Champs-Elyse'e(シャンゼリゼ通り)

夕暮れのシャンゼリゼを歩く。
マロニエの木立が,いかにもパリという
風情を醸し出します。
 「おーシャンゼリゼ」という歌でも有名なシャンゼリゼ通りは,パリの中心部からやや西に行った場所にある直線の大通りです。場所で言うと,ちょうどルーブル美術館の西側にあるコンコルド広場から,凱旋門のあるエトワール広場までを結ぶ通りです。ここはもちろん観光のメッカですが,パリの中心部からは少し離れたところなので,辺りは閑静な高級住宅地となっています。東京で言えば,表参道のような場所ですが,これは表参道がシャンゼリゼをまねしているだけで,シャンゼリゼはもっとシックでもっと落ち着いた場所です。


 もっとも当のパリジャンたちはなにかイベントでもなければ,あまりこの辺りには来ないみたいで,もっぱら観光客がうろうろしている場所というイメージもあります。でも,マロニエの並木が整然と直線に並んでいるさまは,パリのシンメトリックな美しさを象徴しているようで,見る者を圧倒します。コンコルド広場のほうから歩いて行くと,ちょうどその先に凱旋門が見えてくるので,僕なんかそれだけでその美しさに感動しました。ミーハーですが,観光で行ったらぜひ一度歩いてみてほしい場所です。ただし,シャンゼリゼ通りは表参道よりも長い通りなので,全部歩くとけっこう疲れます。ちょうどメトロで2駅くらいの距離があるのですから,健脚な人はいいですが,そうでない人は凱旋門の界隈だけでも歩いてみることをお勧めします。
 シャンゼリゼは,よく大きな行事やイベントのたびにメイン会場として使われます。中でも有名なのは,7月に行われる「le Tour de France(ツール・ドゥ・フランス)」の最終ゴールになることで,このときはシャンゼリゼ通り一帯が多くの観客で埋まります。ツール・ドゥ・フランスは,フランスの周辺部を自転車で1月くらい走りつづけ,最後にパリに戻ってくるのですが,そのラストランはパリの市外を数周してから最後にシャンゼリゼに設けられたゴールになだれ込むようにしてフィニッシュとなるという感動的なものです。最近では日本でもテレビ放送をするようになったので,機会があったらこのラストランだけでも見てみてください。

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