Libretto再インストール日記 −インストールの苦悩− ○月×日 再インストール作業。普通のデスクトップ環境ではどうってことのない作業です。CD-ROMドライブを認識可能な起動ディスクを用意し、立ち上げてCD-ROMをドライブに入れてsetupを実行。後は指示に従って入力していけば1時間くらいで完了します。 これがノートマシンになると途端に話がややこしくなります。まず、電源制御やPCカードなどの特殊なドライバを組み込んであることが多く、素のWin95をインストールしただけでは正常動作しない場合が多い。これはノートブックに限りませんが、最近のメーカ製パソコンはHDD内容を出荷状態に復旧させる「バックアップCD-ROM」の内容を一括コピーして環境を設定してしまうため、個別のドライバを設定する手段がありません。 Libretto50の場合は、購入直後の起動で「バックアップディスク」の作成を要求されます。これが上で言うところの「バックアップCD-ROM」の代わりとなるわけですが、フロッピーですから枚数が半端ではありません。Win95だけで34枚、東芝独自のドライバ、ユーティリティで十数枚、合わせて50枚にもなります。 しかもこれらのドライバ類は、Win95のOEMインストールの流れでしかインストールできないようになっています。つまり個別のドライバに対してインストール情報が用意されていないのですね。確かに初心者に対しては親切なんでしょうけれど、ある程度知識のある人間にとっては余計なお節介というか、痒いところに手が届かないというか、何とも言えないもどかしさを感じてしまいます。 問題はこれだけではないのです。この「バックアップ」は1回しか行えないのです。FDに落としたデータは片端から消えていきます。なにが問題かといえば、一度FD作成に失敗したら最後なんです。・・・そうなんです。私は失敗しました。ええ(^^;)。FD代をケチって使い回しFDをかき集めてバックアップしたため、その内の何枚かは既に復旧不可能になってしまいました*1。 しかしこのシステムは非道いと思います。だってLibrettoってFDDは別売なんですよ。標準構成で取るのが不可能、しかも+2万円払ってFDDを購入し、苦心惨憺してバックアップしようと思ったらワンチャンス、失敗したらさらに1万なにがしかの「バックアップCD-ROM」を購入してくれ、ってまるで善良な老夫婦から金を巻き上げる霊感かマルチかといった感じです。 さすがに苦情が多かったのか、Libretto70からは標準で「バックアップCD-ROM」が添付されたようです。・・・実はこの「バックアップCD-ROM」でも一悶着あったのですが、私のマシンでの話ではないのでここでは取り上げません(^^;)。まあ、どこのメーカーでも事情は同じでしょうけどね。 愚痴が長くなりました。とにかく現状ではメーカ推奨の再インストールは不可能なので、あまり真っ当ではない手段をとることにしました。 まず、普通にAT互換機を組み立てたときと同じようにWin95をインストールします。・・・というほど簡単ではないのですね。LibrettoにはPCカードスロットが1枚分しかありません。FDDはPCカードスロットを使用します。ということは、FDDを使うとそれ以外に外部記憶装置を増設することができません。勿論CD-ROMドライブもです。これはLib'erの誰もが悩むところです。 どのようにしたかというと、まずネットワーク経由でWin95のCD-ROMの内容をLibrettoのHDD上に転送します。それから一旦Win95を終了し、95の起動ディスクで立ち上げ、手動で先ほど転送したCD-ROM内容以外のファイルを削除します。んでもって、C:のルートに起動ディスクの内容をコピーして、C:ドライブから起動可能にしておきます。そしてHDDから立ち上げ、CD-ROMイメージ内のsetupを起動してセットアップ開始。 つまりHDDをフォーマットしないまま再インストを行うわけです。これもまた実に「こそばゆ」状態な方法なのですが、CD-ROMドライブとFDDが同時に接続できない以上仕方がありません。 ここで実は少々手抜きをしました。というのも、DOSコマンドでディレクトリ毎にちまちまとファイル削除するのって、結構うざいんです(^^;)。Win上でディレクトリを中身ファイルごと削除するのと違って、いちいちcdコマンドで最下位ディレクトリまで落ちてファイル削除、1つ上に戻ってrd・・・、小さいLibのキーボードでやるのは骨が折れます。結局一番デカいWindowsディレクトリを削除しきれずに一部ファイルを残して再セットアップを決行してしまいましたが、後にこれが幸いすることになります。いや、したかどーかは今もって良くわかりませんが(^^;)。
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