作：国重高暁（BIGVIPER）
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（某月某日、きらめき市内某所。朝日奈夕子、空を見上げつつ悩むこと頻り）
朝日奈「超MM! 天気予報じゃ『ドピーカン』って言ってたクセに曇ってやんの……予報信じて傘持たずに飛び
出したんはいいけど、やっぱ持ってったほうがいいかな……とはいえ今更うちへ戻るんも辛いし……
ど〜しよっかな……」
（とそこへ、古式ゆかり登場）
古式「あら？ 朝日奈さん、どうなさいました?」
朝日奈「ゆ、ゆかり?! アンタ、いつからソコに？」
古式「ハイ、今し方ココを通りかかったばかりでございますが……」
朝日奈「んもぉ、ビックリさせるぅ! ……それよりさぁ、今日の天気どう思う?」
古式「そうですねぇ……確かに、予報からして意外な天気ですが……それが何か?」
朝日奈「んもぉ、暢気なんだからぁ! ……実はアタシ、今駅前のイベントに向かってんのよっ!」
古式「なるほど、催物は何かと天気に左右されますからねぇ」
朝日奈「だから聞いてんのよっ! ……ゆかり、アンタの今後の予報は?」
古式「ウ〜ン……私には解りませんねぇ。先刻、あちらで十一夜さんの占い屋台を見かけましたから、そち
らへ伺ってみては如何でしょうか？」
朝日奈「んもぉ、ソレ先言ってっ！ ……んじゃまたね。バ〜イ！」
＊
（時間経過。十一夜恵、辻占い師に扮している）
十一夜「あ、夕子！ ……勿論、見料はサービスしとくね」
朝日奈「メグ、今日の天気どう思う?」
十一夜「それが何なの?」
朝日奈「んもぉ、暢気なんだからぁ! ……実はアタシ、今駅前のイベントに向かってんのよっ!」
十一夜「ナ〜ル、ソレで天気が気になるワケね」
朝日奈「でメグ、アンタの今後の予報は?」
十一夜「ウ〜ン、この空模様だと……雨が降る。天気じゃないわ」
朝日奈「え？」
十一夜「雨が降る。天気じゃないわ」
朝日奈「やりぃ、結局予報どおりじゃん! ……んじゃまたね。バ〜イ！」
＊
（時間経過、突如車軸を流す雨に! 朝日奈、急遽近くのローソンで傘を購入）
朝日奈「超MM! 思いきし降られて傘代損しちゃったよぉ……あのインチキ占師め、タダじゃおかないんだ
からぁ……（先刻の場所へ戻り）やい、このインチキ占師！」
十一夜「な、何よ！ いきなり」
朝日奈「『雨の降る天気じゃない』って聞いて安心したら、思いきし降られたじゃんか！ ……メグ、この落と
し前どうつけてくれんのよっ！」
十一夜「たれが『雨の降る天気じゃない』って言った？」
朝日奈「ハッキシ言ったじゃんか！ このアタシに向かって」
十一夜「夕子、どうやら勘違いしたみたいね……わたしは降ると思ったからまず『雨が降る』と言って、その
後『天気じゃないわ』と念を押したんだけど」
朝日奈「え〜、アレって『雨が降る』つまり『天気じゃない』って意味だったのぉ?! ……んもぉ、何でそんな
ファジーな表現使ったワケ？」
十一夜「夕子、急がないと駅前のイベント始まっちゃうよ」
朝日奈「あ〜、気がつけばぁ！ ……んじゃまたね。バ〜イ！」
＊
（数日後、きらめき市内某所。またしても朝日奈、空を見上げつつ悩むこと頻り）
朝日奈「超MM! 今日も天気予報じゃ『ドピーカン』って言ってたクセに曇ってやんの……予報信じて傘持たず
に飛び出したんはいいけど、やっぱ持ってったほうがいいかな……とはいえ今更うちへ戻るんも辛い
し……ど〜しよっかな……（飴らしきモノを食べている如月未緒を発見し）よし！ 未緒に聞こっと」
如月「ん？ 朝日奈さん、何か質問でも……」
朝日奈「未緒、今日ってまさか……雨？」
如月「いえ、コレは飴ではありません」
朝日奈「へ?!」
如月「一見飴のようですが、コレは有平糖というお菓子なんですよ」
朝日奈「あのね〜！ ……あ、今度はよっし〜だ。オ〜イ、よっし〜！」
早乙女好雄｢ヒナ、俺に何か用か？｣
朝日奈「ねえねえ、今日降り？」
好雄「別にフリ（チン）じゃねえ。俺だってパンツぐらいはく！」
朝日奈「んもぉ！ ……あれ、あんなトコに沙希がいる。ちょっと、沙希！」
虹野沙希「ん？ 何」
朝日奈「ねえねえ、今日大降ある？」
虹野「ゴメン、今うちに大鰤はないの。ハマチならあるけど……」
朝日奈「超MM! ……おっと、ア〜ヤ見っけ。ア〜ヤ、聞いて聞いて!」
片桐彩子｢What's the matter? ど〜しちゃったの？｣
朝日奈「ねえねえ、今日雨降る?」
片桐「What?」
朝日奈「だからぁ、今日コレから雨、降ると思う?」
片桐「Non,non. フランス、フランス」
（終わり）