■駆動系・足回り編


1●ブレーキ/Braking system(ALL)

 パンダのブレーキはフロントがディスクブレーキ、リアがドラムブレーキで初期モデルからこれは不変です。元々、上級車種から流用されたブレーキシステムは、最重量モデルでも850kg程度のボディに対し(これはその上級車種に近い重量ですが(笑))、十分な制動力を持っているので、現代のクルマと比べてもそれほど遜色がありません。問題があるとすると、日本仕様が1100ccになる以前はブレーキにサーボ(吸気を利用したパワーアシスト機構。あるととてもブレーキが軽くなります)が付いていないことでしょうか。現代のクルマに慣れた身にはとてつもなく重く、まったくブレーキが効かないと感じるでしょうが、力一杯踏めば前述の通りちゃんと効きますので、思い切り踏みつけて下さい。フィーリング面ではこちらの方がいいし、慣れれば普通に走れます。しかし、現代の交通で普通に乗りたい方は、やはりサーボ付きのタイプを選んでおいた方が無難でしょう。
 サーボ付きのタイプでも、その効きは国産車と比較すると若干弱いので、慣れるまではそれを頭に入れて運転して下さいね。そして、国産車に乗り換えたときも、それを忘れずにいないと、なんでもないところで急ブレーキを踏んでしまう羽目になるので気を付けましょう(笑)。
 パンダのブレーキシステムは非常にオーソドックスですから、腕に覚えのある人ならメンテ・交換をすることは難しくないでしょう。ブレーキの分解整備をした場合は、一週間以内に陸運局で検査を受ける必要があります。ということは、車検の前一週間以内であれば自分で作業しても合法的ということですね。

○前:ディスクブレーキ(スライディングキャリパー・タイプ)
(前ブレーキ写真入る)
 基本的にデビュー以来、ずっと不変ですが若干の変更はされています。しかし、部品の互換性はあるようなので、それほど問題はないでしょう。あと、セレクタではエンジンブレーキが弱いからか、若干大きなローター(ディスク)が装着されています。
 パッドの厚さが1.5mm、ディスクの厚さが9mmになったら交換時期です。ディスクブレーキはホイールを装着したままでも確認が出来ますので(確認の仕方はマニュアルに記載されています)、時々見てみましょう。乗り方によって大きく差が出てくる部分ですが、一般的な寿命はパッドが4〜5万キロ、ローターが7〜10万キロくらいですね。あと、パッドには時間が経つと硬化してしまう特性があり、10年ぐらい経つと、粉々に砕けたり、剥がれてしまったりしてとても危険です。減っていなくても時期が来たら交換してしまいましょう(高い部品ではないですし)。

○後:ドラムブレーキ(リーディング・トレーリング・タイプ)
(前ブレーキ写真入る)
 こちらもずっと不変ですが、Ω型サスペンションとリーフリジッドサスペンションのモデルとはでは取付け方法が違うようです。しかし、部品は同じです(未確認。ショップに確認しましょう)。こちらは、減りが見ただけではわかりませんので、定期的に交換することが必要です(バラして確認することもできますが、そこまでしたら交換した方がいいです)。ディスクブレーキより持ちはいいですが、大体7〜9万キロでシューとドラムを交換しましょう。

○パーキング:機械式後輪制動
(パー君具ブレーキ写真,できたら入れる)
 ごく普通のパーキング・ブレーキです。ただし、パンダのものは効きが弱く、特に調整が不十分だと、坂道で下がってしまい危険です(実際に、それで全損にしてしまった人がいます)。よく調整しておくと共に、坂道に駐車する場合は、必ずギアを入れておきましょう(上り坂なら1速、下り坂ならバックギアですね)。

○ブレーキフルード
  ペダルを踏んだ力は、液体の力でブレーキシステムの油圧ピストンに伝えられ、パッドやシューを押しつける力になります。この液体はグリコールエーテルを主成分としていますが、これは水分を吸収する特性があり、時間が経つと空気中の水分を吸収して性能(主に耐熱性)が低下します。ブレーキは下り坂などでずっと踏みっぱなしにしていると、かなり熱を持ち、性能の落ちたフルードが沸騰して気泡ができてしまいます(ベーパーロックという現象)。こうなると、踏みごたえがフワフワするばかりで、まったくブレーキが効かなくなり危険ですので、ブレーキフルードは定期的に交換しましょう。
 パンダの場合、指定はDOT3ですが、大抵のショップはDOT4に交換しています(数字が高いほど性能が高いのですが、吸湿性が高くなるので耐久性は落ちます)。いずれにしても、定期的に交換していれば問題ありません。大体1〜2年で交換して下さい。


2●トランスミッション/Transmission(ALL)

 パンダのトランスミッションには、マニュアル・トランスミッション(MT)と、オートマチック・トランスミッション(AT)があります。パンダでは、オートマチック・トランスミッション搭載車は「セレクタ」と呼ばれており、ECVTが装備されています。
 マニュアルトランスミッションには、OHVパンダ、FIREパンダとも4速タイプと5速タイプが存在しますが、5速モデルは4速にオーバードライブが追加されたもので互換性があり、4速ミッションを5速へ乗せ換えることも可能です。初期型パンダの4速モデルは前期と後期では減速比が違います。また、FIREパンダの5速モデルでは、ミッション本体はFFと4X4共に同じものですが、最終減速比(デファレンシャル内にある最後のギアでの減速比)が、4X4の方がかなり低いので、特に1速ではすぐに吹けきってしまいます。

★表3(トランスミッション)
(グラフ1<セレクタの減速比>入る)

○メンテナンス
ミッションオイルの交換(MT)/Transmission oil - Renewal
(初心者:B・上級者:A)

 エンジンオイルほどひんぱんに交換する必要はありませんが、ミッションオイルも定期的(走り方にもよりますが、数万キロごと)に交換しましょう。また、ギヤの入りが悪いときはミッションオイルを交換すると改善されることもあります。

作業手順
1.ミッションオイルは粘度が高く、ある程度オイルが暖まっていたほうが交換しやすいので、走行後しばらくしてから(すぐだと熱いです!)交換するようにしましょう。

2.必ずしもジャッキアップする必要はありませんが、持ち上げたほうが作業しやすいですね。ジャッキアップする場合は、必ずジャッキスタンドを使用しましょう。

3.ミッションにはドレンプラグが2つあります。どちらもエンジンのドレンプラグと同様に12mmの六角レンチを使用するタイプなので、レンチを用意してください。

4.ドライブシャフトの下にあるドレンプラグ(マグネット付き)をゆるめてオイルを排出します。こぼすと大変なので、大き目の容器で廃油を受けるようにしてください。10分や20分では抜けきりませんので一休みしましょう。なお、外したドレンプラグはきれいにしておきましょう。

5.オイルが抜けたら、ドレンプラグを締めます。ドレンプラグはテーパーネジですので、シールテープを巻いてください。

6.上方の注入口から新しいオイルを注入します。普通に注入するのは難しいので、電動のオイルチェンジャーを用意するか、ちょっとずつオイルジョッキで注入するなどしましょう。灯油ポンプも使えるらしいです。注入口の下端ぎりぎりが適正オイル量です。

7.注入口のドレンプラグを締めます。あまりきつく締めなくても大丈夫ですよ。

8.ジャッキダウンしておしまい。少し走ったら、漏れがないか確認してください。

注意!
廃油はそのまま捨てないでください。カーショップに売っている処理箱を使ったり、購入したお店や近くのガソリンスタンドに引き取ってもらいましょう。

3●ECVT

 セレクタに搭載されているCVT(ベルトとプーリーを利用した無段変速トランスミッション)は、富士重工(スバル)製のECVTです。修理が必要となった場合、アセンブリー交換になるので60万円かかるそうです(1.0L、1.1Lとも)。あまりに高いため、中古部品を利用する人もおられるようです。
 もちろん、日本製なので国内で修理するのですが、一般の修理工場では分解修理できないそうです。なんでも、高価な特殊工具やら恒温室(!)が必要なのだそうです。けっきょく製造元の富士重工で修理してもらうのですが、部品ひとつ換えるだけでもかなりのコストがかかってしまうために、アセンブリー交換してしまうのでしょう。もちろん、使える部品はリサイクルするようです。
 もっとも、ECVTのトラブルは、ミッション本体のトラブルよりも、電磁クラッチ(一般的なトルクコンバーター式ATと違い、スリップさせて力を逃がすことができないため、電子制御のクラッチが付いています)のコントロール部分のトラブルがほとんどのようですから、本体を載せかえることはまれでしょう。

注意!
セレクタのミッションオイルは、4万キロごとの交換が推奨されています。

○メンテナンス
ミッションオイルの点検(セレクタ)/Transmission fluid - Check or renewal

 セレクタに搭載されているECVTは、4万キロごとのオイル交換が推奨されています。また、それほどひんぱんにする必要はないと思いますが、オイルレベルの点検も忘れないようにしましょう。
 ECVTのミッションオイルは通常のATフルードではなく、専用のオイルを使用します。ディーラーで入手できるでしょう。また、非常時にはスバルのECVT用オイルを使用することもできるそうです。

点検方法
1.ミッションの上にレベルゲージが差し込まれています。

2.オイルレベルは、温間時(60℃〜80℃)と冷間時(20℃〜40℃)では違いますので別々に点検してください。レベルゲージの裏表には、それぞれ「HOT」、「COOL」のレベルが記されています。

3.温間時の点検は、エンジンを始動してから2〜3回アクセルペダルを踏み、アイドリングが安定してからレベルを点検します。

4.冷間時の点検は、エンジンを始動してから数分暖機し、アイドリングが安定してから点検します。

5.オイルレベルが「MIN」より下になっていたら、ジョウゴなどを使用してレベルゲージの穴よりオイルを注入してください。


4●クラッチ/Clutch(ALL)

 クラッチは、エンジンからトランスミッションへクラッチ板の摩擦によって駆動力を伝えますが、変速時にはエンジンからの駆動力を断つことができます。摩擦を利用するため、クラッチ板は消耗しますが、運転状況や操作方法で減り方は違ってきます。大体、4〜5万キロを目安にしてください。特に渋滞の中を走ることが多い人は、減りが早くなりますので注意して下さい。 磨耗しきってしまうとクラッチが滑り、エンジン回転だけが上がって前に進まなくなります。少しでもこのような症状が出たら、できるだけエンジン回転を上げないようにしながら、すぐに(走ることができるうちに)修理工場へ持ち込んで下さい。放っておくと、あっという間にクルマが進まなくなりますので絶対に無理をしないようにしましょう。
 なおパンダでは、時々スラストベアリングのトラブルが起こります。シャカシャカという音がアイドリング中にしたら気を付けてください。壊れるとクラッチが全く切れなくなります。
 FIREエンジンの後期型は、クラッチ板やクラッチワイヤーの改良がされています。旧タイプのものを改良型に交換することは可能ですが、アセンブリーでの交換になります。また、クラッチワイヤーを改良型にする場合には、いっしょにブラケットも交換してください。
 また、クラッチより先にクラッチワイヤーが傷むこともあります。クラッチが重くなってきたら交換しておきましょう。

注意!
クラッチ板が減ってくると、クラッチペダルの遊びが少なくなります。気をつけましょう。

5●ディファレンシャルギヤ/Differential gear(ALL)

 自動車が旋回するときには、左右輪に回転数の差が生じますが、その回転差を吸収する装置がディファレンシャルギヤです。一方の車輪の回転数が多くなると、反対側の車輪の回転数を少なくすることによって、左右合計の回転数が変らないようにします。
 同様に、前後の車輪にも内輪差によって回転数の差が発生しますが、その差を吸収するのがセンターデフです。ただし、パンダ4X4にはセンターデフはありません。そのため、4WDに切り替えるとタイトコーナーブレーキング現象(きついカーブでクルマが減速する現象)がおきます。
 パンダはFFなので、ディファレンシャルギヤとファイナルギヤがいっしょになってトランスミッションの脇にあり、ここからドライブシャフトが出て前輪を駆動しています。最終減速比とは、ファイナルギヤのギヤ比です。
 4X4の場合、リアにもディファレンシャルギヤがあります。そのため、定期的(1〜2年おき程度)にオイルを交換する必要があります。オイル容量は1.2L。指定オイルの粘度は、W140です。


6●サスペンション/Suspension(ALL)

 パンダのサスペンションは少しフワフワしていると感じる人もいるかと思いますが、それがあの独特の乗り心地を生んでいるのでしょう。その割に直接的なショックを拾いますが、これはショックを遮断しすぎると路面の状況もドライバーにわかりにくくなったり、操縦性が曖昧になるので、やりすぎないようにしているのです。かつてのヨーロッパ車はみなこの傾向がありました。現在では日本車に近い乗り味を指向しているメーカーも多いですが……。また、ロール(車体の横方向の揺れ)を制御するスタビライザーがないため、ロールは非常に大きくなります(固めのショックを入れても、そのため、あまり変わりません)。社外品のスタビライザーがありますので、走りたい人はそちらの装着をお勧めします(それがパンダらしい走りなのかは、意見が分かれるところでしょうけど)。

○フロントサスペンション
 基本的には全モデル同形式のマクファーソン・ストラット式独立懸架です。コンパクトでスペース効率に優れるため、FF車のフロントサスペンションでは世界中で広く使われている形式です。ボディ下部からのアームでホイールを支え、キングピンの延長上に伸びた一体型のスプリングとショックをボディの上部(ボンネットを開けると見える両側にある丸い盛り上がり)に取り付けています。スプリングとショックがサスペンション全体を支える支柱(=Strut)となっているためにこの名前が付いています(マクファーソンは考案者の名前)。
 パンダのものは、これといった特徴はないですが、ストロークは比較的多めに取ってあり、路面のうねりに対してはなかなかの強さを見せます。そのため、高速道路でも、思ったほど不安な感じはありません。しかし、それゆえにロールは非常に大きく、見かけほど山道をキビキビと曲がるのは得意ではありません。

○リアサスペンション
 OHVパンダと全4X4モデルはリーフリジッドサスペンションですが(要はトラックでよく使われるもの)、FIREパンダのFFモデルはΩタイプのサスペンション(コイルリジッド)に変更されています。これはΩの形をしたチューブの先端をボディに繋ぎ(フレキシブルなジョイントで繋がれているため、多少左右に振ることができます=ナチュラル4WS効果)、両端にホイールを取り付けたものです。これだけでは横の力に対応できないので、スプリングの付け根近くからボディ前方に伸ばした(ボディ側のマウント位置はリーフスプリングのマウント位置にほぼ等しい=ボディの変更は最低限にという意図でしょう)ラジアスアームと呼ばれるアームで位置決めをしています(要図解)。
  もちろん、コイルスプリングを使用しているΩタイプのサスペンションのほうが乗り心地はよいのですが、リーフスプリングのモデルも長めの柔らかいスプリングを使用しているため、決して悪くはありません。
 Ωタイプサスペンションは、一般的なラテラルロッドで位置決めしているリジッドサスペンションとは違い(違いを図解)、左右対称の特性です。また、構造がシンプルなのも長所ですね。おまけに、隙間に燃料タンクを配置できるのでスペース効率もよいです。ただし、床全体が高くなるという欠点もあります。パンダは初めから床が高かったので、こういうサスペンションを採用できたのでしょう。そういうわけで、このサスペンションはパンダの兄弟車ランチア/アウトビアンキY10以外ではフィアットも使っていません。

○ショックアブソーバー(ダンパー)
 クルマは路面からの入力に対して、スプリングで浮かせることで逃がすわけですが、スプリングはいつまでも伸縮を繰り返してしまうため、それを止めるためのショックアブソーバーが必要になります。パンダに限らず、大抵のクルマはオイルを封入したオイル式のショックが使われています。
 これは走行を続けると減衰力が落ちるため、交換が必要です。純正のものはあまり耐久性が高くない(1万キロくらいで明確に減衰力が落ち始めます)ので、あまり固くない社外品をチョイスするのがいいと思います(値段も安いです)。 減衰力が落ちると、乗り心地がブワブワとしてくるだけでなく、高速時やブレーキング時の安定性が落ちますから、早めに交換しましょう。

○ブッシュ
 サスペンションとボディを直接繋いでしまうと、あまりにもショックが大きくなるため、乗用車ではゴムや合成樹脂を使用したブッシュで繋いでいます。これもパンダ純正のものはあまり耐久性が高くありません。劣化してくると、直接的なショックが強くなり、乗員が不快なだけでなく、ボディや内部メカにも負担を掛けますから、早めに交換することをお勧めします。社外品のフロントサスペンション用の強化ブッシュもあり、乗り心地はほとんど悪化させず、ハンドリング・耐久性が飛躍的に向上しますから、そちらに交換するのもいいでしょう。


7●タイヤ/Tires(ALL)

 パンダのタイヤは普通のサイズですが、国産ではあまり見かけないので、カーショップの店頭にならんでいる、ということは少ないですね。メーカーは在庫を持っていると思いますので、店員さんに確認してみましょう。
 パンダの標準タイヤは以下のサイズです。

45&FIRE1000(FF) 135SR13(155/65R13オプション、ただし日本仕様ではほとんどこちらが標準)
FIRE1100(FF) 155/65R13
4X4(OHV含む) 145SR13

 タイヤが偏摩耗していたら、ホイールアライメントが狂っていることもありますので、点検してもらうようにしましょう。  なお、4X4は標準でチューブタイヤが付いていますが、チューブレスを取り付けることも可能です。

○メンテナンス
タイヤの交換/Wheel changing
(初心者:A・上級者:A)

作業手順
1.ホイールレンチを使用して、ホイールボルト(19mm)を1回転ほどゆるめておきます。

2.ジャッキアップします。この時、タイヤが空転しないようにギヤをローに入れ、サイドブレーキもしっかり引いておきましょう。

3.ホイールボルトを外すと、タイヤが外れます。

4.スペアタイヤ、もしくは新しいタイヤを取り付けます。ハブ部分に位置決めのピンが出ていますので、ホイールの穴に合わせてください。

5.ホイールボルトを締め付けます。いきなり強く締めるのではなく、ホイールが動かない程度に締めてから、対角線の順に締め付けるようにしてください。トルクレンチを持っている人は、正規の締め付けトルクは86Nmですので、このトルクで締め付けてください。締め付けすぎはハブのボルト穴を傷めますので気をつけてください。

6.タイヤ交換が終わったら、空気圧を確認しましょう。

7.数日したら、緩んでいるボルトがないか確認しましょう。

注意!
ジャッキアップするときは平坦で安定した場所でおこなうようにし、タイヤに輪止めをしてください。

8●スペアタイヤ/Spare tire(ALL)

 パンダのスペアタイヤはエンジンルームにあります。ラゲッジスペースの確保と、フロントの荷重を重くして駆動力(前に進む力です)を確保するための処置なのでしょう。ちなみに軽量化しようと思って外してしまうと、荷重が減りすぎてフロントの落ち着きがなくなり、曲がりにくくなるほか、駆動力もかからないと、まったくいいことなしです。
 また、96年型からはスペアタイヤがノーマルタイヤとは違うサイズの、135SR13になりました(このタイプではスペアのホイールが赤く塗られているので一目瞭然です)。


9●ホイール/Wheels(ALL)

 純正ホイールのサイズは、4.00B×13です(PCD98)。これは全モデル共通ですね。限定車のスポルティーバには、アルミホイール(SpeedlineのZefiro)が標準装備でした。また、1000ccのスポーツパッケージ車にもオリジナルのアルミホイールが付けられていました。これはボルトが特殊ですので、中古で単品購入する際には気を付けてください。
 4x4の純正ホイールは、外見以外FFのものと基本的に同じです(マニュアル等の表記はFF:4.00B×13、4×4:4.00B×13Hですが、後ろの"H"はタイヤの取り付けに関しては関係ありません)。ですので、チューブレスタイヤに交換することはできます。ただし、全く問題がないわけではありません。チューブレスにするためには、ビードシート(ビード接地面)とバルブ穴の腐食がないことが条件で、腐食しているとエア漏れの原因になります。チューブを長期間いれていたホイールは、残念ながら、ほとんど錆びているらしいのです。まず、そこをチェックしましょう(自信がなければタイヤショップに依頼しましょう)。 ブラスト等で錆びを落として塗装し、虫食いがなくエア漏れがなければよいでしょう。このときスナップインタイプのゴムバルブにすることをお勧めします。手間も時間もかかりますが、しっかりやっておけば、後の心配がなくなるので、やるべきでしょう。もちろんチューブタイプとてホイールの錆びはチューブを痛めるので取り除かなければなりません。タイヤショップでブラストして塗装までやってくれるかが問題ですね。
 また、社外品のアルミホイールに交換する場合には、くれぐれもホイールハウスやサスペンションアーム、ショックアブソーバーなどへ干渉しないように気をつけてください(5Jまでがベストのようですが、社外品は大抵5.5Jです)。パンダはホイールハウスの内側方向への余裕があまりないので、リム幅の広いホイールは干渉しがちです(同じサイズでもモデルによって問題が起きることがあります)。ホイールのオフセットにも十分注意してください。スペーサーなどでホイールを外側へ逃がす方法もありますが、あまり厚いスペーサーを使用するのはトラブルの元。また、すぐにボディからはみ出してしまうので、普通では車検に通らないクルマになってしまいます(笑)。

参考
純正のスチールホイールの値段ですが、4本で70,000円程度です。また、4X4はチューブタイヤですが、チューブ代は4本で8,000円程度です。スチールホイールといえど、へたなアルミホイールよりも高価ですね。