『Sentence.』


「言葉は想いを綴る。何時しかそれは、形を作り、不思議な力を持つ。
また、想いは人の心に乗って、言葉を紡ぐ。
言葉は想いとなって、そして、想いは言葉となって人に伝わるだろう」

不思議な響きを持つ言葉。胸を打つ。そして、リフレイン・・・。
ずいぶんと前に本で読んだ文。そのときは何気なく、手に取ったハード
カバーの本。古く、薄汚れている。一度は本棚に戻す。しかし、結局。

伝わらなかった想い。言葉にしないと伝わらないもの?

言葉を紡ぐことによって、伝わる想い。想いによって紡がれる言葉。
そんな一連の流れ。想うということは誰にでもある権利。

「想いの本質を見つけること、そして、それを見つけたとき、人は勇気を
勝ち得る」

文章。先の文の続き。心の底から湧いてくる勇気。不思議な感覚。

想い。高校生活の3年間。誰にも負けない思い出・・・。

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パタンと音を立ててハードカバーの本が閉じられる。
電気の落とされた机。白い封筒。

想いと、勇気。そこから紡がれる言葉。伝説の樹の力を借りて。

「こんな所に呼び出したりしてごめんなさい。でも私、どうしても・・・」

Fin.......

◇この作品への感想は、和泉晶さん(sir_don@st.rim.or.jp)までお送り下さい。

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