Masks of NYARLATHOTEP (ニャルラトテップの仮面)


登場人物

名前
備考
ロジャー・カーライル(NPC)--死亡?
24歳、男性、アメリカ人

ニューヨークのプレイボーイ。百万長者。
カーライル探検隊の隊長

サー・オーブリー・ペンヒュー(NPC)--死亡?
54歳、男性、イギリス人

イギリス人貴族。有名なエジプト通。
ペンヒュー財団の設立者。大金持ち。
カーライル探検隊の副隊長

ヒパチア・マスターズ(NPC)--死亡?
27歳、女性、アメリカ人

社交界の美人。カメラマン。
マスターズ家の財産の跡取娘。
カーライル探検隊の記録係り

ジャック・”ブラス”・ブレディ(NPC)--死亡?
36歳、男性、アメリカ人

カーライルの友人。カーライルのボディーガード。
カーライル探検隊の他の雇われ人のマネージャー。

ロバート・ヒューストン(NPC)--死亡?
52歳、男性、アメリカ人

成功した精神分析医。カーライルの主治医。
治療のためカーライル探検隊に同行。

ジャクソン・エライアス(NPC)--死亡
38歳、男性、アメリカ人

探索者の友人。オカルト関係専門の作家。
ミッキー・マーニー(NPC)
「ザ・スクープ」紙編集長
バーリントン警部(NPC)
スコットランドヤード警部。「エジプト殺人事件担当」
サー・アーサー・ヴェイン(NPC)
レッサー・イーデール村に住む貴族。プラム城城主。
ローレンス・ヴェイン(NPC)
ヴェイン家の跡取り息子。
エロイーズ・ヴェイン(NPC)--死亡
ローレンスの妹
タムウェル巡査(NPC)
レッサー・イーデール村の駐在
ジョン・パーキンス(NPC)
レッサー・イーデール村の住人。二人目の犠牲者リディア・パーキンスの父。
ハロルド・ショート(NPC)
レッサー・イーデール村の住人。怪物に襲われたものの中で唯一の生存者。
エドワード・ガヴィガン(NPC)--死亡
ペンヒュー財団理事長
ブラック・ファラオ団イギリス支部の大司祭
テューフィック・アル=セイエド(NPC)--死亡
スパイス商人。
ブラック・ファラオ団イギリス支部の大司祭
ヤレシャ(NPC)--死亡
ブルー・ピラミッド・クラブの踊り子
ハリー・ポーター(NPC)
イギリス在住エジプト人


探索者達
名前
備考
王 貞治(PC:のの若)
30歳 男性 中国系アメリカ人 SAN=70
革命家。孫文の三民主義に傾倒。
母国に渡り、革命に参加することを熱望。蹴りの達人。ヤレシャといい感じになりそうだたが死別。
スティーブン・スティーブ(PC:笠氏)
29歳 男性 アメリカ人 SAN=60
犯罪者
バリー・ホッカー(PC:山口氏)
34歳 男性 アメリカ人 SAN=55 
自称弁護士(ただし高卒)
ランディ(PC:原氏)
21歳 男性 アメリカ人 SAN=55
タブロイド誌記者
スコット(PC:のの老)
58歳 男性 アメリカ人 SAN=50
三文文士(得意なものは詩)。妻を銃の事故で失っており、銃を決して手にしない。
デビッド・クロスビー(PC:権瓶氏)
35歳 男性 アメリカ人 SAN=65
古物商。絵画の専門で、アラビア語になぜか英語以上に堪能。
ナタリー(NPC)
28歳 女性 イギリス人
スコットの家のメイド。だが誰も彼女の家事をしているところを見たものはいない。
そして、なぜか武器のプロフェッショナル。

チャールズ(NPC)
34歳 男性 イギリス人
ナタリー目当てにスコットの家にいりびたっているなぞのイギリス人。
役に立たないというより常にトラブルメーカー。


第2章「London」 - リプレイ -

1925年2月5日

 約2週間の船旅を終えて、探索者達は、冬のロンドンに上陸した。
チャールズは姿が見えないと思ったら、一等船室できたらしい。

チャールズ「おや?奇遇ですね。僕もたまには帰省しようと同じ船だったらしい。しかし、残念ながら船旅の最中には
       お会いできませんでしたね。二等船室のデッキには下りなかったもので。ははは」

夕方のロンドンは、特有のスモッグにすすけ、ひどいにおいと、ものすごい寒さにつつまれていた。
早くもあたりは夕闇に包まれようとしている中、探索者のすぐ横を新聞売りの少年が精一杯の声を
張り上げながら新聞を売っていた。
 「エジプト人殺しだよ! またエジプト人が殺されたよ!」
ナタリーはなにが入っているのやらすごく重そうなトランクやら、大量の服が入っていると思われるケースを
ポーターに運ばせていた。

 スコットはジョナ・ケンジントンにNYを出発する前に言われた名前を思い出した。
ジョナ「ロンドンに行くなら、ザ・スクープ紙のミッキー・マーニーを尋ねるといい。エライアスはロンドンに行くと
    必ずよっていたよ。頼りになる男さ。とくにロンドンの情報にかけてはね。」

一行は、ロンドンについたその足で、荷物も置かずに、真っ先にミッキー・マーニーに会いに行った。

ロンドン市内にあるザ・スクープ紙の編集部はすぐに見つかった。
事務所の中では、不機嫌そうな男がメモをとりながら何か大声で電話をしていた。
男「そんなの記事にできるか! もっとパンチを効かせろ!!」

エライアスとジョナの名前をスコットが出すと、すぐに男=ミッキーは話に応じてくれた。
ランディ「エライアスはロンドンで何をしていたのです?」
ミッキー「さぁ、やっこさん何かに追い詰められたようだったがねぇ。ロンドンで何をしていたのかは
     ぜんぜんわからないなぁ。いきなりやってきて過去の新聞を見せてくれ!だからね。
     彼がメモしていったのはこの3つの記事(記事1記事2記事3)だったよ。」
ランディ「ところで、エジプト人殺しに一番詳しいスコットランド・ヤードの刑事は誰ですか?」
ミッキー「バーリントン警部だね。」
バリー 「彼は鼻薬が効くような男?」
ミッキー「彼には効かないね。堅物だから」
ランディ「我々は、エライアスが追っていたカーライル探検隊の謎を追っているんです。」
ミッキー「エライアスは不幸だったな。いい奴だったし、いい記事を書く奴だった。
      もし、なにか特種があったら記事にするから教えてくれ。もちろん代金は支払うよ」

一行は近所のホテルにチェックインした。
ランディ「さてどこから調べようか」
とりあえず、一行は一番気になるソーホー地区の殺人事件を調べに行くことに。
とりあえず、ソーホーの夜のパブをめざした。ただし、ナタリーはなにやらやることがあるとかで
同行せず。
出かける前にまたどこからか、チャールズが現れた。

チャールズ「ナタリーさんが見当たりませんが、どこへ?」
王     「ナタリーならソーホーで一杯引っ掛けるとか言って出かけたよ」
チャールズ「なんたること。淑女が一人ででかけるような場所ではありません。」

といって夜のソーホーへ走っていった。

夜のソーホー地区は物騒で、特に当てもない一行はただ、ぶらついただけで確たる収穫もなく
ホテルに戻った。

2月6日

翌日、一行は朝からヤードに出かけた。
ナタリーは相変わらず何かを部屋の中でやっている様子。

ヤードでは警官にバーリントン警部に取り次ぎを頼むも、今忙しいと断られる。
やれることもなく、一行はザ・スクープへ。
しかし、ここでも何の収穫もない。

そして昼にソーホーのパブに行ってみるも、またも何の手がかりもなし。
図書館へ行ってガヴィガンの紳士録を見ることができたのが唯一の収穫。
ただし、そこには、ガヴィガンは裕福な紳士で、ペンヒュー財団の事理をしていること
以外、特に目新しい情報はなし。

夕方、再度ヤードへ。
今度はバーリントン警部に会うことがかなった。

バーリントン「一体全体、なんだってNYからこのロンドンへ来たんだ?」
スコット   「エライアスの死の原因と、彼が追っていた謎を解明するためです。」
バーリントン「なるほど。ただ私に会いに来た理由は?」
スコット   「エライアスはエジプト人殺しの謎に興味を持っていた。それでこの事件担当の
        警部もなにかエライアスについて何か知っているのではと思ったのです。」
バーリントン「なるほど。確かにエライアスなる人に私はあったことは認めるよ。」
ランディ   「エライアスとはどんな話を?」
バーリントン「エジプト人殺しは、エライアスによると、エジプトの死の教団である
        ブラックファラオ団の儀式的殺人事件だというんだ。
        もちろん、すぐブラックファラオ団なる団体を私は調べたよ。
        ロンドンでエジプト通といえばペンヒュー財団のエドワード・ガヴィガンだからね。
        彼にブラックファラオ団について聞いたんだ。
        でも、彼が言うには現代ではそんな教団は存在しない。また一連の殺人も
        教団の儀式的殺人ではない。というんだ。
        エライアスという男は、センセーションを狙って金儲けをたくらむ下賎なやからだと
        彼は言うんだ。」
スコット   「それで?」
バーリントン「それだけ。その後エライアスとは会ってないよ。あんまり事件に首を突っ込みすぎると
        法律違反になるかもしれないぞ。」

一行は手詰まりになり、ソーホーをあきらめレッサー・イーデール村に行くことにしました。

2月7日

朝から汽車にのって一行はレッサー・イーデール村へ。
チャールズには告げるタイミングがなく、こっそり出かけていた。

雨の中、午後にレッサー・イーデール村に到着。
美しい田舎の村だ。

人が集まっているパブに入る。
アメリカ人がものめずらしいのか、村人からNYについて質問攻めにされる。
村人に怪物について聞くと、怪物についての容姿はまちまちで、
目が三つ、山のように大きく、足が10本、それはたこのような吸盤が。
翼があって空を飛ぶ。足も速かったと噂だけが一人歩きしている感じだった。

そこへタムウェル巡査が帰ってきた。

ランディ  「あなたが怪物を殺したとか。」
タムウェル「そうだ。俺が撃ったよ。確かに手ごたえがあった。」
ランディ  「でも、死体は出なかったんですよね」
タムウェル「獣は自分の秘密の死に場所で死ぬんだよ。でも確かに手ごたえがあったよ。
       ショートが襲われていた現場近くで、大きな黒い獣の影をみたんだ。
       思わずショットガンを撃ったら、その影はふっとんだんだ。あれで死んでなければ
       ばけものだよ。
       実際、あの事件からあと、誰も襲われていないんだ。しんだんだよ。獣は。
       たぶん大きな山犬かなんかだったんだよ。このへんはいるからね。」

事件の前後で、何か変わったことはなかったと村人に聞いてみた。

村人  「そういえば、事件のちょっと前に、ヴェイン家のローレンス様がオックスフォードの大学から
      村におもどりになったな。関係ないとは思うけど。」
ランディ「ヴェイン家?」
村人  「この地域を昔治めていた貴族さ。今でも山の上にあるプラム城に、城主のアーサー様が
      すんでるよ。その長男がローレンス様さ。」
スコット「ローレンス様に会える?」
村人  「たまにこのパブに来るからね。今日も来るんじゃないかな?」

そうこうしていると、そのうち城から召使の中年女性を連れて、ローレンス・ヴェインがパブへ
現れた。召使は雑用品の買い付け。ローレンスは挨拶のようだ。

ローレンスは背の高い25,6歳の美男子で、立派な身なりと、立ち振る舞いの典型的な
若い貴族だった。

ランディ  「怪物の件でNYから取材に来たものです。なにかお話を聞けませんか?」
ローレンス「NYから?また遠いところからこられましたね。(笑
       でも残念ながら、怪物は山犬で、そこのタムウェル巡査が射殺したと思いますが。」
バリー   「でも死体がでてませんが。」
ローレンス「広い山のどこかで死んだんでしょう。もう誰もあれから襲われてないようですし。」

パーティーの何人かが、<心理学>ロールに成功し、ローレンスが嘘をついて何かを隠している
ことに気がつきました。

ローレンス「では、これで。どうぞこの村の自然を楽しんでいってください。」

一行はタムウェル巡査に被害者かその家族で話を聞けるものを尋ねた。
タムウェル「3人目の被害者で、唯一生き残ったハロルド・ショートはノーフォークにある
       彼の兄の家で療養しているよ。二番目の被害者の親のジョン・パーキンスなら
       すぐ近所だが...あまり彼の言うことは真に受けないほうがいいよ。」
というと、タムウェルは帰っていった。

一行は近所のジョン・パーキンスの家へと向かった。

スティーブ「怪物の件で、お話を聞けませんか?」
ジョン   「立ち話もなんだ、中へ入りな」

ジョンは家の中にあっさり入れてくれた。

ジョン   「俺は怪物の正体を知っている。」
一同    「ええ?」
ジョン   「ローレンスが怪物なんだよ。リディアが殺された日の夜、隣人のトムが、
       ローレンスが夜俺の家の近くを歩いているのを見ているんだ。」
スコット  「近くを歩いてるだけでは証拠にはならないのでは?」
ジョン   「家の近くといっても、道を歩いているんじゃないんだ。家の敷地内を歩いているだ。
       ちゃんとした証言があったのに、ローレンスが貴族だからって、警察が
       うやむやにしやがった。そもそも労働党がもうちょっとしっかりしていれば....」

一行は<心理学>ロールに成功し、ジョンが少しおかしくなっていることに気がつきました。

ジョンの家をでてパブに戻った一行はとりあえず夜はそれぞれの部屋で寝ることに。
夜中になると、どこからか獣の遠吠えが聞こえます。

一行は宿から抜け出し遠吠えの聞こえる方角に探索に出かけることにしました。
遠吠えは城の方角から聞こえてきます。
短い山道を抜けると一行は城にたどり着きました。

遠吠えは城の周りから聞こえるのですが、なぜか声はひとつの声が複数からするような
不思議な声です。
一行は城の周りを探索しましたが、中に入れそうな場所はありませんでした。
明け方まで、探索しましたが、何も起こらず一行は徹夜をしただけで、宿に戻りました。

2月8日

朝、一行は城から来たメイドに店で会った。

ランディ「お城を訪問したいのですが」
メイド  「それならお城へ起こしください」

一行は、改めて城へ。

ランディ「こんにちはー!」

とドンドンと大きな門をたたく。
横の通用門からメイドが出てきて

メイド「その門は国王が入るための門で、開かないんです。こちらからお入りください」

対応はローレンスが行った。

ランディ「立派なお城ですね。このお城に何人で御住まいで?」
ローレンス「父のアーサーと、私、そして妹のエロイーズが家族です。あと数人の召使が
       おります。」
ランディ「ぜひ、お父上に会いたいのですが。」
ローレンス「あまりお勧めしませんが...」
一同「ぜひ」
ローレンス「そういうことなら」

一同は2階のアーサーの書斎に通された。

アーサー「君達か。アメリカから来た記者というのは。」
ランディ 「ぜひ怪物の件についてお話を伺いたいのですが。」
アーサー「そのようなことについて君らと話し合うつもりはない。
       今すぐ出て行ってくれ。」

会見はあっさり終わった。

ローレンス「じゃあ、申し訳ありませんが、そろそろお引取りを。。。」

と2階から1階に一同は降りていった。
大広間についたとき、そこには若い女性と、メイドが一人。

スコット  「こちらの素敵なお嬢さんは?」
ローレンス「あぁ、妹のエロイーズです。」
エロイーズ「おら、お客様ですの?お兄様」
スコット  「これはこれはお初にお目にかかります。スコットと申します。
       お近づきの印に、詩を一篇ささげましょう。
       きらめく星、影の中にはかなく消える〜♪」(大爆笑)

一同(なんとかエロイーズとこっそり話がしたいなぁ)

ランディ  「素敵な庭ですねぇ。ちょっと見せてもらえますか?」
ローレンス「いいですよ。」
ローレンスとランディが庭に出て行った。
バリィ   「トイレに行きたいのですが、どこですか?」
メイド   「こちらです。」

残った一同が<心理学>ロールに成功した。エロイーズは何か大きな悩みを
かかえているようだ。

スコット  「なにかお嬢さんは大きな悩みがあるようだ。もしよろしかったら
       お話いただければ心が軽くなるかもしれません。」
エロイーズ「実は何度も怖い夢を見るのです。なにか恐ろしい怪物が目の前で
       人を襲っている夢なのです。ですが、自分は何もできずにその場に
       立ち尽くしているのです。これはいったいどうしたことなのでしょうか?」
スコット  「おそらく怪物騒ぎで、怖い夢を見ただけです。もう怪物はいなくなったのですから、
       安心してお眠りなさい。」
エロイーズ「少し心が軽くなりました。ありがとうございます。そうですね。もう怪物は
       いないのだし。。。」

一同(なんとか忍び込みたいなぁ)
一同(しかし、人数が相手にわかってるからなあ。一人減ったら変だし。。。)
はずしていたみんなが戻ってきた。

チャールズ「ところで、ここで何をしているのだ?」
一同(チャールズ!なぜここにいる!!)
バリィ    「おいチャールズ、お前は王じゃないか?」(大爆笑)
チャールズ「???? おれは王?」
その隙に王が階段の裏に隠れる。
そして一行は王を残してとりあえず、城を後にした。

夜、階段の下に王が潜んでいると、上の階からゆっくり階段を下りてくる音が。
階段を下りて、キッチンのある部屋へ、足音は消えていった。
しばらくするとまたキッチンの部屋から足音が出てきて、二階へ上がっていった。

それからしばらくすると獣の声が聞こえてきた。
そこで、王は隠れ家から抜け出して城門を内側から開けに行った。

外には一同が隠れていた。
彼らが門を開けて城に入るときに、獣の声が止んだ。
王「なんかやばそうだなぁ」

王は聞いた足音の話を一同に話した。
結局全員で足音の消えたキッチンの方を探索することにした。

キッチンの地下にはたくさんの地下室があったが、足跡をたどって、どんどん
地下に降りていった。
なぜか鍵開けが得意なスティーブンのおかげで難なく鍵を開けて、一行は
ついに怪しげな地下牢にたどり着いた。

一番奥の牢に入ったところ、いきなり人形の怪物が襲い掛かってきた。
怪物は一番先頭にいた王に、その大きな口で噛み付き攻撃をしてきたが、
王は間一髪でよける。
そして、必殺のマーシャルアーツで蹴りを叩き込む。見事クリティカルヒットし、
怪物は吹っ飛んでいくが、そのままの勢いで、一気に牢の外へ。
一行が銃を構えている間に一気に外へ。
そのままあっという間に見えなくなった。

一行は怪物を追って、ホールまで行くがどこにも獣が出ていない。
そこで、2階から老人の声が。
アーサー「ここで何をしている!!」
一行は一目散に逃げ出した。

城の周りで戻ってくる怪物を待ち伏せしようと待機していると、
そこに怪物が。
一行は、今度は拳銃で一気に攻撃!
かなりの攻撃があたっているにもかかわらず、血も流さず怪物は走り去る。

一行「不死身か?」

その後あたりを捜索するが、怪物は現れなかった。
あきらめて村に帰ると、なぜか騒然としている。
村人「また、怪物が出た!。一人食い殺されたんだ!」

2月9日

朝、一行はタムウェルを言いくるめて、一緒に城にいくことにした。
昨日のことで一気にけりをつけるつもりだった。
どういうわけか、ジョン・パーキンスも一緒に。

以外にもすんなり城に入った一行は、ローレンスのオフィスに通された。
タムウェル「昨日もまた、怪物が現れ、一人殺された。
       この人たちが、この城で怪物を見たというのだが、どうでしょうか?」
ローレンス「昨日は何も起きてない。私はぐっすり眠っていたんでね。」
ジョン   「うそだ。お前が怪物なんだ。娘を殺したくせに!正体を見せろ!」

というなり、いきなり拳銃を発砲した。
弾は、ローレンスの腕にかすっただけだった。
タムウェルにジョンは取り押さえられてが、城はおお騒ぎになったが、
そのすきに王がまた城の中に隠れることに成功した。

王を除いた一行は、ノーフォークにいる唯一の生き残りのハロルド・ショートを
たずねることにした。

ランディ 「襲われたとき、何をしました?」
ハロルド「たまたま近くにあった銀の燭台で怪物を殴ったんだ」
ランディ 「銀か」
スコット  「いや、燭台かも」

一行は銀を買って銀の弾丸を作成した。

夜を待って、一行は城内の王と合流しまたもや城に潜入した。
地下牢にまで降りた一行は、牢がもぬけの殻であることに気がついた。
あわてて、1Fのホールまで戻った一行に上から声が。

アーサー「動くな賊め。」

みれば、ショットガンを構えたサー・アーサーが2階で構えている。

そこへ、入り口に怪物が。
一同怪物に対して構える。

アーサー「撃つな!」
しかし、一同は銀の弾丸を装弾した拳銃を撃つ。

銀の弾丸をまともにくらった怪物はもんどり打って倒れた。

一同「やった!」

そこへ怪物の後を追って一人の男=ローレンスが。

一同「ローレンス?? じゃあ怪物はいったい誰が?」

怪物の死体は見る見る元の姿にもどっていく。
それはエロイーズ・ヴェインであった。

ローレンス「エロイーズ!」

かけよるローレンス。その場に崩れ落ちるアーサー。
その後ローレンスから、事情を説明される一同。
ヴェイン家は昔から呪われており、ヴェイン家の娘は
20歳になると狼人間になって殺人を犯してしまうのだった。
ローレンスはなんとか呪いを解こうとしていたが、打つ手がなく、絶望していた。

ローレンスはエロイーズは病で死んだこととし、エロイーズの名誉を
守ることとした。

ダービシャーを去るときスコットが哀悼の意を込めて

スコット「きらめく星、影の中にはかなく消える...♪」

2月10日

一行がロンドンに帰りつくと、バーリントン警部がロンドン駅で待っていた。

バーリントン「レッサー・イーデール村では大変だったようだね。でもちゃんと法律は守ってもらうよ。」
王      「なぜそのことを?」
バーリントン「村の巡査から連絡があったからね。」

そんな会話の後、今回は悪い風邪にでもやられたか、高熱に苦しむスティーブとランディを病院に
入院させた一行はアメリカから駆けつけた助っ人のデビットと合流して、ザ・スクープ紙の編集部へ。

ミッキー「田舎の村まで行って、なんか手がかりはあったか?」
一同  「話すような種はさっぱり」
王    「ところで、エジプト人殺しの件はなにか進展が?」
ミッキー「殺人は未だに続いているけど、捜査の方はとくに進展がないようだねぇ。バーリントンも
      苦しいんじゃないかな。ちなみに殺されているのはエジプト人ばかりじゃないけどねぇ。」

とりあえず、一行は明日朝からペンヒュー財団を尋ねることにして、ホテルに戻った。

2月11日

相談した結果、結局正面から堂々とペンヒュー財団を尋ねることに。

スコット「理事長のお会いしたい」

玄関受付でそう述べた、一行は思っていたよりもあっさりと理事長のガヴィガン氏の部屋に
通されることとなった。
理事長室では、50歳台の知性的で、洗練された紳士が一行を出迎えた。

ガヴィガン「これはこれは。初めてお目にかかります。ペンヒュー財団の理事長をしております、
       エドワード・ガヴィガンです。今日はどのようなご用件でしょうか。」
スコット  「実はカーライル探検隊について調べているのです。」
ガヴィガン「おお、そうでしたか。あれは悲劇的な事件でした。
       カーライルは、エジプトの歴史の中のある怪しげな時代に関して、謎のアフリカ女性から
       情報を得たらしいのです。その時代については、サー・オーブリーも長い間関心を抱いて
       いたのです。ある魔術師が、ナイル谷地域の支配者だったと言われている時代です。
       ところが、その情報は偽物だったのです。そして、そのアフリカ女性はエジプトで
       カーライル探検隊の資金を持って姿を消してしまったのです。
       わが国は紳士の国として世界に知られています。そうじゃありませんか?
       カーライルは愛人の裏切りにひどくまいってしまったようです。
       灼熱の気候と、愛人の裏切りによる気落ちが、カーライルの健康に大きな影響を与え
       てしまったのです。そこで、ヒパチアが一行は、夏の間は比較的涼しい、ケニアの高地
       ですごした良いと提案したのでした。
       ところが、一行はそこで、不注意にも怪しげな地区に足を踏み入れてしまったのです。
       そこで、不注意の報いを受けたのでした。」
スコット  「何か記録とか残っていないのですか?」
ガヴィガン「サー・オーブリーがいつも記録を持っていました。そのため、アフリカでそれらの記録も
       全て失われてしまったのです。
王     「そういえば、ちょっと前に、同じようにカーライル探検隊について、ジャクソン・エライアスと
       いう男がたずねてきませんでしたか?」
ガヴィガン「いえ、毎日のようにたくさんの方とお会いしていますので、記憶していませんねぇ。」
デヴィット 「カーライル探検隊の発掘したものはなにかないんですか?」
ガヴィガン「ありますとも。重要なものはエジプトのエジプト博物館、その他のなかで主なものは
       大英博物館にありますが、このペンヒュー財団の施設にも、大量にそのたの発掘品が
       ありますよ。ご覧になりますか?ぜひごらんになったほうがいいと思いますよ。」
一同    「ぜひ」

そして、一同は夕方になるまで、まる1日、ガヴィガンの解説で壊れた壷だのを見せられ続けた。

閉館時間になって、ペンヒュー財団の建物を出た一行は、尾行されていることに気がついた。
逆に尾行者を捕まえようとしたが、尾行者に気づかれ失敗に終わった。

2月12日

一行はペンヒュー財団を見張ることにした。
建物の周りを夜見張っていると怪しいトラックが裏口から入っていくのを目撃した。

ロンドン名物タクシーを捕まえて、トラックを追跡していくと、トラックは荷物を積んで
ライムハウス地区の港の倉庫の前についた。
たくさんのあやしい男達が荷物を降ろして、倉庫にしまいこんだ。

そこで、一行は積み下ろしをした男達がいなくなるのを確認して、倉庫に近づいていった。
倉庫の前で、鍵を開けようとしていたが、鍵開け名人のスティーブがいないので手間取っていると、
屈強な水夫が5人ほどナイフをもっていきなり襲ってきた。

王とナタリーの活躍で、5人とも倒したが、王が重傷を負ってしまった。

そして、ようやく倉庫に入ってみると、中はたくさんの箱が山のように積まれていた。
かたっぱしから箱を開けていくと、中は麻薬や、武器、盗品と思われるものが多数でてきた。
しかし、特にカーライル探検隊にかかわるものは見つからなかった。

そこで、一行はこの倉庫のことをバーリントン警部に報告した。
事件の捜査と、王の怪我を治すため、1週間ほど病院と警察に一行は拘束された。

2月19日

とりあえず、無事正当防衛が認められ、釈放となった一行に、バーリントンが話しかけてきた。

バーリントン「ロンドンの治安維持に協力してくれてありがとう。ところで、ひとつ言ってなかった
        ことがあるんだが、ロンドンの夜のソーホーで、エジプト人たちが好んで行く場所は
        ブルーピラミッドクラブという場所だ。ヤードもここを内偵していたのだが、
        特になにも見つからなかった。」

バーリントン警部からの情報を手がかりに、一行は夜のブルーピラミッドクラブに行くことにした。
ベリーダンサーがいて、エジプト料理を出すあやしい、いかがわしい店の店内で、一行は
ブラックファラオ団や、エジプト人殺しに関して聞いて回っていた。

すると、一人のかわいらしいベリーダンサーが王に近づいてきた。

ヤレシャ「私はヤレシャ。ブラックファラオについて知りたいなら、店が終わったあと、
      店の前で待っていて。話たいことがあるの」
王    「ブラックファラオより君のことがもっとしりたいな。」
ヤレシャ「まぁ、素敵なチャイニーズね。でもこれはまじめな話なの。
      これ以上話していると怪しまれるから。あとは店が終わってから。
      きっと待っててね。」

一行は店の外で、閉店を待っていた。
すると、ヤレシャがやってきた。

ヤレシャ「あなたたちなら、きっとやってくれるわ。私は教団が怖いの」
王    「ブラックファラオ団を知っているのか?」
ヤレシャ「私の彼が入っていたの。エジプト人が幸せになれると思っていたようだわ。
      でも、彼が初めて集会に行った後、すごく怖くなったっていうの。
      もう辞めるって言っていたわ。その後すぐに彼はテームズ川に浮いていたわ。
      絶対ブラックファラオ団に殺されたんだわ。」
王   「ほかに何かしっているのか?」
ヤレシャ「月に1回、ブルーピラミッドクラブにトラックが来るの。20人ぐらいの客が
      そのトラックにのってどこかへいくの。そのトラックを運転して、みんなを
      引率しているのは、テューフィック・アル=セイエドという男。
      彼はソーホーの有名なスパイスの店のオーナーなの。
      たぶん、前回から1ヶ月ちかく立っているから、もうすぐそのトラックが
      来る日だわ。あのトラックをつけていけば、アジトがわかるはずよ。」

そう話すと、ヤレシャは逃げるように帰って行った。

2月20日

次の日、バーリントン警部とミッキーを尋ねてなにも情報を得られなかった一行は、
テューフィックの店に行ってみた。
繁盛している、良いスパイスの店としてしか、なにもわからなかった。

夜、ソーホーを歩いていた一行は、また尾行しているものがいることに気がついた。
その男を追って、王が夜のソーホーを走っていく。

ある、暗い街角を曲がると、なにやら髪の毛を焼いたような臭いが立ち込めていた。
すると、王の鼻と口を何かが塞いできた。
でも、目の前には全く何も見えないのに!

パニックになりながらも、必死でもがく王は、大きなダメージを追いながらも何とか
その見えない怪物の手から逃げ出すことに成功する。

一行は、ミッキーの編集部に逃げ込んだ。
ミッキーにその話をすると、ミッキーが思い出したように一枚の記事を取り出した。

スコット「この被害者と話はできるのか?」
ミッキー「グラスゴウの病院にいるからね。なんなら病院に電話してやろうか?」

ミッキーに電話してもらい、医師とスコットが話しをすると、

スコット「なんでも、このアランという男は、完全に今はいってしまっていて、
     ただひとつの単語しかいわないそうだ。」
一同  「それは何?」
スコット「ガヴィガンだと。医師は意味がわからなくて、困っているそうだ」
一同  「ガヴィガン!!?」

2月21日

次の日の夜、一行はブルーピラミッドクラブを監視していた。
すると、夜遅くに一台のトラックが。
王がすかさず、トラックにこっそり近づいていって、タイヤをパンクさせてみる。

20人ぐらいの人を乗せたトラックが発車しようとしたが、パンクに気づき、
スペアタイヤと交換する。

王「しまった。4本とも切れば良かった。」

バリィの運転する車で、トラックを尾行していく。
トラックは、エセックス州の湿地帯のはじにある、広大な敷地についた。
離れたところで、車を止めて監視していた一行は、トラックが
大きな門のところで、門番をなにかやりとりをした後入っていくのに気がついた。

王「忍び込もう」

門から離れたところの壁を乗り越え、一行は敷地内に侵入した。
広大な敷地を歩いていくと、大きな湿原に橋がかかっていた。
その橋は、回転式の橋で、今は渡れないようになっていた。

結局あきらめた一行は、いったん帰ることにした。

2月22日

朝から役所にいった一行は、そのエセックス州にある屋敷について調べた。

その屋敷はミーズル・ハウスと呼ばれる屋敷で、ミーズルとはアラビア語で
エジプトという意味だそうだ。この館は17世紀頃にある熱心なオカルト主義者
によってたてられたものだが、今の持ち主は、エドワード・ガヴィガンであることが
簡単にわかった。

一行は近くのイプスウィッチ村で漁船を借り、海からミーズル・ハウスに上陸した。
ナタリーはなにやら重装備を海岸に用意する必要があるとかで、残りのメンバーが
海岸から見える屋敷に向かった。

大ホールから隠し部屋を見つけた一行は、そこから地下室におりて行った。

地下室には独房が多数あり、そこの一部屋には、変わり果てたヤレシャの姿が。

王「許さんぞ」

さらに、他の部屋には生贄としてさらわれてきたエジプト人のハリー・ポーターが。
ポーターはまだ息があった。

ポーター「こんな恐ろしい教団は逃げ出して、アラーの加護を」

重要な証人を押さえた一行はさらに奥の部屋を探索した。
奥の部屋には、真ちゅう製の大きなどこかエジプト風な胸像。
これはみんなでたたいて叩き壊した。

また、逆T字十字章多数と、印のついた指輪、対になったシャク。
会計帳簿未完成の手紙、巻物を入手した。

大きな屋敷の中は他にはたいした手がかりもなく、いったん荷物と証人のポーターを
海岸のナタリーのところにもどった。
そして、その後、今度は信者が集まってると思われる黒い塔のところへ行ってみた。
そこには数百人の信者が。
その奥には司祭の格好をした、ガヴィガンとテューフィックが。

黒い塔に生贄をくくりつけて、棍棒で殴りつけていた。
やがて、生贄に止めを刺すと、空から3匹の巨大な象のような鳥(シャンタク鳥)がやってきた。
信者が争ってその背にのって鳥とともにどこかへ飛んでいってしまった。

そこで、信者に一行は気づかれてしまった。
とてもこの数の信者を相手にはできないので、海岸に向かって逃げることに。
海岸では、ナタリーが陣地を築いて待ち構えていた。

ナタリー「クスクス」

地雷とライフルでナタリーが虐殺している間に、なんとか一行は島から逃げ出した。

王「ガヴィガンとテューフィックが黒幕なのはわかった。今のうちにペンヒュー財団に
  忍び込もう。」

一行は大急ぎで、ペンヒュー財団のビルへ向かった。

裏口から忍び込んだ一行は、ガヴィガンの部屋の裏にあるミイラの部屋から、
地下の秘密の部屋を見つけた。
部屋には数々の怪しげなもののがあり、謎の木箱、、魔道書「ガールン断章」
ドジアンの書」「エイヴォンの書」、装飾の施した小さな箱などが。

地下室を調べ終えた一行をいきなり警備員が襲う。
警備員を倒した一行が、建物の外を出ようとしたところ、外には信者と
ガヴィガン、テューフィックの司祭コンビが。

ガヴィガン「ずいぶんやってくれたな」
王     「ずいぶんやってやったよ。」

ガヴィガンのシャクが交差され、輝きだし、呪文を唱える。
テューフィックは持っていた鏡に模様を描きはじめた。
信者はいっせいに唯一の出口に向かって殺到する。

ナタリーは両手にオートマチックを持ち、バリーとデビットも拳銃を出す。
王とスコットは反対側の正面玄関を破るべく、ダイナマイトをしかける。

ナタリーは次々と1発で信者を撃ち殺しているが、信者の数が多くてだんだん裁ききれなくなる。

ガヴィガンの呪文が完成し、バリーを直撃する。
バリーは重症を負い、気絶する。
ダイナマイトで正面玄関を破壊して脱出路を作ったが、バリーが気絶したため、そのままでは
逃げられない。

ナタリー「二人の司祭を倒さないとだめ!隙を作って!」

王が信者の群れのなかに飛び込む。
その隙をついて、ナタリーがガヴィガンをライフルで射殺。
テューフィックに迫る王をみんなで援護する。

接近してしまえば、王のマーシャルアーツが火を噴き、結局王は手傷を負いながらも、
テューフィックを葬り去る。

二人の司祭を、失った信者は、一気に逃げ出した。
ただし、ただ一人を除いて。

王「最後の決着をつけよう。」
信者「。。。。」

ただ一人残った信者と王は決着をつけるべく、一騎打ちをおこなう。
王は重傷を負いながらも最後の信者を倒す。

一行はヤードに拘束されたりもしながら、次の目的地エジプトのカイロに向けて旅立った。

次回「カイロ編」につづく


今までに手に入れた手がかり

ザ・スクープの記事1

警察も手を焼く怪物による殺人事件!

 ダーウェント・バレーの住民は数カ月前の二つの殺人事件と、第三の犠牲者が襲われ
たことによる大きなショックを受けていますが、犯人の手がかりは依然つかめていませ
ん。
 数か月前、レッサー・イーデール村の農業ジョージ・オズグッドが、メチャメチャに
引きちぎられて殺され、すぐその翌日、同村の住人ミス・リディア・パーキンスも同じ
ような姿で殺されているのが発見されました。ただし、この2つの事件の間には、何も
関係がないと思われます。その次の夜、車輪大工のハロルド・ショートが恐ろしい怪物
に襲われて殺されそうになりましたが、危ういところで逃げることに成功しました。シ
ョートによれば怪物は人間に似ていたが、絶対に人間ではなかったと言うことです。
 レッサー・イーデール村のタムウェル巡査は、ショートが襲われた夜、自分がそのケ
ダモノを撃って殺したと言っています。しかし、その後また怪物を見たと証言する村人
もいます。
 報告によれば、レッサー・イーデール村では、満月に近い夜になると、動物の異様な
吠え声のような声が聞こえると言われています。
 ザ・スクープ紙の読者諸君は、当社が発行しているロング・セラーの冊子「危機の場
合の手引き」を思い出してください。

ザ・スクープの記事1

ショッキングな油絵、世に出る

 荒々しい場面を描いた絵が欲しいコレクターにはうってつけの作品があります。これ
は第一次大戦の悪夢のような、否、それ以上の悪夢の世界を描いたものであり、第一次
大戦を扱った戦争画に比べると、もっと異国情緒のある作品です。
  ロンドン在住の画家、マイルス・シブリー氏の作品を見いだした美術コレクターが、
絵1枚につき、最高300ポンドまでの金額を払いました。
 当記者はマイルス・シブリー氏の作品を何十枚も見ましたが、とても信じられないほ
ど、胸の悪くなるものばかりでした。陵辱されている乙女、人間の内蔵を引きちぎって
いるモンスター、薄暗いグロテスクな風景、恐怖にゆがんだ人々の表情、などはシプリ
ー氏の作品のほんの一部を伝えているに過ぎません。
 いやらしいその内容もさることながら、これらの作品のあまりに生々しい真実味には
驚かされます。この画家はまるで、地球には存在しない異世界の実際の写真か何かを見
て、制作したのではないかと思われるほどです。
 シプリー氏は「異次元と接触」があるなどとも言われています。その次元には強力な
モンスターが存在しているのだそうです。したがって、彼はただ見たものを描いたに過
ぎないと言っているそうです。
 シプリー氏は労働者階級の出身で、正式に絵の勉強をしたことはありません。しかし
何千人もの失敗者がいる中で、彼は成功しました。
 美術評論家はシプリー氏がヨーロッパ大陸の美術運動であるシュールレアリズム(超
現実主義)に対するイギリスからの答えを提供したのだと高く評価しています。シュー
ルレアリズムの実践者たちは今でも、物をどのように描くか、ということの方が描かれ
ている物自体よりも重要であると、イギリス人たちに向かって言い張っているからです。
 そんあ詭弁をあばいてみせたマイルス・シプリー氏に敬意を!
−ザ・スクープ

ザ・スクープの記事1

ソーホーの殺人鬼!

身元不明の外国人の死体がテームズ河に浮かんでいるのが24日(火曜日)
発見された。一連の怪事件の24番目の犠牲者である。
 スコットランド・ヤードのバーリントン警部はコメントしていないが、
わがザ・スクープ紙の独自の情報源によれば、犠牲者は一人ないし数人
の犯人によってひどく痛めつけられ、その上心臓を突き通されていたと
いうことになる。我々はシャーロック・ホームズの登場を願わねばなら
ないのだろうか。ドイル氏はホームズが引退したと言っているが、陛下
の国を救うために、シャーロック・ホームズに今一度、最後の働きをして
もらわなけらばならないのだろうか。
 ザ・スクープ紙は、犠牲者がまた一人増えたことに伴い、犯人の特定
または逮捕につながるような情報をもたらしてくれた読者の方に対する
賞金を24ポンドに引き上げました。しかしくれぐれも警戒だけは怠らない
ように。

ザ・スクープの記事4

あやういところだった!

アラン・グルート(被害者)の話

何かがいるような気配がしたので、ハッと振り向いたんです。何もいませんでした。
恐ろしい怪物なんかなにもいませんでした! しかし、そのあたりから深い霧の
湿った匂いにとってかわって、髪の毛を焼いたような、なにやら邪悪な臭いが漂って
きて、私の肺を満たしました。臭いは私の体の中まで満ち、息ができなくなったのです。
つまりそれは私を殺そうとしました。きりの触手に侵食されたあの恐ろしい感じを
とても言葉では言い表せません。しかもなにも見えないのです!

未完成の手紙

2月21日

オーブリー殿
エライアスはニューヨークで片がついた。ブレディをストップさせてくれ。
あの男がこんなに長い間、我々の手から逃れているのは、驚きだよ。
あの男はわが、偉大なる主にとって邪魔になるかも知れない男だ。
君が望むなら私は、

会計帳簿

ガヴィガンが海外へ送ったものが全て記録されています。
受取人の住所なども書いてあります。
過去3年間の記録を見ると、上海に送ったものが多く、その他はエジプトなど
世界中に何かを贈っています。ただし、送っているものはちょっとした小物などが
多く、有名な魔道書などはないようです。

木の箱

あて先が刷り込んである箱です。あて先は、中国、上海市、カオヤン通り15番地
ファング輸入商会 ホー・ファング様へです。中には真ちゅう製の膨らんだ女のような
恐ろしい像です。

ガールン断章

英語。サー・アメリー・ウェンディ=スミス著。1919年。探検家ウィンドロップが
北アフリカから持ち帰った粘土板の浮き彫りの学術研究と翻訳とを合わせた
著作です。印刷は個人費用で作られて貧弱な16折版で、1000部に少し欠ける
ぐらいの部数でした。

ドジアンの書

英語。著者および翻訳者は不明。原著は古代に書かれたものであると言われて
います。接神論者のヘレナ・ブラヴァツキーが何度もこの本のことについて、言及
していましたが、この本の存在が実証されたことはありません。もともとは
アトランティスで書かれたものの翻訳だとも言われています。「ドジアンのサタンザ」
という名前で呼ばれることもあります。

エイヴォンの書

英語。翻訳者は不明。15世紀ごろ、欠陥のある不備な翻訳です。手書きのものが
18部現存していることが知られています。

小さな箱

木材でできていて、グロテスクな怪物(空鬼)の姿が浮き彫りになっています。
中に入っているのは2本の銀の短剣です。