3
|
|
10
|
ゲーマルク
|
7
|
4
|
6
|
3
|
ML
|
11
|
Zガンダム
|
7
|
6
|
7
|
|
ML,B
|
13
|
キュベレイ
|
7
|
6
|
7
|
3
|
B
|
13
|
ZZガンダム
|
7
|
7
|
8
|
|
ML,M,B
|
14
|
ジ・オ
|
7
|
7
|
6
|
|
B
|
14
|
νガンダム
|
8
|
7
|
8
|
4
|
B
|
15
|
ササビー
|
9
|
8
|
9
|
3
|
|
17
|
サイコMk1
|
12
|
12
|
10
|
|
B
|
24
|
クインマンサ
|
16
|
15
|
16
|
3
|
B
|
31
|
サイコMk2
|
18
|
15
|
16
|
|
B,R
|
33
|
ビグザム
|
20
|
14
|
24
|
|
B,ML
|
34
|
αジール
|
20
|
20
|
20
|
4
|
S
|
40
|