さて、ターゲットのPC-98XLですが、ノーマル/ハイレゾ兼用機種ということで、HDD非搭載モデルであるにもかかわらず筐体はかなり大きな造りになっております。特に奥行き方向は顕著です。写真ではHDDモデルのPC-9801VM4と比較していますが、VMが345mmなのに対してXLは420mmくらいと、だいたい75mm程大きいようです。このためノーマル98では不可能なminiATサイズのマザーボードも搭載可能ですし、奥行きだけで考えればフルサイズのPCI/ISAバスカードも使えそうな感じです(実際にそんなでかいサイズのカードは持っていないので検証はしていません(^^;)。
改造に着手した当時のATマザーはSocket7のTritonチップセットを採用したモノが主流で、サイズもminiATサイズ(奥行き280〜330mm)のものが大半を占めていました。そんなわけで当時はこの筐体サイズは改造にはとても適していたのです。
奥行きの方は問題ないとして、次に高さの方を検討してみます。当時所有していたデスクトップ型のATマシンの高さを測ってみたところだいたい160mmくらいありました。98の方の高さはノーマルもハイレゾも余り変わらずだいたい140mm程度です。
マザボバス上に挿すカードの背の高さは規格上最大121.98mmで、元々の98マザボ位置からの計測であれば余裕がありそうです。しかし今回鉄板加工はしたくなかったので、旧マザボの位置に板を渡して、その上にATマザーを実装することを考えていたのですが、そうすると更に10mm程度かさ上げされるので、背の高いカードは挿せなくなるかもしれません。
加工のしやすさをとるか汎用性をとるか悩みましたが、結局楽な方を採用しました。カードを新たに買う際に高さに注意すればいいや、どうしても背の高いカードを使う必要に迫られたときはその時ということで安易に決断(笑)。
マザボ周辺はこれくらいでいいとして、次にストレージ関係の機器をどこにレイアウトするかを考えます。
VM、VX、XL辺りまでの5インチFD搭載モデルは汎用のFDDを採用しており、ベゼル部分がそのままフロント部分に出る構造になっていましたので、ここがそのまま5インチベイとして利用可能です。2台分ありますから、ここに3.5インチFDDとCD-ROMドライブを搭載することにしました。